いつでもいい季節

2014年03月30日 | 仏教・宗教

 我が家のお隣りさんの畑は今菜の花が満開です。

 その菜の花の向こうを琴電が通ります。

 じつにのどかな風景です。





 菜の花の手前にはまるで植えた花のようにホトケノザも花盛りです。




 庭の隅にはスズランスイセンも咲き始めました。




 これからいろいろな花が咲いてくるのが楽しみないい季節です。


 『無門関』の言葉を思い出しました。


 春に百花有り、秋に月有り、

 夏に涼風有り、冬に雪有り、

 若し閑事(かんじ)の心頭(しんとう)に挂(か)くる無くんば
 (もしよけいなことが心にかかっていなければ)
 
 便ち是れ人間(じんかんの)の好時節(こうじせつ)
 (いつでも今こそが人生のいい季節である)
 
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庭の枝垂桜が咲き始めました

2014年03月28日 | Weblog

 東京集中講座が終わり、お彼岸の墓参りも終わって、帰宅すると、今年植えたばかりの枝垂桜の花が数輪咲き始めていました。

 平安枝垂れという品種でまさに桜色できれいです、と植木屋さんに言われて、花を見ないで買ったので、少し不安でしたが、期待にたがわない愛らしさです。

 今年も数輪は咲くと思いますよ、ということでしたが、この様子だとかなり咲いてくれそうで、とても楽しみです。

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四国の地震

2014年03月14日 | 原発と放射能
 昨夜、夜中の2時過ぎ、かなり大きな地震がありました。滝宮は震度4でした。
 
 こちらに来てから始めての本格的揺れでした。

 揺れの時間がそうとう長く、「いよいよ南海トラフか?」と非常に不安でした。

 震度5強のところもあったようです。

 震源は伊予灘とのこと、つまり伊方原発の沖合いです。幸い津波はありませんでしたが。

 日本はどこに行っても地震列島であることを、改めて実感させられました。

 こんな地震列島日本で、福島のあまりにも過酷な事故を体験した後で、収束の目途も本当には立っていない中で、まだ再稼動などと言っていることは、心情的にも理性的にも信じがたいという気がします。

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3・11によせて

2014年03月11日 | 持続可能な社会

 大震災-原発事故から3年が経ちました。

 なくなられた方々のご冥福、復興途上の困難の中で闘っておられる皆様のご健康と一日も早い復興を心からお祈りさせていただきます。

 ここのところ、のどかな田舎暮らしの記事が多かったので、日本や世界の状況について考えることは放棄して、まるで能天気な暮らしをしているのだと思われた読者もいるかもしれません。

 しかしもちろんそういうことではなく、心の健康法としてまずリラックスしてなるべくポジティヴな事実を多く見て、心のエネルギーをしっかり蓄えてから、ネガティヴな事実もしっかり観察・洞察をして、自分にできることを考え、実行するというのが、筆者がこれまで一貫して採用してきた人生戦略です。

 個人の力では、わずかなできることと、あまりにも大きく多いできないことがあります。

 けれども、微力ではあっても無力ではない。微力も協力すれば強力になる。

 しかし、残念ながら今の日本には根源的な協力の倫理が存在していないと思われます。

 そこで著述・講演業―ものを考え・書き・語る人間としての筆者にできることは、日本人全体が共有できる強力な協力の倫理――それは右の倫理と左の倫理の妥当な面を統合することによって創出される――を再確立するための試案として、唯識-仏教を核とした神仏儒習合の伝統の再発見と現代科学を援用したつながりコスモロジーの提案をし続ける、つながりコスモロジーから必然的に生まれる社会・共同体の理念とビジョンを語り続けることだと考えています。
 
 それに関して、東北の復興について考えていることを、「持続可能な国づくりを考える会」のブログに「3・11によせて:永続可能な復興を」というタイトルで書きましたので、ご覧いただけると幸いです。
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滝宮天満宮の梅 3

2014年03月08日 | Weblog

 毎朝真っ白な霜が降りる真冬並みの寒い日が続いていて、天満宮の梅はどうなっているだろう、と今日行ってみた。

 7、8分咲きで止まっているかと思ったが、寒さにも負けずすでに満開、木によっては満開を過ぎて散っていた。

 白やピンクの花びらが道にこぼれているのもなかなかの風情で、蕪村がその様子を螺鈿細工にたとえたのを思い出した。

 うどん発祥の地ということになっている滝宮のうどん会館(一番下の画像の右側の建物)のそばの畑の畝に緑が萌えはじめていた。

 霞む山並みの様子が、それでもやがて春が来ることを告げているようだった。
 












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岸見一郎『嫌われる自由』書評

2014年03月06日 | 心の教育

 先日、共同通信の文化部から依頼を受け、岸見一郎氏の『嫌われる自由』の書評記事を書きました。

 以下のものは2月23日の信濃毎日新聞に掲載されたもので、他にもいくつもの地方紙に掲載されているとのことでした。

 記事にも書いたとおり、アドラー解釈に関して岸見氏とは違うところもあるのですが、なかなか明快で一貫した解釈が語られていて、興味深く読みました。

 余談ですが、ここでも「仏教心理学者」という呼称をいただきました。私が指定したわけではありません。

 4象限にわたる統合的な仕事をしたと思っているので、特定象限の肩書き・呼称で限定されたくないのですが、社会的には必要なものなので、まあとりあえず「仏教心理学者」でもいいかなと思ったり、どちらかというと「在野の思想家」のほうがいいかな、と思ったりしています。

 関心のある方は、拙著『仏教とアドラー心理学』と比較して読んで、どこがどう違うかを読み分けていただくと面白いと思います。







嫌われる勇気―――自己啓発の源流「アドラー」の教え
クリエーター情報なし
ダイヤモンド社



仏教とアドラー心理学―自我から覚りへ
クリエーター情報なし
佼成出版社


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講座「ブッダは何を伝えたかったか?」 参考文献4

2014年03月05日 | 仏教・宗教

 高松での「ブッダは何を伝えたかったか?」の講座は終了したのですが、さらに学んでいただくための参考文献として、もう一冊ぜひ挙げておきたいものがあります。

 それは、1968年に開始された「仏教の思想」というシリーズの第一巻、増谷文雄・梅原猛『智慧と慈悲〈ブッダ〉』(角川書店、現在は角川文庫になっている)です。

 そのはしがきで、梅原猛氏は次のように言っておられました。


 今、世界を救う思想ありや否や。ヨーロッパ思想の中で、そのまま戦争を避け、平和を守り、人類を物質的にも精神的にも、幸福に暮らさせる思想ありや否や。この問いをまじめに問うとき、悲観的な答えが返ってくる。ヨーロッパには、少なくとも現代そのような思想はない。しかしそのような思想がなかったら、世界は破滅し、人類は滅びるかもしれない。そういう思想の創造に、非ヨーロッパ世界の思想、特にその中でもヨーロッパ思想とともに、もっとも洗練された思想である仏教は、寄与することができはしないか。

 このような問いは、今わられ東洋人が人類のために問われねばならぬもっとも重い問いである。このような問いに、われらが全面的に答えるには、われらの力はあまりに弱い。他日この問いが深まり、その答えが生まれてくるための思想的準備に、この全集が役立てば望外の幸せだ。このヘラクレス的仕事を、われらは分業により成就しようとした。仏教学者と哲学者の分業である。仏教学者は、その精密正確なる知識を生かし、哲学者はその奔放大胆なる思弁を働かし、対話を通じて、仏教の思想を明らかにしようとしたのである。

 この第一巻は釈迦の思想である。……

 仏教の思想が、かつてのように全国民のものになるべきときが今ふたたび来ているのである。


 筆者がこのシリーズの存在を知ったのは、12巻のシリーズが完結してしばらくして、友人の本棚に揃っているのを見た時でした。

 ちょうど中心的な関心がキリスト教から仏教へと移っている時でしたから、私も欲しいと思いました。

 しかし、当時、貧乏学生だった私には自分で揃えるのはきついので、少し無理やりに1冊、2冊と借りて読み始めたものです。

その友人は、本棚を全集本できれいに揃えるのが好きな愛書家で、本棚に空きができるのを嫌がっていたのはよく知っていたのですが(いまさらながら申し訳ない)。

 当時、鈴木大拙先生や西谷啓治先生の著作の影響が強く、ややいわば〈禅原理主義〉的な傾向があった筆者には、「体験に基づいた覚りに関する叙述が不十分だ」などと生意気にも物足りないという感じがしました。今からすると、まったくの若気の至りです。

 読み返してみると、梅原猛氏の意気込みと読み込み、増谷文雄氏の単なる文献研究にとどまらない実存的解釈は、今でも読まれるに価するものです。

 第三部の「仏教の現代的意義」で梅原氏の言っておられた以下の言葉は、まだそのまま日本の思想・文化状況に当てはまるものだと思います。


 …今や仏教は重要な思想的意味をになっているのに、まだ仏教は、わが国の多くのひとびとに、あまりにも知られていない。仏教の思想の中には、多くの宝が隠されているのに、その宝について、わが国のひとびとは、まったく無知なのであります。もしも、この全集に執筆していられる多くの先生方が、未発掘の宝石を見いだす真理の坑夫であるならば、その宝石を、日本の多くのひとびとに伝える宝石の展覧人が必要なのではないでしょうか。


 高松の講座参加者のみなさんには、「羽矢先生のものに続いてもう一冊だけ読むとしたら、これです」とご推薦申し上げました。



知恵と慈悲「ブッダ」―仏教の思想〈1〉 (角川文庫ソフィア)
クリエーター情報なし
角川書店


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東京集中講座 2014年前期予定

2014年03月03日 | 心の教育
 *下記の日程のうち、5月14日(土)は誤植で、正しくは5月24日(土)でした。お詫びして訂正します。

 熱心な参加者のみなさんのおかげで、2014年度も非常に充実した学びが続いています。

 次回は、3月22、23日の土日です。

 土曜日は仏教、日曜日は心理学のプログラムです。

 仏教については、ここのところ数年にわたり般若経典の講義が多かったので、久しぶりに唯識に戻って、入門、初級、応用編と学びを進めていきます。

 心理学については、当研究所のオリジナル・プログラムであるコスモス・セラピー+他の心理学(アドラー、マズロー、フランクル、論理療法)や唯識との比較や統合可能性を併せて学んでいきます。

 持続的に関わってくださっているみなさん、これからサングラハで学びたいと思ってくださるみなさん、よろしければ下記の日程を今年のスケジュール表に入れてください。

 なお、それぞれ基本的にはシリーズですが、ご都合により単発受講も可能です。

 先までの予定の決められる方は、仮予約を入れておいてください。連絡だけいただければキャンセル料はかかりません。


 日時:

 「唯識を基本から学ぶ 全6回」

 1月18日(土)13時―17時
 2月15日(土)   〃
 3月22日(土)   〃
 5月24日(土)   〃
 6月21日(土)   〃
 7月26日(土)   〃

 「コスモス・セラピー+α 全6回」

 1月19日(日)13時―17時   
 2月16日(日)   〃
 3月23日(日)   〃
 5月25日(日)   〃
 6月22日(日)   〃
 7月27日(日)   〃

*4月はお休み

  会場:フォーラムミカサ・エコ
 (JR神田駅西口四分、内神田東誠ビル8F、千代田区内神田一‐一八‐一二)すべて同じ会場。
 参加費(一回あたり):一般7千円、会員6千円、年金生活・非正規雇用の方・専業主婦4千円、学生2千円
定員:それぞれ23名

◎各講座(東京・高松共通)申込み:氏名、住所、年齢、性別、連絡先(電話、メール等)を明記、サングラハ教育・心理研究所、Mail:okano@smgrh.gr.jp か FAX087‐899‐8178へ

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