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《『大凡の日々-妹尾義郎と宗教弾圧』(理崎 啓著、哲山堂)の表紙》
お陰様で、『大凡の日々-妹尾義郎と宗教弾圧』を通読したことにより、今までは端から法華経というものを遠ざけていた私だが、少なくともそのような拒否反応はこれで全くなくなった。
さらに、この妹尾義郎なる人物の生き方を知り、しかも彼は「日蓮主義の社会主義者」であったということで、賢治の生き方と似ているところが結構あったので、今までよりも賢治の理解が私なりには深めることができた。それは特に、大凡の妹尾と天才の賢治、両者はよく似ているのだが、妹尾にはできて賢治にはできなかった事柄のいくつか知ったことによってだ。
また、理崎氏は、
「流行」というものが妹尾を読み解くヒントとなった
と述べていたが、それは賢治の場合もかなり当て嵌まり、賢治も時代の流れの中で生きていたのだと私は改めて思った。当然のことながら、
時代が賢治を創った側面も少なくない。
のだ、と。
最後に、理崎 啓氏に厚く感謝を申し上げたい。ここしばらく、これ程までに興味深く読ませて頂いた本はなかったからである。そして学ぶ点が多かったからである。つきましては、是非皆様方にも、
『大凡の日々-妹尾義郎と宗教弾圧』(理崎 啓著、哲山堂)
及び、
『塔建つるもの-宮沢賢治の信仰』(理崎 啓著、哲山堂)
をお薦めしたい。
それでは、幾多の弾圧の中で、いつも必死に精一杯誠実に時代を生きつづけた妹尾義郎に敬意を表しながらこのシリーズを終えたい。
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なお、ブログ『みちのくの山野草』にかつて投稿した
・「聖女の如き高瀬露」
・『「羅須地人協会時代」検証―常識でこそ見えてくる―』
・『「羅須地人協会時代」再検証-「賢治研究」の更なる発展のために-』
等もその際の資料となり得ると思います。
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