簾 満月「バスの助手席」

歩き旅や鉄道旅行のこと
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食べたまま、書いてます。

旧閑谷学校(JR乗り潰し・山陽本線)

2016-03-04 | Weblog
 次の吉永は国の特別史跡に指定されている「旧閑谷学校」の最寄り駅である。
とは言え、駅前から路線バスは有るもののその本数は極めて少ない。
(平日二往復程度)
 歩けば3キロメートル余り、緩やかな登り坂の道ではあるが沿道は静かな山里
の感じられる風景が清々しい道なので、ゆっくりと歩いて訪れるのも良いだろう。





 旧閑谷学校は岡山藩で名君の誉れが高かった池田光政が、郡代・津田永忠に
命じて造らせた、世界最古の庶民の為の学校・儒学の殿堂である。
2015年4月、「近世日本の教育遺産群 学ぶ心・礼節の本源」として認定されたこ
とはまだ記憶に新しく、これを弾みに「世界遺産」登録への期待も高まりつつある。



 この地を訪れて、まず目に付き驚かされるのは校地を取り巻いている石塀である。
高さは2メートル程で、蒲鉾型に盛り上がった構造で、不整形な石を隙間なく巧妙に
組み合わせる「切り込みはぎ式」と呼ばれる築造である。
元禄14年から今日まで、未だ隙間から草一本生じていないと言う。



 学問所らしく正面には孔子を祀る聖廟と、学校の創始者である池田光政を祀る
「閑谷神社」が並び建っていて、その左手の芝生広場の奥に、学校の中心的な建
物「講堂」が建っている。
一層の入母屋造り、花頭窓の連なりが美しい建物で屋根には備前焼の本瓦が葺
かれ、国宝に指定されている。
その内部の床は、拭漆仕上げで見事な黒光りを見せている。





 聖廟の前に立つ一対の櫂の木は、中国山東省の孔子廟から持ち帰った種子が
育ったもの。毎年11月に入ると見事な紅葉を見せ、ライトアップが見ものの一つと
なっている。(続)

『晴れの国・おかやま 観光かるた』アップしました。


   

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