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好きなことを好きなだけ楽しみたい欲張り人間の雑記帖

「美人にはいつもこうするんだ」

2005年09月18日 | パルプ小説を愉しむ
「どうして見つめているの?」
「美人にはいつもこうするんだ」
「他には何をするの?」
「まちがいをおかす」


『不運な夜』(ジム・シーニー)の主人公、レストラン経営者にしてバーテンだのフランキー・フォンターナの台詞。これは使えるな。どんなシチュエーションであっても、相手が何かを訊いてきたら 「美人にはいつもこうするんだ」とさえ言えば、後の展開が愉しみになりそうだ...

店に出入りするマフィアの下部組織ボスに頼まれてカジノで2日過ごす事になったフランキーは、大金と美女を手に入れる。おいしいお話には裏があるのが常で、金を奪おうとした3人組に美女を攫われてしまう。田舎から彼女の姉が飛んでくるば、だんだんと話がおかしくなる。フランキーがカジノで大勝ちできるようにイカサマが仕込まれていた。金を失ったマフィアの大物からも狙われ、見事に嵌められた間抜け男になるか、それとも自分を嵌めようとした奴らを出し抜けるか。頼りは地元NYを仕切る大ボスだが、彼も表立っては助けてくれない。自分でやるしかない...

裏で色々と仕掛けるマフィアのボスたちは言外に意味を含ませる。何を言ったかよりも何を言わなかったか。それを頼りにフランキーは、店の常連のボスと出会った美女がグルであることをを突き止め、生きた証人となる攫われた美女を探しに行く。

しがないバーテンダー男なのだが、精一杯の強がりとここぞという時の頭脳の冴えが命。決してタフガイではないと言いつつも、それなりのタフガイなんだな、このフランキーは。
コメント
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