《『世界の伝記 ガリレオ』(大野進著、ぎょうせい)》
少し前のことだが、
ちなみに私も、子どもの頃はよく「雪渡り」をした。しかも、その行為は力学上からいって大人にはできないものであり、子どもだからこそできることだいうことに気付いた今、國分のこの主張は全くそのとおりだということを確信する。それは、先頃、先輩から『ガリレオ』の伝記を頂戴して読んだこともあったので、なおさらにである。
ということを私は述べた。その『ガリレオの伝記』とは『世界の伝記 ガリレオ』(大野進著、ぎょうせい)のことであり、この本の中身に関することをこれからしばらく投稿してみたいと考えている。ただし最初は、「ジョバンニ」についてである。同書にはこんなことが書いてあったからだ。
「ガリレオ。もうそろそろ、秘密を打ち明けてくれてもいいだろう……。」
知り合って間もなく、この上ない親友となったジョヴァンニ・サグレドが、大運河に面した自分の広壮な邸宅の書斎で語りかけた。
〈『世界の伝記 ガリレオ』(大野進著、ぎょうせい)75p〉知り合って間もなく、この上ない親友となったジョヴァンニ・サグレドが、大運河に面した自分の広壮な邸宅の書斎で語りかけた。
そこで私は膝を打った。ジョバンニがここにいた、と。そうか、賢治はジョバンニとかカンパネルラとかザネリという名前を童話に登場させているが、それらは天才賢治の皆造語だろうとばかり思ってきた私だが、そうとばかりも言えないのだ。ジョヴァンニという名前はイタリアにならあったのだ、と。ジョバンニというガリレオの友人がいたのだった。
ということは、カンパネルラ(これはうすうすキキョウ、カンパニュラのことかなと思っていたのだが)やザネリという名もイタリアにはありそうだと思ってインターネットで調べてみたならば、
カンパネルラとは「鐘」を意味するイタリア語
だという。ただし、ずばりザネリというイタリア語はなさそうだ。
とまれ、賢治童話に出てくるジョバンニもカンパネルラも賢治の造語ではなかったということを知ることができたし、賢治はそのような名前や名詞などからいわば「援用」していたということになりそうだ。いかな天才賢治といえども、いつでも無から有を生み出していたわけではなく、いろんなところから借りていたと言えそうだ。
さて、それでは次回からはこの本を読み進めながら、気付いたところを投稿してゆきたい。
続きへ。
前へ 。
「“「ガリレオと賢治研究」について”の目次」へ移る。
”みちのくの山野草”のトップに戻る。
賢治の甥の教え子である著者が、本当の宮澤賢治を私たちの手に取り戻したいと願って、賢治の真実を明らかにした『本統の賢治と本当の露』
〈平成30年6月231日付『岩手日報』一面〉
を先頃出版いたしましたのでご案内申し上げます。
その約一ヶ月後に、著者の実名「鈴木守」が使われている、個人攻撃ともとれそうな内容の「賢治学会代表理事名の文書」が全学会員に送付されました。
そこで、本当の賢治が明らかにされてしまったので賢治学会は困ってしまい、慌ててこのようなことをしたのではないか、と今話題になっている本です。
現在、岩手県内の書店での店頭販売やアマゾン等でネット販売がなされおりますのでどうぞお買い求め下さい。
あるいは、葉書か電話にて、『本統の賢治と本当の露』を入手したい旨のお申し込みを下記宛にしていただければ、まず本書を郵送いたします。到着後、その代金分として1,620円(本体価格1,500円+税120円、送料無料)分の郵便切手をお送り下さい。
〒025-0068 岩手県花巻市下幅21-11 鈴木守
電話 0198-24-9813
またまたのご教示感謝申し上げます。
そうだったのですか、全く知りませんでした。
「ジョン」も「イワン」も「ヤン」も皆根っこは同じ名前だったのですね。
そしてWikipediaの「ジョバンニ」を見ましたところ、洗礼者「ヨハネ」にちなむ名前だったということも知り、実際沢山の「ジョバンニ」がいることも知り、認識を改めました。
これからもいといろとご教示ください。
では、どうぞ良いお年をお迎え下さい。
鈴木 守
日本関係では、「八重洲」の由来となった「ヤン・ヨーステン」や、日米和親条約の(?)「ジョン万次郎」がおられます。