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小説のレビュー、家族の出来事、趣味の事、スポーツ全般など、日々の出来事をつづりながら、一日一日を心豊かに過ごせれば・・・

期待が大きすぎた『九月が永遠に続けば』by沼田まほかる

2018年11月12日 | 小説レビュー
~高校生の一人息子の失踪にはじまり、佐知子の周囲で次々と不幸が起こる。
愛人の事故死、別れた夫・雄一郎の娘の自殺。
息子の行方を必死に探すうちに見え隠れしてきた、雄一郎とその後妻の忌まわしい過去が、佐知子の恐怖を増幅する。
悪夢のような時間の果てに、出口はあるのか―。
人の心の底まで続く深い闇、その暗さと異様な美しさをあらわに描いて読書界を震撼させたサスペンス長編。「BOOK」データベースより


ふ~ん・・・。アタリ続きだった「沼田まほかる」なので、期待して読んだのですが、感想としてはイマイチでした。

一人息子の失踪事件が主題となっているのですが、いささか求心力が弱かったですね。

物語の下地となっている亜沙実の凄惨な過去の事件が明らかになる過程では、あまりの酷さにしんどくなってきました。

沼田まほかる女史のデビュー作品だということなので仕方のないことですが、『ユリゴコロ』や『彼女がその名を知らない鳥たち』で見せた、匂いたつような、手に取るような描写の片鱗は窺えるものの、そこまでの完成度はなかったです。

事件のオチとしても軽い衝撃で、真犯人が明らかになる過程もイマイチです。物語の締め方も中途半端な感じで、期待が大きすぎた為に、落胆も大きかったです。

服部のキャラクター設定に対しても、「そこまで汚くて、無遠慮なオッサンに仕立てんでもエエやん(^_^;)」って思うぐらい、ヒドい書かれ方ですが、そこまで落とす意味もわかりません。

服部を含めて、全ての登場人物の描き方に中途半端さを感じました。
残念ですが、
★★☆2.5です。
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