簾 満月「バスの助手席」

歩き旅や鉄道旅行のこと
そして遊び、生活のこと
見たまま、聞いたまま、
食べたまま、書いてます。

峠下の秘湯 (JR全線乗潰しの旅)

2015-07-24 | Weblog


 猿ヶ京温泉から更に街道を三国峠に向け登ると、赤谷川の支流・法師川(西川)
の最上流部、三方を山に囲まれた標高800mの地に、ひっそりと佇む一軒宿の温
泉がある。
周りは山と川の他、この宿以外民家も無く、一番近い所でも1キロほど離れている
と言うから全くの一軒家である。



 今から1200年前の平安時代、巡錫中の弘法大師が発見したと伝えられる「法師
乃湯」と呼ばれる温泉がここには湧いている。
それは、上越と越後を結ぶ道沿いに位置し、昔から峠を行き来する旅人が、心身
を委ね、疲れを癒す湯で有ったようだ。



 JRの最寄り駅、後閑や上毛高原からだとバスで猿ヶ京温泉まで行き、そこで町
営バスに乗り換えることに成るが、このバスは朝2往復と、その凡そ6時間後の夕
方に2往復しか運行されない。



 従って、ここで宿泊の場合は左程問題も無いが、日帰り入浴の場合は、その受
付時刻が10:30~13:30までとなっているので、入浴する時間的には丁度良いが、
入浴後はバスの発車まで幾らか当地で時間を潰すことに成る。
 とはいえ、ここには創業140年・国登録有形文化財の宿であり、建物や館内には
見所も多いので時間を持て余すようなことは無いのかもしれない。



 法師温泉の一軒宿「長寿館」の建物は、全館木造で1875年に建てられた「本館」、
その後増築された「別館」や、「法師乃湯」のある「湯屋」は、国の登録有形文化財
に指定されている。
そのほかにも昭和に入って増築された別館なども有るが、何れの建物も長年の風
雨にさらされ、黒ずんでいて、歴史を物語る風情を醸し出している。(続)






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