いろはに踊る

 シルバー社交ダンス風景・娘のエッセイ・心に留めた言葉を中心にキーボード上で気の向くままに踊ってみたい。

教育ってなに?

2005年10月13日 10時05分24秒 | ハマ風は踊る
 平成8年11月10日記

 総選挙も終わり、第二次橋本内閣が発足した。世界各国は、日本の選挙結
果を概ね次のように報じた。
 ① 日本国民は安定を望んだ
 ② 日本の改革は鈍化する
 ③ 日米安保関係は安定するが、日米の経済関係は摩擦が増える
 ④ 日本は右翼化し、アジア諸国との緊張が増す
 ⑤ 戦後最低の投票率は、日本の民主主義に問題を残した…などに集約さ
れたが、今度の内閣は、どの様な方向に進んでいくのだろう。

 因みに、立国の三本柱である、租税・教育・治安のうち「教育」について、
今回の選挙で各党が公約した内容をもう一度確認してみたい。

 自 民……6・3・3制抜本改革や教科書のあり方の見直し
 新 進……中高一貫教育など学制改革と研修充実による教員の養成
 民 主……30人学級の実現、高校への全員入学と教科書検定の廃止
 共 産……中高一貫による6・3制充実や違憲な教科書検定の廃止
 社 民……多様な選択ができる柔軟な制度、教科書検定見直し
 さきがけ…高校、大学で福祉、農林、海外の3分野の実習制度導入

加えて、経団連は、10月28日規制緩和の重点事項として、「農業」「運輸」
「金融、証券、保険」「医療、福祉」及び「教育」について要望を出した。
 その「教育」については、①カリキュラム編成の弾力化、②教材選択の弾力
化(教科書選択の自由度の拡大、副教材の届出制への移行)、③遠隔教育の
実施を挙げている。

 国の将来は、その国の教科書を見れば分かると言われている。学校教育を
支える大きな柱は、何と言っても教科書であり、各人の人生観の形成に大き
な力を及ぼすことは、小、中学時代に教科書で学んだ事柄の印象が成人した
後まで鮮明に残っていることからでも分かる。今、歴史教科書で様々な意見が
出されている。

 ところで、明治23年10月30日に発布された「教育勅語」に触れてみた
い。

 『朕惟フニ我カ皇祖宗国ヲ肇ムルコト宏遠二徳ヲ樹ツルコト深厚ナリ我カ
  臣民克ク忠ニ克ク孝ニ億兆心ヲ一ニシテ世々ソノ美ヲ済セルハ此レ我カ
  国体ノ精華ニシテ教育ノ淵源亦實ニ此ニ存ス爾臣民父母ニ孝兄弟ニ友
  ニ夫婦相和シ朋友相信シ恭検己レヲ持シ博愛衆ニ及ホシ学ヲ修メ業ヲ
  習ヒ以テ智能ヲ啓発シ徳器ヲ成就シ進テ公益ヲ廣メ世務ヲ開キ常ニ国憲
  ヲ重シ国法ニ遵ヒ一旦緩急アレハ義勇公ニ奉シ以テ天壌無窮ノ皇運ヲ扶
  翼スヘシ是ノ如キハ獨リ朕カ忠良ノ臣民タルノミナラス又以テ爾祖先ノ
  遺風ヲ顕彰スルニ足ラン
   斯ノ道ハ實ニ我カ皇祖皇宗ノ遺訓ニシテ子孫臣民ノ倶ニ遵守スヘキ所
  之ヲ古今ニ通シテ謬ラス之ヲ中外ニ施シテモトラス朕爾臣民ト倶ニ拳々
  服鷹シテミナ其徳ヲ一ニセンコトヲ庶幾フ』

         明治23年10月30日
           御 名 御 璽

 この勅語の「朕」とか「爾臣民」などの言葉を「われわれ」に置き換えて
みれば。

 『私たち日本人が国民として考えて見ますと、私たちの国は長い歴史を持ち、 
  その間にいいこともたくさんしてきました。私たち国民は信義を重んじ、
  先達を敬い、みんなで心を合わせることを旨としてきました。
  美意識というものを培い、そこに私たちは自国の誇りをみいだしますし、
  子供たちにもそのように教えようと努力しております。私たちは家庭を
  大切にし、敬老精神を持ち、友情を貴び、夫婦愛を信じています。他人を
  尊敬し、自分には謙虚にあろうとしています。偏らない博愛の精神を持ち、
  向学心を忘れず、手に職を持つことを心掛け、知的な人間たらんと望み、
  道徳心の強い人間たらんとし、人々のために尽くし、良い政治を求め、
  憲法と法律に従い、世界の不幸には身を粉にして助けようと思っていま
  す……』
となると林秀彦著「ジャパン、ザ・ビューティフル」で述べている。

 昨今の価値観の多様化という風潮に惑わされる事なく、日本国の日本人
の心の柱となる規範が欲しいものである。これすべて政治の力であり、あら
たに誕生した第二次橋本内閣の実行力に期待したい。21世紀へ向けて!
  

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