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武士道精神を持て!『国家の品格』by藤原正彦

2006年03月11日 | 小説レビュー
『国家の品格』by藤原正彦

~日本は世界で唯一の「情緒と形の文明」である。
国際化という名のアメリカ化に踊らされてきた日本人は、この誇るべき「国柄」を長らく忘れてきた。
「論理」と「合理性」頼みの「改革」では、社会の荒廃を食い止めることはできない。
いま日本に必要なのは、論理よりも情緒、英語よりも国語、民主主義よりも武士道精神であり、「国家の品格」を取り戻すことである。
すべての日本人に誇りと自信を与える画期的提言。 「BOOK」データベースより


読みましたッ! 読み終えた後、一種の爽快感のようなものがこみ上げてきましたね。 我々日本人って、何となく、国家・日本に愛国心というか祖国愛というものが欠如しているように思いません?

 誇りを持てないというか、日本人が日本人をバカにしているような、卑下しているような・・・

 第二次世界大戦までは、こういう感覚ってなかったと思うんですよ。「我々日本民族は素晴らしい!世界一だ!」って思ってた時代があったと思います。

 やはり戦争に負けて、欧米列強から圧倒的な劣等感を植え付けられ、植民地にこそならなかったものの、思想的、雰囲気的にアメリカの支配下におかれて、今日まで来たと思います。

 それはそれで、今の日本の繁栄が示しているように、有難い面も沢山あると思いますが、「今一度立ち止まって、日本人として、日本民族として、独自の価値観・祖国愛を持ち直そうじゃないか!」というのが、この「国家の品格」ですよ。

 >日本は世界で唯一の「情緒と形の文明」である。国際化という名のアメリカ化に踊らされてきた日本人は、この誇るべき「国柄」を長らく忘れてきた。「論理」と「合理性」頼みの「改革」では、社会の荒廃を食い止めることはできない。いま日本に必要なのは、論理よりも情緒、英語よりも国語、民主主義よりも武士道精神であり、「国家の品格」を取り戻すことである。すべての日本人に誇りと自信を与える画期的提言。

 ということです。

 確かに素晴らしい事が丁寧にわかりやすく書かれておりますし、理想的な美しい言葉が列挙されており、読んでいて、ワクワクするような感じがあります。

 「経済至上主義」、「金が全て」、「弱肉強食」は、聞こえの悪い言葉であり、「情緒」や「文化」、「武士道精神にある惻隠」などは、とっても甘美な響きがあります。

 読後は、そのような言葉によって、心の中に充足感がもたらされますが、結局、現実を見てみると、経済至上主義が跋扈しており、我々一国民が、この著書を読んだところで、何も変わらないのか?という無力感に襲われます。

 無責任ではありますが、やはり、「国家百年の計」といわれるように、100年先を見越して、わが国がどのように歩むべきなのか、各分野でのトップリーダーと言われる方々に考え直していただき、国民に示していただきたいと思うばかりです。

★★★3つです。


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