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ride is back after 21years!

2017-07-20 | music
RIDE @6Music Fes. on Mar.2017

 今から四半世紀前、英国のポップシーンに“ブリットポップ”と云われたロックバンドたちが一世を風靡した時期がありました。ブリットポップというカテゴリーに括られたバンドサウンドは、Beatlesに代表されるような親しみやすい普遍的なポップサウンドなので、今でも脈々と受け継がれて(日本でも)います。
 同じ時期に、shoegazing band(日本ではシューゲイザーと呼ばれた)と呼ばれたポップバンドも現れました。ブリットポップもシューゲイザーも音楽的には差異はありませんが(ブリットポップは英国出身じゃないとNGですが)、後者は「靴ばかり見つめてる=下ばかり向いてプレイしている」というイメージからきています。1990年に平均年齢20歳でオックスフォードからデビューしたRIDEは、“シューゲイザー”の代表格バンドでした。
 ディストーションを目いっぱい効かせた轟音ツインギター、躍動するパワフルなドラム、地味そうに見えても轟音ギターに負けないデカいリズムを刻んでいたベースギター、ポップでメランコリックなメロディーにのっかるお経のようなヴォーカルと美しいハーモニー。
 シューゲイザーと呼ばれたバンドでも、実際ライブに行ってみると、ちゃんと前向いて演っていましたけれど(笑)。
 シューゲイズというのはあくまでもメディアが勝手につけたものなので、彼らのサウンドはアルバムを出す毎に変わっていきました。そのうち“シューゲイザー”は死語となります。私もすっかり忘れていました、再結成したRIDEがニューアルバムを出すまでは。
  
 1996年に解散した彼らは、2014年に再結成し(オリジナルメンバー4人)21年ぶりのニューアルバム『Weather Diaries』を今年6月16日にリリースしたのです。その時のメディアの記事に「シューゲイザー」「shoegazing 」という単語が彼らを紹介する形容詞に使われているのを見ました。そんな形容でミレニアル世代に伝わるのか疑問ですが、解散する前に作った3rdと4thアルバムでは、既にシューゲイザー・サウンド(歪んだ轟音カオティック節)は鳴りを潜めていました。
 あれから21年・・・彼らもオジサンになりました。スタジオミュージシャンをやっていたロズことローレンス・コルバート(ds)とミュージシャンを辞めて小売店チェーンの店長をやっていたというスティーヴ・ケラルト(b)は不思議と変わっていません。ロズは相変わらず細腕です。アンディ・ベル(g & vo)はハリケーン#1(去年アンディ抜き再結成で来日)、オアシス(ベーシストに転身)、ビーディ・アイと継続して見ていたせいか、こんなもんだなという感じでしたが、アニマルハウス以降知らなかったマーク・ガードナー(vo & g)のさっぱりした頭には驚きました。3月のBBCラジオ音楽フェスでは帽子も被らず、堂々としたパフォーマンスで好印象を受けました。
 もう20代の爽やかイケメンたちではないんです。でも、アルバム1曲目のlannoy point、先行シングル曲charm assaultやhome is a feelingはデビュー当時のRIDEを彷彿させる楽曲。変わり種はall i wantとrocket silver symphonyでしょうか。メランコリックなライド節は健在ですがディストーション轟音カオティック・サウンドは影を潜め、普通のブリティッシュロックに仕上がっています。
 drive blind, vapour trail, leave them all behind, chrome waves(シングルヴァージョン)が好きな私は、新譜で気に入ったのはhome is a feeling でした。
 新曲では見れませんが、過去の曲の演奏では長々轟音カオティックギターを披露しています(Depeche Modeも出演していたグラスゴーでのBBC チャンネル6音楽フェスの動画)。
現在ツアー真っ只中のRIDE。8月19日のサマソニ(東京会場)にやって来ます。

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