夏休み旅行で裏磐梯に行った帰りに、ラーメンで有名な喜多方市に寄ってラーメンを食してきました。100店以上のラーメン屋があるとのことです。知らぬ人のないラーメン街ですから、さぞかし人通りがあるだろうと思ったいたところ、暑い昼さがりのせいか人通りはまばら。ラーメン博物館のような人だかりを予想していたのですが、とんでもない。しかもほとんどのラーメン屋に人が並んでいない。それどころが客が入っていないと見られる店も多い。待ち行列が見られたのはたった3店のみという寂しさに、「さぁ~、食うぞ」という期待が萎んでしまう有り様でした。
入ったお店は、そんな中で一番長い行列ができていた「まこと食堂」という店。ここに決めた理由は、泊まっていたカントリー・イン(ちょっと上質なペンション)で、並ばずに入れる人気ラーメン屋の前売り券を売っていたので、「並ばずに入れる人気店」というセールストークに釣られたからです。この前売券のお陰で、暑い最中ご苦労にも並んでいた10数名を差し置いて、直行で2階の座敷に座ることができました。
ラーメンは4種のみ。普通のラーメン(550円)に大盛り、そしてチャーシュー麺と大盛りチャーシュー麺。ラーメンは太麺でスープは醤油味。見た目はとっても地味な普通のラーメン。器も、使い古された何てこと無いどこにでもあるラーメン鉢で、年季が入っていることは赤色のはげ具合で推測されます。一口食してみても感動が生まれる、なんてことはなく、普通も街中のラーメン屋の味といっても過言でない。驚いたのは、スープの味が普通のラーメンとチャーシュウー麺で違って伊いたのです。普通のラーメンのスープは甘みが勝っていたのに、チャーシュー麺のスープは塩辛かった。映画「たんぽぽ」を観て、美味しいラーメンはスープまで飲み干すのがマナーと心得ている私には、決して飲み干せない塩辛さでした。
帰り際にラーメン館なる土産物屋で店員(地元の人)に聞いたら、地元の人が行くお奨めの店は3つ程しかなく、我々が行った「まこと食堂」はその中の一店とのこと。お奨め店があの程度ならば、あとは大したことない店なのだろう。肝心のラーメンの味は兎も角、街の名前で人を引き寄せるネーミングの強さと上手さが際立つ街でしたね。誰がこのような街づくりを考えたんだろう。四万十川や関サバ・関アジで有名は大分県と並んで、ブランディングという点で、作りに成功した事例だと思います。