高松講座:コスモロジー教育入門3 案内

2014年12月18日 | 心の教育

 ご案内がギリギリになってしまいましたが、来週日曜日21日(13:30-17:30) は、高松での集中講座です(あなぶきホール第1会議室にて)。

 「つながりにきづく・つながりをきづく――コスモロジー教育入門3」です。

 私たち(人間も他の生命もそして地球環境も含む)は、根本的に分かちがたくつながりあって存在しています。

 そのことに深く気づいていくことが、心を癒し、成長させてくれます。

 そして、その気づきは、さらに自分と他者との肯定的なつながりを積極的に築いていくことにつながり、他者との積極的なつながりは、人生の楽しさ、豊かさ、充実感、意味感をもたらしてくれます。

 そういう意味で、子どもはもちろんすべての人間の心を育むうえでのポイントは、「つながりにきづく・つながりをきづく」ことではありませんか、という提案的レクチャーと、実際につながりに気づき・つながりを築くワーク(体験学習)とを行なっていきます。

 まだ定員に達していませんので、今からでもお申し込みいただけます。

 どなたでも、お気軽におでかけください。


 MAil: okano@smgrh.gr.jp または Fax. 087-899-8178 へ、住所、氏名、年齢、性別、職業、連絡先(電話番号、メールアドレス等)を明記してお申し込みください。

 参加費は、一般2500円、年金・非正規雇用・専業主婦2000円、学生1000円、です。

 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

日本の理想・原点としての『十七条憲法』 講演要旨

2014年12月18日 | 歴史教育

16日夜、聖徳太子『十七条憲法』について講演をしてきました。

 折も折、憲法改正が実際の日程にのぼるかもしれないという状況のなかで、タイトルのような話をする機会が与えられたのは、ある種、時なのかもしれない、という気がしています。

 聴衆の反応には大きな手ごたえを感じました。

 すでに、2003年、つまり十年も前に書いた拙著『聖徳太子『十七条憲法』を読む――日本の理想』(大法輪閣)でも、2011年の『日本再生の指針――聖徳太子『十七条憲法』と「緑の福祉国家」』(太陽出版)でもあまり感じられなかった手ごたえでした。

 日本人のアイデンティティはどこにあり、これから日本をどういう国にすればいいのか、本格的な危機感と問題意識をもつ人が増えてきているのでしょう。

 これが、日本を持続可能な方向へと方向転換させる大きな潮流になっていくことを願わずにはいられません。

 詳しくは、拙著2点をお読みいただきたいし、このブログにも関連記事をたくさん書いてきましたが、とりあえず当日の講演要旨を以下に収録・紹介しておきたいと思います。


 『十七条憲法』は日本初の憲法である。

 そこには、「和」こそ、これから目指すべき日本の国家理想・国家目標だという高らかな宣言がなされている。

 「和」には、人間同士の平和はもちろんさらに人間と自然の調和という意味も含まれており、そうした「和」の国日本を建設するという国家的プロジェクトを実行-実現するうえで不可欠の心がまえが語られている。

 そういう意味で、『十七条憲法』は、日本の目指すべき「国のかたち」と「心のかたち」を示したものである。

 なぜ「和」の国でなければならないかを、聖徳太子は、伝統的神道に加えて仏教と儒教を統合的に捉えた「神仏儒習合」の教えによって明らかにしている。

 そうした「神仏儒習合」の精神は、飛鳥、奈良、平安、鎌倉、室町、安土桃山、江戸と時代を経ながら全国津々浦々、庶民のすべてに到るまで日本人全体に浸透し、いわば「日本の心」になっていった。

 日本人の正直で真面目で勤勉で親切で……といった善良な心・心の「型」は、「神仏儒習合」の教えによって育まれたものである。

 その「神仏儒習合」という心の型・精神性・倫理性が、明治維新による近代化・西洋化、敗戦によるアメリカ化、そして70年代以降ますます進む過度の経済偏重・物質主義によって「型崩れ」を起こしているというのが、現在の日本の精神性・倫理性の荒廃-崩壊のもっとも大きくかつ深い原因なのではないか。

 そういう状況のなかで、私たち日本人にとって日本という国の原点である『十七条憲法』と「神仏儒習合」のもっていた意味を再発見することが急務なのではないか。

 第一条には、国家理想としての「和」とそれを妨げる「黨」つまり無明から生まれる党派心が明らかにされ、徹底的話し合いを通した合意による国家建設への決意が語られている。

 第二条には、無明の心を正す方法として仏教を国教化することが宣言されている。

 第三条には、そうした国家建設の目的は人間同士の平和と人間と自然の調和であることが明らかにされ、それへの全面的協力への要請がなされている。

 第四条以下には、到達目標としての自治、それに到るプロセスとして徳治、法治が語られ、国家リーダーが「愛民」・菩薩の心を持って協力しあうべきこと、統治は民のためになされるべきことが語られる。

 とりわけ要となる第九条には「信」を共有すべきことが語られ、最後の第十七条には改めて独裁ではなく合議による国家建設が説かれている。

 そこには、賢者・菩薩的リーダーが協力しながらリードして日本を、人間同士も人間と自然も穏やかに幸福に生き続けることのできる、現代的に言えば「エコロジカルに持続可能な福祉国家」にしたい・しようという国家理想の宣言とその実現への強い勧誘・勧告がなされている。


聖徳太子『十七条憲法』を読む―日本の理想
クリエーター情報なし
大法輪閣


「日本再生」の指針―聖徳太子『十七条憲法』と「緑の福祉国家」
クリエーター情報なし
太陽出版


 
コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

持続可能性からまた遠ざかってしまった:選挙結果について

2014年12月16日 | 持続可能な社会

 一昨日、東京の講座が終わってホテルに帰ってテレビで選挙の大勢が決まったことを知り、一言だけでも感想を書いておきたいと思っていたのですが、昨日は一日外に出ていたので、今朝になりました。

 戦後最低の投票率、自公の圧勝、自民の単独過半数、自公併せて3分の2超という結果は、これからの日本にとってとても大きな不幸をもたらすのではないかと危惧しています。

 それは、これまでも安倍政権の政策全体が「エコロジカルに持続可能な福祉国家」を創るというもっとも本質的な方向とはまるで違っていて、これからさらに遠ざかってしまうだろう、とシミュレーションできるからです。

 これからますます「経済最優先」の政策が進められそうですが、そのさなか、北ではまた記録的豪雪になりそうです。

 もちろん、たまたま今年は雪が多いという単なる自然現象ではなく、近代の人間の技術・経済活動がもたらした「気候変動」の結果です。

 さらに憲法の改正(実質的改悪)が進められそうで、非常に心配です。

 今日は、日本の最初の憲法は明治憲法でも現行憲法でもなく、聖徳太子『十七条憲法』であり、そこには人間同士の「平和」と人間と自然の「調和」という意味での「和」という国家理想が掲げられており、それこそが日本の原点であり、憲法を改正するとしたら、その原点の深く・正しい意味を理解したうえでするべきだと思う、という講演をしてきます。

 今後も、現状の時代の流れとは別の方向に向けた発言をあえてし続けていくほかない、と思っています。


コメント (3)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

14日東京のコスモス・セラピー

2014年12月11日 | コスモロジー

 何人もの方から、「大雪はだいじょうぶですか」というお見舞いをいただきました。有り難うございます。

 四国は太平洋側の高知、徳島と、瀬戸内海側の愛媛、香川では気候がかなり違っていて、特に香川は、讃岐山脈が防いでくれるので、台風、大雨の被害がほとんどなく、とても助かっています(高知、徳島の方には申し訳ないような気がします)。

 といっても、私の住む綾川町滝宮は、香川でもかなり山側の小盆地の中で、県内ではいちばん夏暑く冬寒いところだとのことで、いわゆる「地中海型気候」という瀬戸内海沿岸の温暖な気候とはかなり違っています。

 どちらも引っ越し前には予想していませんでした。

 それにつけても、人生には、予想外のいいこともそうでないこともあるものだと思います。

 それはともかく、今週末から東京へ行きます。

 駒込の名庭園「六義園」の会場をお借りして、集中講座です。

 13日の坐禅入門はいっぱいですが、14日のコスモス・セラピーはまだ空きがあります。

 これまで東京では室内の講義が中心でしたが、今回は晴れたら野外のワークもしたいと思っています。

 もしご希望の方があれば、12日夜までなら、まだお受けできますので、メールでお申込みください。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

今夜は雪?

2014年12月05日 | 日々の暮らし

 ここのところ急に寒くなってきたのは、NHKニュース7の天気予報によれば、偏西風が蛇行して、北の寒気が日本列島全体を覆っているからだという。

 「今回の寒気、影響を与えている要因の一つはフィリピンの近くにある台風22号など発達した雲。

 強い上昇気流が発生している。

 これが中国などにある高気圧を強めることで偏西風に影響が出る。

 大陸付近で一旦北に押し上げられ日本付近では南に蛇行すると考えられている。

 この結果、北側にある寒気が日本付近に南下しやすくなっている。」

とのことだ。

 地球全体がつながっているのだから、当然といえば当然なのだが、例えばずいぶん遠いところだと思っているフィリピンの気候が日本の気候に大きな影響を与えるのだな、とあらためてうなづいている。

 フィリピンの台風は去年11月の「スーパー台風」とも同じ傾向の気候変動―異常気象のせいだろうと推測される。

 私たちは、日常の身近なこと(たとえば物価や景気)だけが自分に関係あることで、後は「自分には関係ない」という常識的感覚を超えて、地球規模の「エコロジカルな持続可能性」({持続可能な経済成長」ではなく!)について、感じ・考える能力を獲得しなければならない時代にいるのだと思う。

 それにしても、フィリピンの台風の被害、北陸などの雪の被害ができるだけ少ないよう心から祈りたい。

 今夜は、我が町綾川にも雪が降るかもしれないとの予報である。

 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

衆議院選挙に向けて

2014年12月04日 | 持続可能な社会

 14日に衆議院の選挙ということになった。

 気候変動というもっとも大きな規模の危機の時代であるにもかかわらず、不思議かつきわめて残念ながら日本には「エコロジカルに持続可能な福祉国家」を目指すという理念とビジョンのある政党がいまだに存在しないので、私も「支持政党なし・無党派層」ということになる。

 しかも14日はちょうどサングラハ教育・心理研究所の東京集中講座の日と重なっている。

 しかし、民主主義国家の国民の権利と義務として、言うまでもなく棄権はしない。

 期日前投票で、今回も安倍政権への「批判票」を投じようと思っていたら、今日の毎日新聞になかなか示唆深い記事があった。

 「衆院選:投票先に悩むアナタへ…「戦略的投票」のススメ」というタイトルの記事である。

 「師走の衆院選がスタートした。自分が心から支持する候補者に1票を投じる……それができれば一番いい。だが「自分が望む政策と同じ公約を掲げる党がない」「与党も野党も信用できない」「小選挙区に意中の候補がいない」……そんな時、棄権するしかないのか、何かできることはないのか。専門家に聞いた。」

 「混沌(こんとん)とした状況で、自分の1票を生かすにはどうしたらいいのか。考え方を整理するためまずは、ゲーム理論に詳しい早大の船木由喜彦(ゆきひこ)教授を訪ねた。/船木さんによると、自分が最も支持する候補者に1票を投じる、これをゲーム理論では「真実表明」と呼ぶ。そして、それ以外の投票方法を「戦略的投票」と呼ぶ。」

 詳しいことは記事そのものを参照していただくことにするが、なるほど「批判票」という言葉で私が考えていたのはこの「戦略的投票」とほぼ同じだなと思った。

 ぜひ、読者のみなさんにも棄権しないで、「戦略的投票」をしていただくことを強くお勧めしたい。

 そして、さらに中長期に向けてあきらめず、「エコロジカルに持続可能な福祉国家」を目指す新党の誕生を期待し続けたいと思う。



 *この記事は、性質上、「持続可能な国づくりを考える会」のブログにもほぼ重複して掲載します。
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『サングラハ』第138号が出ました!

2014年12月02日 | 広報
 サングラハ教育・心理研究所の機関誌『サングラハ』の第138号が出ました!

 今回は、頑張って原稿を仕上げたので、少し早目に出すことができました。

 会員のみなさんには、今日、発送したところです。メール便なので、届くのに数日かかるかもしれません。どうぞ、お待ちください。

 ブログ読者のみなさん、原稿と講座の準備に手を取られたのも、ブログ記事の更新ができなかった理由でした。

 これから少し書いていきたいと思っていますので、よろしければまたお読みください。

 またよろしければ『サングラハ』もお読みいただけると幸いです(お問合せ・お申込みについては研究所のHPをご覧ください)。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする