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緊迫感の中にもユーモアが『蜘蛛男』by江戸川乱歩

2021年04月09日 | 小説レビュー

『蜘蛛男』by江戸川乱歩

 

~美術商・稲垣平造と名のる毒蜘蛛のような怪紳士の正体は?

女事務員募集の3行案内にひかれて稲垣のもとを訪れた里見芳枝は、その日から消息を絶った!稲垣のために殺された芳枝の死体は胴・足とバラバラに石膏細工の中にとじこめられてしまった!芳枝と瓜二つの姉・絹枝も稲垣の毒手にかかり、江の島の水族館の水槽内にその死体は浮かべられた!

「青ひげ」このおそるべき凶悪犯人の目的は何?不敵な挑戦状を受けて颯爽と立ちあがったのは義足の犯罪学者・畔柳友助博士とその助手・野崎三郎青年であった!「BOOK」データベースより

 

「小説好き」と公言するのなら、江戸川乱歩を読まずして語れないと思い、「何から読むべきか?」と検索したところ、「明智小五郎が初めて登場するのが『蜘蛛男』です」との記述があったので、『蜘蛛男』を借りてきました。

猟奇的な連続殺人事件が主題となっている作品なのに、どこかユーモラスな筆致で面白かったです。

途中までは緊迫感がありましたが、明智小五郎が出てくると、安心感が出てきて、面白みが減った気がします。

それでも推理小説としての完成度は高く、「さすがは江戸川乱歩!」と思える作品でした。

図書館の司書の人に「蜘蛛男読んだよ!」と伝えたところ「う~ん・・・出来れば明智シリーズより『人間椅子』とかのダークな乱歩を読んで欲しい!」と熱望されました。

機会があれば『人間椅子』を読んでみたいと思います。

肝心の蜘蛛男の評価ですが、

★★★3つです。


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