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こんなことが罷り通る?

2019-01-05 08:00:00 | 検証「Wikipediaの高瀬露」
《『宮澤賢治幻の恋人』(澤村修治著、河出書房新社)》

鈴木 さて、そろそろそ「Wikipediaの高瀬露」の検証もそろそろ終わりにしたいのだがいいだろうか。
 そもそも今回は何がことの始まりだったのかというと、『ウィキペディア(Wikipedia)』の中の「高瀬露」の項目に対して、Wikipedia側から、
    この記事のほとんどまたは全てが唯一の出典にのみ基づいています。
という指摘があるということに荒木が気付き、「ひでぇもんだ」と言って私たち問い掛けてきたことに端を発している。
吉田 どうだ荒木、ここまで三人で侃々諤々やってきたわけだが、お前の最初の苛立ちはおさまったか。 
荒木 うん、もちろん苛立ちは大分おさまった。がしかし、それはさっきも言ったことだが、「Wikipediaの高瀬露」の編集の仕方には問題点があまりにも多すぎる。まさに、Wikipedia側が、
と懸念していたとおりだったから俺の見立てはあまり間違っていなかったということがはっきりしたが故に、心境は複雑だ。
吉田 だろうな。
荒木 そこでだ、今回は俺の持ち込みみたいなことになったから、今までのことを少しだけ振り返って見たい。
鈴木 おお、どうぞどうぞ。
荒木 では参ろうか。
⑴ まずは、「唯一の出典にのみ基づいています」ということだったが、その出典が澤村修治著『宮澤賢治と幻の恋人』だったこと、とりわけ「第六章 告白する女、しりぞく男」がその出典だった、ということを知った。
⑵ ところがその「第六章 告白する女、しりぞく男」には、「あやかし」が少なからずあるということを知った。
⑶ そして、「Wikipediaの高瀬露」にも「あやかし」が少なからずあることも知った。
⑷ しかしながら、「Wikipediaの高瀬露」の編集者は、出典の裏付けを取ることも検証することもしたようには見えない。
⑸ あげく、同編集者は出典にないことまでも、根拠も明示せずに書き加えている。しかもその妥当性もないものをだ。
⑹ のみならず、同編集者は賢治にとって不利なことは載せずに、露にとって不利なことは載せているという不公平な扱い方があるということも知った。
⑺ そこで、その不公平さは結果的に贔屓の引き倒しになっているのじゃないかなと俺は思うようになった。それは、露に対する賢治の一連の拒絶はかなり奇矯なものであり、賢治は露に対して恩を仇で返したということを俺に示唆しているからだ。
⑻ さらに同編集者は、もともとは「推測」であるものをを勝手に「断定」に書き変えたりしている個所もあった。
 まだ言い足りないところもあるような気がするが、とりあえずはこんなところかな。
鈴木 やはり出典が唯一つであるという論考等は、そのことだけを以てして、始めっから信頼性や信憑性が担保できないということを私もつくづく実感したな。
吉田 しかも今回の場合は、その出典そのものにもかなりの「あやかし」が多いのだから、なおさらのことだった。
荒木 それにしても、こんなことが賢治研究の分野において平気で罷り通っているという現実に、俺はただただ驚くばかりだぜ。

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 賢治の甥の教え子である著者が、本当の宮澤賢治を私たちの手に取り戻したいと願って、賢治の真実を明らかにした『本統の賢治と本当の露』

             〈平成30年6月28日付『岩手日報』一面〉
を先頃出版いたしましたのでご案内申し上げます。
 その約一ヶ月後に、著者の実名「鈴木守」が使われている、個人攻撃ともとれそうな内容の「賢治学会代表理事名の文書」が全学会員に送付されました
 そこで、本当の賢治が明らかにされてしまったので賢治学会は困ってしまい、慌ててこのようなことをしたのではないか、と今話題になっている本です。
 現在、岩手県内の書店での店頭販売やアマゾン等でネット販売がなされおりますのでどうぞお買い求め下さい。
 あるいは、葉書か電話にて、『本統の賢治と本当の露』を入手したい旨のお申し込みを下記宛にしていただければ、まず本書を郵送いたします。到着後、その代金分として1,620円(本体価格1,500円+税120円、送料無料)分の郵便切手をお送り下さい。
      〒025-0068 岩手県花巻市下幅21-11 鈴木守
               電話 0198-24-9813

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