いうまでもなく、コスモス・セラピー=コスモロジー教育は万能ではありません。
おなじ授業をしても、受け手によってかなり違った反応があります。
特徴的なのは、すでに書いた「実感が湧かない」という問題ですが、それと関連して、コスモロジーが単なる綺麗事に感じられるという問題もあります。
この世界の大局観が養われる授業だと思う。しかし、綺麗事が多いようにも思える。
人間は皆元を辿れば辿るほど近い存在であるが、この理由で人類愛が成り立つであろうか。宇宙という大きな物を持ち出して、現実を直視していない気がする。
世界には多くの言語や文化、宗教がある。言葉の通じない相手とは話す事も出来ないし、文化が違えば、「違い」は例え認め合えたとしても、違和感が残る。宗教が違えば、神の名の下に別の神の子を迫害し、殺戮を行う。
戦争で肉親を殺された人間に人類愛を唱え、武器を取り上げることが出来るだろうか。
先生の理屈は、世界の中の平和な地域に生まれた人間だけが持つものだ。その理屈では世界の多くの人間は納得しないだろう。
私はまだ先生の真意が十分に理解出来ていないのだろうか、次回の授業にまた期待します。
(4年男)
私は、先生が話していた、今の世代と昔の世代は個体としてはつながっていないけれど、生命としてはつながっているというのはよくわかりました。
しかし、「今この生きている瞬間もつながっている。だから孤独な人はいない。」と言うのはどうしてもわかりませんでした。それは人間がただそう思いたいからただのキレイ事なんではないのだろうかと思いました。
みんな産まれる時も死ぬ時も1人なんだと思います。でもそうぢゃないってどこかで思いたいけれど、孤独なんだろうと思ってしまいます。
(2年女)
そうした疑問もあれば、以下のようなかなりストレートな反応もあります。
もちろん伝える側の気持ちとしては、みんなに元気になってもらいたいのですから、こういうふうにストレートに受け止めてもらえるとうれしいのですが、決して強要しないように、「元気になるかならないかは、きみの自由です」というメッセージも忘れずに発しているつもりです。
人間は宇宙の一部であるから、本質的に孤独な人はいない。つまり、元をたどれば1つのエネルギーであって、私達は宇宙と分離しているのではなく、区別されているだけであるからだ。
さらに、地球上の生物にはエコシステムと呼ばれる食物連鎖があり、一部のみを注目すると非常に闘争的な生存競争にみえるが、全体から捉えると、その争いは決して弱肉強食などではなく、競争的共存関係を生物全体で築いている。
今までは、漠然とした不思議な感じで、理解できずにいたが、最近では、とても温かい気持ちで講義を聞いている。それは、何か安心に似た感覚と同じで、宇宙や地球にとても親近感が以前よりわいており、“実は一体なんだ”と少しずつ感じているからだ。
このように考えていくと、宇宙や地球も私たちと同じように心があって、考える力を持っているのではないかと思う。なぜかというと、私たちは現代科学的に“星の子”であり、1つの同じエネルギーから生まれたからである。
宇宙の長い長い歴史を私の歴史は同じようにも感じられるようになり、命を愛おしく感じる。これまでは、つきつめればつきつめる程悲しくなるので(いわゆるニヒリズム)考えないようにしてきた自分の存在意義が、この授業によってつきつめればつきつめる程ロマンチックにならざるを得ないと思うようになった。
(2年女)
宇宙が自己組織化して、その中で地球がそれ以上近くても遠くてもいけない距離で太陽のまわりをまわっていて、何億、何十億年もかけて雨が降り続き、その中で生命が誕生したという事は、まさに奇跡だと私は思いました。
しかし私が単純に奇跡だと感じたその出来事を、私の生まれるためのプロセスだと考える事で、自分の命が何か壮大な背景に支えられて、ここにあるのだと思いました。
また、今私がこうやって生きている事は、そのつながりの歴史に支えられている最中なのだと思いました。
(2年女)
毎回、今まで学校で教えてもらった平べったい知識が生き生きとした現実に変わっていくので楽しいです。
Jupiterとコスモスはまさに仏教心理論の主題歌ですね!! 思わずJupiterの着メロをダウンロードしてしまいました。よく聴いて授業を思い出しています。
先週の授業で、先生の言っている話はキレイゴトに聞こえるというリアクションがあることを知り驚きました。やはり人は皆ちがった感性をもっているのですね。
私はキレイゴトになる基準を知らないので、全てリアルな話として聞いています。
なので、これからの地球が今以上に汚れて住みずらくなってしまわないように、身近なエコから始めたいものです。
自然は競争的に生きているにも関わらず共存できているのは素晴らしいと思います。人も見習いたいものです。
(2年女)
先週と今週の授業では、生命のつながりについて学んだけれど、やはり普段生活しているだけでは気づけなかったこと、改めて考えさせられることがたくさんあってとても新鮮だった。
今の自分がいるためには何億人もの先祖がいて……という話にも感動したけれど、それ以前にまず生命が存在するための土台の段階で、光合成微生物が何十億年もかかて大気の成分を作ったとか、空の青を作った、というふうに考えると、更に感動しました。私たちは何十億年ものいろいろな生命活動によってつくられた地球に生きているんだなと思いました。
空気がある、水がある、というのは当たり前だと思っていたけれど、そうではなくて、たくさんの微生物や他の植物、動物によるエコロジーシステム、「命のつながり」によってつくられたすばらしい財産を、我々人間は「与えられて」生きているのだと感じました。
すべての生命に感謝しなくてはならないのに、自分の利益しか考えず自然を破壊する行為は、まちがっていると思います。
(2年女)
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