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Expressing My Inspirations

mode is going backwards

2017-03-18 | music
Depeche Mode SPIRIT deluxe edition 2CDs
March 17, 2017
their 14th studio album

 「10年ひと昔」という言葉があるように、10年も経てば「新しい」ことが「古く」なります。ところが、20年以上になると「一周まわって新しい」ものになる事があります。
 Depeche Modeの新作『SPIRITS』を聴い瞬間、そんな感覚を持ちました。
 先行リリースしたシングルWhere's The Revolutionを聴いた時は、前作同様の路線でいくのだなぁと思ったのですが、アルバムの1曲目Going Backwardsは、これまでのオープニング曲と趣きが違っていて、普通のロックな曲だったことに肩透かしをくらった感でした。そして、この曲のサビのコード進行が往年のDM節で、私の琴線に触れました。
 全体的にスローなナンバーで占められた静かな印象のするアルバムです。前の2作と比べると、物足りないかもしれません。しかし、サウンド作りが丁寧で、リズム(パーカッション類)が前作よりしっかりしているように感じました。
 ドラムを担当しているのが、プロデューサーでもあるJames Fordという人物。英国のクラブミュージック界の超人気デュオSimian Mobile Discoの人で、ジェームズ・フォードさんは、プロデューサーとしても第一線で活躍しているそうです。そんな最先端のアーティストにリズムを担当してもらったのだから、これだけいい音ができたのだと思います。ジェームズさんにしてみたら、英国テクノの走り(?)でもあるDepeche Modeのアルバムに参加できたのだから、張り切ったことでしょう。そしてジェームズさんの好みのDMサウンドは、80年代末~90年代のサウンドではないでしょうか。中には、So Much Loveのように、Photographic(1st album収録)×A Question of Time(5th album収録)みたいな曲があったり、Nine Inch Nailsの初期の音に似た感じのパーカッシヴな曲You Moveもあり…と私の泣き所を押さえてきます。
 今作もデイヴ作の曲が3曲、マーティンとデイヴの共作が1曲。
あとはマーティン作が8曲の全12曲ですが、今回自分が気に入った曲が、デイヴ作のものでした。No More(This is The Last Time)・・・90年代っぽいです(そしてちょっとNINぽいです)。
 デラックス仕様は、リミックス盤が付いていますが、このリミックス・ヴァージョンは余程のDMファンでなければ、不要かと思います。
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