(つづき)
「500番」の新設以外にも、いくつかの路線新設などが行われる。
・「快速56番」の廃止と「快速57-1番」の新設
平日朝に運行されている「
56番」の「快速」が廃止となり、「快速57-1番」に振り替えられる。
「快速57-1番」は、桜坂~警固町間の経路が既存の「
57番」(薬院大通り、
薬院二丁目経由)とは異なり、
筑紫女学園高校前の新道「はなみずき通り」→「
国体道路(けやき通り)」経由となり、新たに「筑紫女学園前」バス停も設置される(冒頭の画像は、新設される「桜坂」の「快速57-1番」用乗り場)。
「筑紫女学園前」とその周辺。
新「桜坂」。
「快速56番」が「
教会前」に停車していたことを考えると、双葉から筑女にくら替えしたような感もある(笑)。
「快速57-1番」は、「快速56番」と同様、平日朝に上り(都心方面行き)のみの運行であり、天神から筑女への通学の足としては使えない。
いずれは日中や反対方向の運行が検討されるのかもしれないが、「天神→赤坂門→警固町→筑女前→桜坂→上智福岡中高→教会前(双葉)→薬院大通り→…」みたいな「58-1番」の“天神バージョン”のような通学路線もあり得るのではないかと思う。
このブログを始めた当初は、「はなみずき通り」まで数秒のところに住んでいたのだが、当時はまだ拡幅工事中で
愛称も付いていなかったので、時の流れを実感する。
なお、「快速56番」は、歴史としては現在の「56番」よりも古く、
小笹地区と都心を結ぶ路線として全盛を極めている「56番」の嚆矢的な位置付けの路線だったのだが(詳しいことは
こちらと
こちらを参照)、そういう観点からすると、今回の「快速56番」の廃止は結構大きな出来事と言えるのかも。
・西鉄大橋駅~大橋駅間のルートが2つ追加
「
62番」の
博多駅行き廃止以降、
大橋駅と博多駅を結ぶルートは
「
47番」(清水二丁目、駅前四丁目経由)、
「
48番」(美野島南公園、駅前四丁目経由)、
「48-2番」(美野島南公園、駅南三丁目経由)
の3つという状況が続いてきたが(ただし、
駅南三丁目経由に独立した番号が与えられたのはごく最近)、今回ここに新たに2つのルートが加わる。
ひとつは「(
那珂川営業所~)西鉄大橋駅~清水町~住吉中学校前(新設)~きよみ立体橋東(新設)~山王一丁目~
駅東三丁目~博多駅」の「60番」、
もうひとつは、「老司団地~西鉄大橋駅~竹下駅西口(新設)~美野島南公園~駅前四丁目~博多駅~
博多ふ頭」の「48-1番」である。
「48-1番」は、「48番」の派生として
2010年春に新設された系統で、現時点では、郊外側の終点が「
レークヒルズ野多目」ではなく「老司団地」であるという事実に対する「枝番」となっているのだが、
今回の改正で、それに加え「塩原四丁目~
塩原橋間」で「塩原、清水四丁目」ではなく「塩原小学校前(大橋駅方面のみ)、竹下駅西口」(いずれも新設)を通るという事実に対する「枝番」という意味も持つことになる。
JR竹下駅の西口へのバス乗り入れの可能性については、
“「48番」は博多駅方面との間を結んでいるのであえてJRの駅に乗り入れ たりはしそうにない”
と
以前書いていたのだが、やはりメインの「
48番」の乗り入れは行われず、小規模なものにとどまった(予測が当たった方も多かったのではないでしょうか)。
“駅乗り入れの要望の声には応えますけど、できればそのままバスを利用してくださいね”
という感じだろうか。
個人的にはこのような「小手先」だけの対応ではなく、竹下駅と
野間四角周辺の学校が集積するエリアを結ぶとか、
「長丘~高宮循環バス」を竹下駅まで延ばすとか、もっと広域から集客を考えられるのでは?という気がしている。
ただ、いきなりそんな大掛かりな仕掛けを行うのもリスクが高いため、今回はその「とっかかり」だと捉えたいと思う。
そして同じJR竹下駅絡みで、大橋駅~清水町の日赤通り沿いエリアから徒歩で竹下駅に向かっている人に対して
“近くのバス停から直通で博多駅まで行けますよ”
という新たな選択肢を提供するのが新「60番」という感じだろうか。
なお、
先日取り上げた工作物は、新たに「60番」が通る「きよみ立体橋東」のものだった。
「60番」は、博多駅から駅東三丁目方面に向かう「60番台」が停車する
博多駅前C・D乗り場(博多郵便局前)ではなく、
山王一丁目方面に行くということで「60番台」ながら
博多バスターミナルの13番乗り場からの発車(博多駅行きは
筑紫口が終点)。
“博多駅での「60番」の
乗り場をどこにするか”というのは、路線の成否を左右する意外に大きな問題のような気がしている。
「48-1番」「60番」ともに本数はあまり多くなく(日中は一時間1~2本程度が軸)、“待たずに乗れる”という感じではない。
うまく軌道に乗らなければ、そう遠くない将来に竹下駅西口やきよみ通りを通るバスが激減してしまうような事態となる可能性も一方でありそうな気も(当然、そうならないことを願っているのですが)。
・「700番」の停車バス停増設
福岡外環状道路上に
「曰佐二丁目」(横手南町~下曰佐間)
「野多目小学校前」(現在東行きのみのところに、西行きが増設)
「東花畑小学校前」(屋形原二丁目~屋形原一丁目間)
が新たに設置される。
なお、「野多目小学校前」には「700番」以外に「48番」「48-1番」も停車する。
「700番」復活後の記事で、
“「向新町」を通らなくなったことから、老司・片縄方面から「700番」への乗り換えが不便というか不可能になった(以前、ひろしさんからコメントでいただいたように、西行きにも「野多目小学校前」がほしいところ)”
と書いていたのだが、利用者の声を聞き入れ、
「700番」の路線存続に向けた意思が感じ取れる点は歓迎したいと思う。
・「1番」(姪浜駅~天神系統)と「98番」の経路一部変更
「1番」(姪浜駅~天神系統)は、
姪浜駅行きが、現在の
南口終点が
北口終点に変更(天神行きは南口始発のまま)。
「
98番」は、往路復路ともに南口乗り入れがなくなり
北口発着に変更となるもよう。
「1番」(姪浜駅~天神系統←単に「1番」と言っても、
天神→県庁方面の統一番号としての「1番」をはじめ
いろんな側面があるため、いちいち断り書きをしないといけないのが面倒ですが)は、“減らしすぎたから増やす”ことが行われるのではないかと思っていたのだが、今回さらなる減便のようであり、残念な限り。
(つづく)