簾 満月「バスの助手席」

歩き旅や鉄道旅行のこと
そして遊び、生活のこと
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食べたまま、書いてます。

七曲がりの急坂 (東海道歩き旅・遠江の国)

2020-09-11 | Weblog
「小夜の中山」を日坂に向けて下る途中の大松の集落の辺りには、幅
が3mほどもある舗装された道なのに、国道1号線に通じる新道との分
岐部に「1.5㎞ 車両通行不可」の注意札が立てられていた。
訝かしく思いながらここまで来たが、その理由がこれで解った。



 茶畑が尽き、街道筋に人家(と言っても廃屋も有るようだ)が見える
辺りから、道幅は急に狭くなり、かなりの勾配で下る道が見えてきた。
この辺りを沓掛と言うらしい。



 この地名は峠の急な坂道に取りかかったところで、草鞋や馬の沓を
山の神に捧げ旅の安全を祈願した慣習から起こったと云われているが、
その急坂がこの先に待ち構えていた。
「七曲がりの急坂」と言われる坂である。



 国土地理院の提供する地図で調べてみると、僅か50mほどの間に110
mから91mまで標高を下げている。その先では多少緩やかとはいえ、
100mほどの間に20mほど下っている。前半の部分は正に梯子を下るよう
な坂、或は転げ落ちるように下る坂、とも言えるほどの急坂である。



 「最後の坂はきついよ、俺らの車でもきついンだから」
ここに来て小夜の中山の峠前で声をかけてくれた、茶畑の男性の言葉を
俄かに思い出した。地元の茶農家の軽トラックは、日ごろから慣れた道
で通っているけど、それでもかなりきついと言っているのだ。



 それだけに不慣れな観光客ともなると、この昼なお暗い羊腸の小径で、
急カーブ急勾配を繰り返す狭い下り道では通行が無理だと云う事らしい。
逆コースの東下りなら「小夜の中山」の峠に向け一気に駆け上る感じだ。

 因みに大松の集落から1号線の高架下まで1.4㎞の間に100m余り標高
を下げている。上りで無く下りで良かったとつくづく思う。(続)





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コメント
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