高松水曜講座「よくわかる道元入門」案内

2018年10月15日 | 広報

 11、12月、高松の水曜日、夜の講座は「よくわかる道元入門」です。


 道元禅師(1200-1253)は鎌倉時代の名僧、曹洞宗の開祖。主著『正法眼蔵(しょうぼうげんぞう)』は、さわやかないい人生への「正しい道・真理(正法)を見分けるものの見方(眼)を集めた場所(蔵)」といった意味で、教え・思想の深さはもちろん、その格調の高い美しい和文で「中世日本文学の傑作」としても高く評価されています。

 そして今や欧米でも高い評価を受け“DOGEN”“SHOBOGENZO”として知られ、例えばアメリカでグーグルやアップルなど大企業にも採用されて大流行中のマインドフルネス瞑想の創始者カバット・ジン氏も「自分の思想的源泉は道元にある」と明言しているほどです。

 しかし格調高いだけに難解でもある文体のため、なかなか理解し難いものとされてきましたが、本講座では、お聴きいただいた後、道元・『正法眼蔵』がみなさんの「私の古典」になるよう、できるだけわかりやすくほぐしてお伝えします。

 講義の前に短時間ですが、イスでできるやさしい瞑想法を行ないます。足の痛みやしびれを心配しないで、気楽に参加していただけます。                

                                 (講師より)


日 時:11月7日、11月28日、12月12日(水) 19:30-21:00

会 場:サンポートホール (087-825-5000) 第51会議室
    高松市サンポート2-1(JR高松駅、琴電高松築港駅、徒歩2、3分)

参加費:一般7千5百円、年金・専業主婦・非正規雇用の方6千円、学生3千円

申込み・問合せ:サングラハ教育・心理研究所
メール:okano*smgrh.gr.jp(*を@に換えてください) Fax:087-899-8178
氏名、年齢、性別、連絡先(電話、メール等)を明記の上、上記へ


道元のコスモロジー―『正法眼蔵』の核心
クリエーター情報なし
大法輪閣

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足の痛み・しびれは心配ありません:禅定の話(増補再録)

2018年10月12日 | 仏教・宗教

 もう十年以上前に書いた「足の痛み・しびれは心配ありません:禅定の話2」という記事が今でも毎日かなりの数読まれています。

 それどころか、特に9月9日には8千人以上の方が読んでくださいました。

 それは、坐禅・瞑想をやってみたいが、足の痛み・しびれが心配でなかなか踏み出せないという方、思い切ってやってみたがやっぱり辛くて続けられなかったという方が、驚くほど多いということなのかと思われます。

 そこで、そういう方々のために、過去の記事を増補改訂して再録しておくことにしました。参考にしていただければ幸いです。

 坐禅・瞑想は、覚りというレベルまで目指さなくても、ストレスを緩和する効果がとても高いことからしても、それはもったいないことだと思い、筆者は、なるべく痛い思いをしないですむよう、柔軟体操付の坐禅の指導をしてきました。

 さらに、最近では、マインドフルネス瞑想の効果の科学的研究により、ストレス緩和という目的には、両足を組むいわゆる結跏趺坐は必ずしも不可欠でなく、呼吸法がポイントであることが明らかになったようなので、イスでできるやさしい呼吸法・瞑想法=イス坐禅もお伝えすることにしています。
 足の痛みやしびれがやっぱり心配だという方は、ここからスタートしていただけると、楽に入門できると思います。

 もちろん、本格的になってきたら結跏趺坐の坐禅を身に付けていただくのが望ましいと思いますが。


 私は、四十五年以上前に、臨済宗系の秋月龍珉(あきづきりょうみん)先生の道場で坐禅を教わりました。

 他にいろいろな瞑想法があることは、いろいろな文献で学んできましたし、試しにやってみたこともありますが、自分にはこれがいちばん合っていると感じてきました。
 ただ最近は、先にも書いたとおり、試してみてマインドフルネス瞑想法も悪くないと感じていますが。

 ともかく、私がこれまでお伝えしてきたのは、臨済禅系の「坐禅」というかたちの禅定・瞑想です。

 まず「調身」といって体の姿勢を調えるのですが、ご存知のように、坐禅では、左右の足を組む「結跏趺坐(けっかふざ)」というかたちを取ります。

 これはもともと、足をしびれさせて我慢会をさせ、根性を養うためにするのではありません。

 両ひざとお尻の下にしいた座蒲(ざふ)で長さを足した尾てい骨の3点で、ちょうどカメラの三脚のような安定した状態を作るためにするのです。

 これは、脚が長くて痩せている人の多いインド人にとって、静かに長く坐っているためにはいちばん楽な姿勢だと言われています。

 確かに比較的脚の短めの日本人が、足首、膝、股関節やその周辺の筋肉がこちこちに硬いままで、最初から無理にこんな姿勢をすると痛い目にあいます。
 最近は、脚が長い若い世代も多くなりましたが、筋肉・関節が硬いままだと、やはりかなり痛みはあるでしょう。

 かつては、社員研修などで無理やりに坐禅をさせられて、足のしびれと痛みですっかり懲りて、坐禅なんか二度としたくないと思ってしまう人が多かったようで、残念なことでした。

 しかし、ちゃんと準備の柔軟体操をして筋肉・関節を柔らかくしてからすると、それほどひどいことにはなりませんし、慣れてくると体を安定した姿勢にして心を安定させるという目的のためにはやはり結跏趺坐がいちばんふさわしいと感じるようになります。

 最近は、柔軟体操から指導する禅道場もあるようですし、イス坐禅を指導している若い僧侶の方もおられるようですし、私の講座では、必ず柔軟体操をしてから坐っています。

 これまで、このブログの唯識‐仏教の記事を読んできて、人間の根本問題を解決するには、やはりアーラヤ識、マナ識という無意識の領域まで含めた心全体の浄化が必要だと感じた方、少なくとも私のところでは、「足がしびれて痛くてひどい目にあうのではないか」という心配はありません。

 それに、人間の体はとても柔軟に適応できるように出来ていて、坐禅の結跏趺坐や茶道の正座のようなふだんしない坐り方もしばらく続けていると、脚の血管にバイパスが作られてちゃんと血液が流れるようになり、しびれは問題なくなると言われています。
 慣れるまで、つまりバイパスが出来るまで、ほんのしばらくの辛抱です。

 思い切ってがんばって、坐禅に取り組んでみませんか。あるいは、やさしいイスでできる瞑想・イス坐禅からでも始めてみませんか。

 どんなに効果の高いトレーニング・メニューがあっても、それを読んでいるだけでは、レベル・アップはしません。

 どんな特効薬の効能書きがあっても、読んでいるだけでは治りません。

 まちがえないでいただけるとうれしいのですが、仏教の話・知識は薬の効能書きのようなものだと筆者は考えています。

 読んだだけでも、ほっとするという安心効果があるのですから、それではダメだとは思いませんが、それだけではもったいないと思うのです。

 薬やリハビリ・メニューにあたる実際の効果をもたらすのは、六波羅蜜です。

 私は、まわりの若い人によく「飲まない薬は効きません」と言ったものです。

 「飲まない薬が効かなくて、病気がよくならないのは、ぼくの責任じゃないよね?」と。

 これは別に意地悪を言っているわけではないと思いますが、どう思われますか?

 因みに、過去記事のコメントで、お釈迦さまも『遺教経』で「服すと服せざるとは医の咎(とが)に非ず」(飲むか飲まないかは医者の責任ではない)と言っておられることを教えていただきました。

 もっとも最近は、よりポジティブかつやさしく、「飲んだら、よくなりますよ」と言うようにしています。

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11,12月の東京講座のお知らせ

2018年10月01日 | メンタル・ヘルス

 遅くなりましたが、今年11、12月の東京講座の予定が決まりましたので、お知らせします。
 特に土曜日はまったくの初心者もご参加いただけるプログラムです。お気軽にお出かけください。


 【東京】土曜講座 「般若心経とやさしい瞑想によるやすらぎの時間」

 現代はストレスがとても多い時代ですが、ストレスは、外側の状況にかかわらず心のあり方次第でかなり、場合によってほとんど、緩和・低減することができます。

 『般若心経』は、どうしたら心のやすらぎが得られるかを教えてくれます。

 そして、足を組んで痛い思いをしなくてもいいイスでするゆるやか瞑想法(必要に応じて動画やBGMも使う、呼吸法やイメージ法など)を実修することで、実際に深いやすらぎの時間を体験することができます。

 今回は、まったくの初心から中級まで、どなたでも気軽に参加していただけるプログラムを組みました。どうぞご参加ください。

 ちょっとしたお菓子とお茶の出るくつろぎの時間もあります。
 

 11月10日 12月8日 計2回

講師:研究所主幹・岡野守也▼テキスト:随時配布。▼時間:13時―17時▼会場:フォーラムミカサ・エコ(JR神田駅西口4分、内神田1―18―12 内神田東誠ビル8F)▼参加費(二回、万一都合で欠席された方はDVDで学習していただきます):一般=1万4千円、会員=1万2千円、年金生活・非正規雇用・専業主婦の方=8千円(事前予約当日支払可)▼最少催行人数:10名


 【東京】日曜講座「『摂大乗論』全講義」シリーズ6

 当研究所のオリジナルプログラムである唯識心理学・コスモロジー心理学の源泉としての大乗仏教の深層心理学・唯識の代表的古典『摂大乗論』を現代的に読み解いています。

 読み進み、理解が進むにつれて、うつ、不安、怒り、憎しみ、争いといったネガティブな心がなぜ生まれるのか、どうしたらなくすことができるのか、もっとも深い原因の解明と軽減・克服のための方向性がはっきりとわかるでしょう。

 中途からの受講もできます。これまでの入門講義とシリーズ1〜4はDVDで学習していただけます。

 11月11日 12月9日 計2回

▼講師:研究所主幹▼テキスト:随時配布。▼時間:13時―17時▼会場:東京マインドルフルネスセンター(赤坂3―9―18 BIC赤坂ビル8F)▼参加費(二回、万一都合で欠席された方はDVDで学習していただきます):一般=1万4千円、会員=1万2千円、年金生活・非正規雇用・専業主婦の方=8千円(事前予約当日支払可)▼最少催行人数:10名


●予約お申込み、お問合せは、samgraha*smgrh.gr.jp(*を@に換えてください) へどうぞ。
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