10月11日、1億円事件に関わる東京地裁で「その日の記憶は欠落している
が、会食出席や小切手の受領は間違いないと思う。……」と証言したとの報道
があった。私より1歳年下である。健康状態は人それぞれであるが、TVで見る
限り、黒塗りの車に乗るその姿は颯爽としている。
忘却は早すぎるのではないか。忘却とは忘れ去ることなりと言われ、それも
生活の一つの知恵ではあるが、国政を預かり、多くの外国首脳と会談し在任中
はそれなりの功績はあったと思う。その様な方がたかが4人の会合での出来事
を「……と思う」とまるで他人事の状況描写である。思うに、この「…思いま
す」の語法は、明らかに責任を回避しようとする意識が働いていると汲み取る
べきだろう。
一般人が、会合や討論で「私は……と思います」と使用しても許されると思う。
しかし、国の命運を握る立場に合った人が、一般人と同じ語法をされたらたま
らない。
時に、政治家は、信念云々といわれているが、絶対に「……思います」など
と自分の意見を表現しては困る。小泉総理のように、改革を止めるな。の様に
きっぱりと自分の意思を表現してもらいたい。
TV,ラジオから流れる様々な人の発言の中にこの「……と思います」の語
法が如何に多いかを注視していただきたい。
そこで、忘却の彼方にある9年前の衆議院選挙について記した私の思いを
ここに再現してみたい。
平成8年10月10日記
10月20日(日)は衆議院選挙の投票日。今回の選挙は、平成5年7月の
衆議院選挙以来3年3ヶ月ぶりであり、小選挙区比例代表並立制で初めて実
施される。
各党の公約も発表された。その内容も「消費税・経済政策」「行政・政治改
革」「外交・安保」等に大別されるが、ここでは各党の「歴史認識」について
比較してみたい。
近年、近隣諸国との間に様々な摩擦が生じている。日本もそろそろ、国益を
明確に主張し「謝罪外交」に終止符をの願いから特に取り上げてみた。
1 教科書問題
① 昭和57年6月からの2ヶ月間猛烈な教科書騒動があった。「文部省
が高校歴史教科書で中国への『侵略』の文言を『進出』に変更させた」
というマスコミの検定非難の報道が連日行われた結果、中国や韓国か
ら日本政府に抗議が寄せられ大きな外交問題にまで発展した。
② 昭和57年8月26日鈴木内閣の宮澤喜一官房長官は「政府の責任
において教科書の記述を訂正する」と、全面謝罪の談話を出した。
③ 昭和57年9月7日の産経新聞大阪版に、「教科書問題『侵略』→
『進出』誤報の経過」と題して、読者への謝罪記事が出され、以後
中国の抗議は和らいでいった。問題は、官房長官談話前に、これは
誤報であることが把握されていたにもかかわらず謝罪したことである。
2 慰安婦問題
① 平成4年1月7日慰安婦問題が持ち上がり、訪韓した宮澤首相は韓
国大統領に陳謝した。
② 平成5年8月4日河野洋平官房長官は、慰安婦の強制連行という
客観的事実をしっかり検証しないまま「我々はこのような歴史の真実
を回避することなく、これを歴史の教訓とし、歴史研究、歴史教育を通
じて、この問題を永く記憶に留め、同じ過ちを決して繰返さない」との
談話が出された。
しかし、現在に至るまで軍による「強制連行」の事実は一切把握され
ていないのである。
③ 平成9年度に使用される中学校の歴史教科書(7社すべて)に「従
軍慰安婦」の記述が行われている。
3 領土問題
① ロシアとの間には北方問題が大きく横たわっている。
② 中国は、尖閣諸島(中国名釣魚島)の領有権を主張し出し、平成8年
10月7日には4名の者が領海を侵犯を行った。
③ 韓国は、竹島(韓国名独島)を40年以上にわたり不法占拠を続け、
かつ領有権を主張している。
《各党の選挙公約》
自 民……① 戦没者に対する感謝と鎮魂のため靖国神社公式参拝の実
現
② 北方四島、尖閣諸島、竹島問題の平和的解決
③ 原爆被害者対策の充実
新 進……① 過去の歴史認識については反省の意思を明確にする
② その上で、平和的な行動を推し進めていく
民 主……① 過去の植民地支配と侵略戦争への反省と謝罪を明確に
② 自主的積極外交推進
社 民……① 植民地支配と侵略戦争を反省,繰返さないことを鮮明に
② 非軍事の国際協力
共 産……① 先の戦争は侵略戦争
② 反対した唯一の党として憲法9条を生かすことが教訓
さきがけ…① 先の大戦のわが国侵略行為が与えた苦痛の反省に立ち
非軍事貢献と国連改革
自民党が総選挙の公約の中で、「尖閣諸島および竹島は日本固有の領土
である」及び「靖国神社公式参拝の実現」を明記したことは喜ばしいことで
ある。
21世紀に向けた時代の礎ともなる今回の総選挙。将来への禍根を残さない
為にも一票の確実な権利行使により、それぞれの思いを議員候補者に託した
いものである。
追記 この後に、第二次橋本内閣が発足した。
が、会食出席や小切手の受領は間違いないと思う。……」と証言したとの報道
があった。私より1歳年下である。健康状態は人それぞれであるが、TVで見る
限り、黒塗りの車に乗るその姿は颯爽としている。
忘却は早すぎるのではないか。忘却とは忘れ去ることなりと言われ、それも
生活の一つの知恵ではあるが、国政を預かり、多くの外国首脳と会談し在任中
はそれなりの功績はあったと思う。その様な方がたかが4人の会合での出来事
を「……と思う」とまるで他人事の状況描写である。思うに、この「…思いま
す」の語法は、明らかに責任を回避しようとする意識が働いていると汲み取る
べきだろう。
一般人が、会合や討論で「私は……と思います」と使用しても許されると思う。
しかし、国の命運を握る立場に合った人が、一般人と同じ語法をされたらたま
らない。
時に、政治家は、信念云々といわれているが、絶対に「……思います」など
と自分の意見を表現しては困る。小泉総理のように、改革を止めるな。の様に
きっぱりと自分の意思を表現してもらいたい。
TV,ラジオから流れる様々な人の発言の中にこの「……と思います」の語
法が如何に多いかを注視していただきたい。
そこで、忘却の彼方にある9年前の衆議院選挙について記した私の思いを
ここに再現してみたい。
平成8年10月10日記
10月20日(日)は衆議院選挙の投票日。今回の選挙は、平成5年7月の
衆議院選挙以来3年3ヶ月ぶりであり、小選挙区比例代表並立制で初めて実
施される。
各党の公約も発表された。その内容も「消費税・経済政策」「行政・政治改
革」「外交・安保」等に大別されるが、ここでは各党の「歴史認識」について
比較してみたい。
近年、近隣諸国との間に様々な摩擦が生じている。日本もそろそろ、国益を
明確に主張し「謝罪外交」に終止符をの願いから特に取り上げてみた。
1 教科書問題
① 昭和57年6月からの2ヶ月間猛烈な教科書騒動があった。「文部省
が高校歴史教科書で中国への『侵略』の文言を『進出』に変更させた」
というマスコミの検定非難の報道が連日行われた結果、中国や韓国か
ら日本政府に抗議が寄せられ大きな外交問題にまで発展した。
② 昭和57年8月26日鈴木内閣の宮澤喜一官房長官は「政府の責任
において教科書の記述を訂正する」と、全面謝罪の談話を出した。
③ 昭和57年9月7日の産経新聞大阪版に、「教科書問題『侵略』→
『進出』誤報の経過」と題して、読者への謝罪記事が出され、以後
中国の抗議は和らいでいった。問題は、官房長官談話前に、これは
誤報であることが把握されていたにもかかわらず謝罪したことである。
2 慰安婦問題
① 平成4年1月7日慰安婦問題が持ち上がり、訪韓した宮澤首相は韓
国大統領に陳謝した。
② 平成5年8月4日河野洋平官房長官は、慰安婦の強制連行という
客観的事実をしっかり検証しないまま「我々はこのような歴史の真実
を回避することなく、これを歴史の教訓とし、歴史研究、歴史教育を通
じて、この問題を永く記憶に留め、同じ過ちを決して繰返さない」との
談話が出された。
しかし、現在に至るまで軍による「強制連行」の事実は一切把握され
ていないのである。
③ 平成9年度に使用される中学校の歴史教科書(7社すべて)に「従
軍慰安婦」の記述が行われている。
3 領土問題
① ロシアとの間には北方問題が大きく横たわっている。
② 中国は、尖閣諸島(中国名釣魚島)の領有権を主張し出し、平成8年
10月7日には4名の者が領海を侵犯を行った。
③ 韓国は、竹島(韓国名独島)を40年以上にわたり不法占拠を続け、
かつ領有権を主張している。
《各党の選挙公約》
自 民……① 戦没者に対する感謝と鎮魂のため靖国神社公式参拝の実
現
② 北方四島、尖閣諸島、竹島問題の平和的解決
③ 原爆被害者対策の充実
新 進……① 過去の歴史認識については反省の意思を明確にする
② その上で、平和的な行動を推し進めていく
民 主……① 過去の植民地支配と侵略戦争への反省と謝罪を明確に
② 自主的積極外交推進
社 民……① 植民地支配と侵略戦争を反省,繰返さないことを鮮明に
② 非軍事の国際協力
共 産……① 先の戦争は侵略戦争
② 反対した唯一の党として憲法9条を生かすことが教訓
さきがけ…① 先の大戦のわが国侵略行為が与えた苦痛の反省に立ち
非軍事貢献と国連改革
自民党が総選挙の公約の中で、「尖閣諸島および竹島は日本固有の領土
である」及び「靖国神社公式参拝の実現」を明記したことは喜ばしいことで
ある。
21世紀に向けた時代の礎ともなる今回の総選挙。将来への禍根を残さない
為にも一票の確実な権利行使により、それぞれの思いを議員候補者に託した
いものである。
追記 この後に、第二次橋本内閣が発足した。
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