そういえば昔親たちは「祝日」のことを「祝祭日」と言い、その日を「旗日」な
どとも言い換えていた。
まだまだ発展途上にあり、決して豊かとは言えない時代、「祝祭日」(正式に
は「国民の祝日」)ともなると、どの家も一様にその門口に国旗を立てそれを
祝ったもので、国旗を掲げて祝うから「旗日」である。
こんな光景が、当たり前ではなくなったのはいつ頃からであろうか。
団地や集合住宅が増えたと言う理由もあろうが、最近では「国民の祝日」に
国旗を掲揚し、それを祝う民家を見ることは殆どなくなってしまった。
僅かに官公庁や一部企業などで見られるのみである。
法律の専門家でもない素人が、確かなことは言えないが、「国民の祝日」
に国旗を掲揚する行為は法的に定められてのことではなさそうだ。
「国旗と国歌に関する法律」でも、その第一条で「国旗は、日章旗とする」
と定めれているが、「国民の祝日」に国旗を掲揚せよとは書かれていない。
(ほかにどこかで定めが有るのか否かは良く解らないのだが・・・)
思うに祝日法で言う「国民こぞつて祝い、感謝し・・・」を受け、国民全員で
その日を祝うと言う意思表示として国旗を掲揚しているのであろうが、戦後
「日の丸・君が代」は軍国主義の象徴だ、やれ右翼だなどと俄かに吹聴し、
忌避する動きが目立つようになり掲揚しなくなったと言うことでもあるらしい。
ここにも古き良き時代の、純な風習が一つ、消え去ろうとしている。
かく言う我が家も、国旗セットのプラスチックの竿が破損して以来掲揚を止
め、門扉に設けた受け金具が10年以上も錆びたまま放置である。
ご近所ではいまだに掲揚を続けられているお宅が複数軒あり、何時も「偉
いなぁ」と感心しながら、昨日の秋分の日を過ごしていた。(完)
(写真:境港・水木しげるロード 本文とは無関係)
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