お知らせ:シンポジウム論集とサングラハ98号ができました

2008年04月28日 | 持続可能な社会

5月11日のシンポジウムが近づいてきました。

みなさんと共有したいことを予め論集にまとめました。

ぜひ、お読み下さい(参加申し込み、資料請求は 「持続可能な国づくりの会」事務局 greenwelfarestate@mail.goo.ne.jp まで)








遅れていた『サングラハ』第98号もできました。

今回も充実した内容です。

講読ご希望の方は、サングラハ教育・心理研究所(okano@smgrh.grjp) へお問い合わせ、お申し込み下さい。



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第26期講座案内

2008年04月27日 | メンタル・ヘルス
 
         サングラハ教育・心理研究所

     第26期オープンカレッジ ご案内


 新しい年度・学期が始まっています。当研究所のプログラムは、みなさまのご支援のお陰で第26期を迎えました。ここのところ講座内容の都合等で3月区切り4月開始になっていませんが、5月、6月からまた次の講座を開設します。

 私たちの国は幸いにしてまだまだ安全な国ではありますが、他方さまざまな問題を抱えており、残念ながら将来にわたって安心とはいいかねるようです。そうした中で、不安に負けず、道を見失わないためには、状況にふりまわされないしっかりと安定した心の確立が必要ではないでしょうか。

 今期も、そうした心の成長に大きなヒントを与えてくれる般若心経、唯識、論理療法等をご自分のものにしていただくための講座を行なっていきます。ぜひ、ご参加下さい。


    火曜講座:「唯識と論理療法」
                      於ヒューマン・ギルド(東西線神楽坂徒歩5分)  
                      5/13, 27 6/10, 24 7/8, 22 火曜日18:45-20:45 全6回

 感情は生き生きと生きるためには不可欠なものですが、いきすぎるといろいろな問題を引き起こします。落ち込み、怒り、引っ込み思案、嫉みなど、ネガティブで過剰な感情に対処する方法として、当研究所では、特に論理療法と唯識の組み合わせをご推薦・ご紹介してきました。

 今回また久しぶりに入門コースを行ないます。まったくの初心の方にも、ある程度学んできた方の繰り返し学習にも役に立つよう、できるだけわかりやすく、しかし体系的にお伝えしていきたいと思っています。

テキスト:岡野守也『唯識と論理療法』(佼成出版社)
*ご希望の方にはお頒けできます。


    木曜講座:「よくわかる般若心経」
                      於サングラハ藤沢ミーティングルーム(JR、小田急藤沢徒歩3分)
                      5/15, 29 6/12, 26 7/10, 24 木曜日18:45-20:45 全6回
 
 『般若心経』は、日本でもっとも人気があり、誰でも聞いたことがあり、今でも相当多数の日本人が暗記していて唱えることのできるというお経ですが、意味がわかっている人は意外に少ないようです。魔除け、厄除け、家内安全、商売繁盛、あるいは死者に成仏してもらうための呪文として使われ、意味はよくわからないままであるというところに、日本人と日本仏教のいいところも限界もあると思われます。本講座は日本人の心の原点を確認しつつその限界を超えるために、『般若心経』の意味をしっかり理解する試みです。

テキスト:岡野守也『よくわかる般若心経』(PHP文庫)
*ミーティング・ルームでお頒けすることができます。


    金曜講座:「般若経典に学ぶ1――『善勇猛般若経』序」
                      於 不二禅堂(小田急線参宮橋徒歩5分)
                      5/30 6/20 7/11, 25 金曜日18:30-20:30 全4回

 紀元一世紀前後、それ以前の派を「小乗」、自らを「大乗」と呼ぶ仏教の新しい潮流が興り、自分たちこそ釈尊の真意・深意を伝えるものだという自覚によって『般若経』と呼ばれる経典群が新たに多数書かれたといわれています。日本の仏教が「大乗仏教」であることは知られていますが、その教えの中身については必ずしもよく理解されていないようです。本講座では、その中でももっとも後期に属しもっとも発展した内容を持つといわれる『善勇猛般若経』を通して、大乗仏教の教えの基本を確認する学びをしたいと思っています。なおこの学びは今回だけでなく、9月以降もシリーズとして続けていく予定です。

テキスト:現代語訳と漢訳を対照したコピーを配布しますが、書籍としては
『大乗仏典 般若部1』(中央公論社、文庫本は新刊、単行本は古書で入手可)



●受講料は、一回当たり、一般3,5千円、会員3千円、専業主婦・無職・フリーター2千円、学生1千円 それぞれに×回数分です。
都合で毎回出席が難しい方は、単発受講も可能です。

●いずれも、申し込み、問い合わせは サングラハ教育・心理研究所・岡野へ、E-mail: okano@smgrh. gr. jp または Fax0466-86-1824で。
 住所・氏名・年齢・性別・職業・電話番号・メールアドレス(できるだけ自宅・携帯とも)を明記してください。



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南淵先生の墓

2008年04月18日 | 歴史教育




                   法隆寺・夢殿の桜



 少し前の話ですが……春休みはほとんど休みにならず、大学が始まったらまたさらに忙しいので、なんとか無理に暇を作って、4月5日から8日まで、京都・奈良に取材6割観光4割の旅行に行ってきました。

 2月のスウェーデン・フィンランド視察の後、「スウェーデン・フィンランドはすばらしい! それでも、やっぱり移住しようとは思わない。日本にとどまって、日本を緑の福祉国家にしたい」のはなぜだろう、と自分の心のうちを探っていました。

 そうしているうちに、どうしても京都・奈良に行きたくなった、というのも一つの理由です。

 特に、前から一度お参りしたいと思っていた、飛鳥の石舞台のさらに奥、稲淵にある南淵請安(みなみぶちのしょうあん)の墓を訪ねてみようと思ったのです。

 請安は、聖徳太子の命を受けて、608年小野妹子に従って隋に留学した学問僧で、隋滅亡後も唐に留まって32年間も学び、太子の亡くなったはるか後640年に帰国した学問僧ですが、やがて事情があって中央政府から身を引いたようで、飛鳥の奥の小さな山村に引きこもって小さな塾をしていたといわれています。

 若き日の中大兄皇子や藤原鎌足や蘇我入鹿がその塾に通って、儒学やとりわけ唐の律令制について学んだと伝えられています。

 後に大化の改新で倒す側と倒される側に分かれる三人は、若き日には学友であったのです。

 馬を並べることのできるほどの道はなかったようですから、三人はのどかな田園風景の中、小さな山道を後先になって一列で請安先生の塾に通ったこともあったでしょう。

 しかし、行き帰り、中大兄皇子と鎌足が二人だけになった時には、蘇我氏打倒の策を練っていたとも伝えられています。

 そうしたエピソードにも歴史のドラマを感じるのですが、それだけでなく、山里の小さな塾で若き日の彼らが学んだことがやがて日本の古代律令国家の成立につながっていったということに、自分が今やっていることを重ねてしまうのです。

 ヴィジョンは、最初の学びはごくささやかなところでなされたとしても、それが一つの国のシステムとして実現された時、大きな出来事になります。

 律令国家における「班田収受」は、取り方によって「人民の支配と搾取のシステムの完成」と読めないこともありませんが、むしろ「日本国民と生まれれば、働きさえすれば食べていける――なにしろ男女を問わず生まれたらかなりの面積の田んぼをもらえるのですから――ある意味での福祉国家の成立」と解釈することもできます。

 私は、聖徳太子「十七条憲法」における「和の国」の理想をあるレベルで実現した、少なくとも実現を目指したのが律令国家だ、と解釈しています(これは事実かどうかというより、歴史という〈物語〉の解釈としてということですが)。

 明治維新前の松下村塾ももちろんですが、むしろ南淵請安のささやかな草葺(だったでしょう)の私塾にこそ、日本の国家理想の一つの原点があるのではないか、という思い入れがあったのです。

 訪ねてみると、村の中央の小さな丘の上、一本の大きな桜の木の下に、小さな祠があり、その横手にささやかな「南淵先生之墓」がありました。








 千数百年ひっそりと、しかし今も集落の人々によって大切に守り続けられているようでした。





 帰り道、「日本の棚田100選」にも選ばれているという稲淵の美しい棚田の菜の花を見ながら、妻と二人、「こういう奥ゆかしいところがいいねえ」と話したことです。





 いろいろ問題が山積しており、欠点も多い日本という国を、なぜ好きなのか。

 それは、親と同じく母国は選べないという理由だけでなく、日本の文化と自然のこうした奥ゆかしい美しさへの愛着なのだな、と改めて確認する旅でした。

 美しかった日本を、もう一度、もっと美しい国にしたい!



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新学期開始

2008年04月17日 | 心の教育

 大学の新学期が始まりました。

 最初のオリエンテーション授業にはたぶん500人以上学生が来ていました。

 うーむ、どうしたものか。うれしいのはうれしいのですが、レポート採点のことを考えると……

 大学が始まる前に、ようやくNHK生活新書の論理療法の書き下ろしの原稿を終わらせました。6月下旬に出る予定、タイトルは未定です。

 「持続可能な国づくりの会」のシンポジウムに向けた論文も書き終えました。

 遅れていたサングラハの98号の原稿もようやく書き上げました。

 その他、いろいろ締切りぎりぎり、あるいは少し遅れて、溜まっていた原稿を次々に仕上げています。

 サングラハの講座の第26期も決めました。

 ……というわけで、なかなかブログ記事の更新ができませんでしたが、これからまた少し書こうと思っていますので、読者のみなさん、よろしくお願い致します。


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