いろはに踊る

 シルバー社交ダンス風景・娘のエッセイ・心に留めた言葉を中心にキーボード上で気の向くままに踊ってみたい。

ありがとう中田英寿選手!

2006年07月04日 09時19分05秒 | 兎に角書きたいの!
 今朝の朝刊の一面を飾った中田選手の引退報道。それだけ国民に関心を持
たせる素晴らしい人間性があったからだろう。
 中田選手にとってサッカーは「走ること」が重要なキーワードとなっていた
からあれだけピッチを懸命に走り回った。他の日本選手の動きを見ていると、
セクト主義的な動きが散見された。だからボールの動きとの一体感が感じられ
ないから緊張感も、チームワークも、執念も感じられなかった。兎に角、自分
が立っている位置からボールが遠くにあると、その動きに緊張感が見られない
のである。外国選手は、ボールの動きに従って己の体も反応している。ボール
に遠いとか近いとかに関係なく常に体は臨時態勢にあるのである。
 私は、中山ゴン選手のような諦めず最後まで追い求めて行く選手の育成をし
て欲しいと願っている。諦めが早すぎて緊張感が湧いてこない。もしや!と気
持ちを躍らせる光景を期待しているのである。
 山梨・韮崎高校サッカー部元監督で中田選手を指導した田原一考氏は、「彼
が欧州に進出したとか、日本代表として長くプレーしたことが素晴らしいので
はなく、体でメッセージを伝えられる数少ない選手だったことを教え子として
誇りに思う」と中田選手の引退について語っている。
 また中田選手の引退メッセージでは、「唯一つ残念だったのは、自分達の実
力を100%出す術を知らなかったこと。それにどうにか気づいてもらおうと俺
なりに4年間やってきた」と語っている。
 そう言えば、8年前に岡田武史監督は、「日本の選手は教えられ過ぎている。
サッカーは自分で判断することが大事だ。これは教育制度にもつながる話で、
日本の社会全体がそなっていると思うが、自分で判断する要素が少ない。どう
すればいいんですかとすぐ聞きに来る……」とも語っていた。その時期に中田
選手はW杯の期間中報道陣に話さなかったことについて「今後も基本的には変
わらない。ウソや真実を曲げて書く人がいる限り、話さない」と当時のインタ
ビューに答えていた。恐らくそのような伏せんもあって、ホームページを使っ
て文字で自分の思いを正確に発信する為に引退会見ではなくこの方法を選ん
だのだと思う。
 野球で活躍している野茂英雄投手も「新聞というものを100%は信用しない。
書く人の裁量で小さなことも大きくなるし、その逆もあると」語っていた。今
回は文字により表明されたことで、我々にも引退の真意が正確に受け止めるこ
とが出来た。
 ブラジル戦のあと、ピッチに倒れこんだ中田選手の映像は決して私の脳裏か
ら離れることはないだろう。ありがとう!
 





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