いろはに踊る

 シルバー社交ダンス風景・娘のエッセイ・心に留めた言葉を中心にキーボード上で気の向くままに踊ってみたい。

残業代ゼロ

2007年01月17日 07時29分37秒 | 兎に角書きたいの!
 「日本版ホワイトカラーエグゼンプション」制を導入するための労働基準法改正案が25日召集予定の通常国会への提出が見送られることになった。
 稲作文化を基本とする日本のDNAは勤勉である。この勤勉さがなければ稲作文化は維持できないし勤勉は日本人の精神文化である。その意味から改正案の提出が見送られたことは喜ばしい。欲を言えば「廃案」にして欲しい。
 「残業代ゼロ」の法律案について、新聞もTVそしてラジオも詳しい内容を解説しないのが不思議である。アメリカで導入されていると聞くがそれらの功罪についてのマスコミ報道を見たことも読んだことも無い。
 1ヶ月も夏のバカンスを取れる国、昼食は家に帰って食べる国、自分の仕事以外は隣でどのように忙しくしていても手伝わない人に苦情の出ない国などとこれらを日本の現状と比較したら自明の理である。「滅私奉公」の精神で仕事に取り組んでいる伝統的な国日本。その人達に残業代支払いを止めるとはどのような背景があるのだろうか。
 年間収入が400万円以上のホワイトカラーを対象とする。これらの層の人達は、三十台から四十台で子供を一人か二人を養い最もお金などの欲求が高い世代が対象である。
 日本人のDNAから推測しても恐らく仕事を途中で止めて帰るなどで出来やしないしそのような風土である。このような法案は、絶対に通過させてはならない。
 法律を改正したい理由、その功罪をしっかりと国民に説明すべきである。それが国会議員の国民に対する義務である。
 このような内容の法案は、労働強化を認め日本人の生活を破滅に導く希望の無い生活を国民に強いるものだ。
 恐らく背景は、日経連の意思を汲んでのことだろう。この世は循環である。植物連鎖や風吹けば桶屋が儲かるといったもので、勤労者のしかも働き盛りの収入を抑制しては経済の循環もスムーズにいかなくなる。出費を抑制し利益を確保しようなどと目先にとらわれた極貧な発想集団に日本の未来を託せるのだろうか。
 それとも、働き世代の健康と健全な家庭生活を維持、確保するために働く時間を制限する目的を持って残業代をゼロという手段をとるのか。そのようなビジョンがあるならば日本にとっても大いに未来が開けてくるだろうな。と思っている。
 この改正法案は、日本の土壌には馴染まない悪法と考える。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする