「心ゆたかな暮らしを」  ~Shu’s Page

小説のレビュー、家族の出来事、趣味の事、スポーツ全般など、日々の出来事をつづりながら、一日一日を心豊かに過ごせれば・・・

二番煎じは難しいね「セカンド・ラブ」by乾くるみ

2017年10月11日 | 小説レビュー
~1983年元旦、僕は、会社の先輩から誘われたスキー旅行で、春香と出会った。
やがて付き合い始めた僕たちはとても幸せだった。春香とそっくりな女、美奈子が現れるまでは…。
清楚な春香と大胆な美奈子、対照的な二人の間で揺れる心。『イニシエーション・ラブ』に続く二度読み必至、驚愕の「恋愛ミステリー」。「BOOK」データベースより


「イニシエーションラブ by 乾くるみ」・・・、そう、この作品は、僕が読書家として生まれ変わるきっかけを与えてくれた作品です。

その乾くるみさんの作品で、ずっと気になっていた「セカンド・・ラブ」を読みました。

感想は一言で言うと、「イマイチ」です。
いわゆる叙述ミステリーなんですが、ラストに「おおっ!!」という衝撃は大きくなく、作中に疑問も数々残っているので、イニシエーションラブほどの衝撃はありません。

これ以降はネタバレになりますのでご注意下さい。

文章が軽く、読みやすいし、「女性作家さんなのに、よく男心をわかっていらっしゃる」という感じですね。
でも、叙述ミステリー慣れしている人にとっては、「春香と美奈子は同一人物」というオチには、すぐに気が付くと思います。

しかしながら、冒頭の結婚式のシーンが紀藤と春香だということはわかりませんでしたが・・・(^_^;)

正明が春香に振られたことによって自殺し、幽霊となって新婚旅行に出発しようとしている二人の前に現れる・・・なんてことは、ミステリー小説業界では禁じ手ではないのでしょうか?

まぁ、色々と言いたい事はあって、スッキリしない点も多々あります。

あと、最後に空港で、紀藤と春香の二人が、「あの正明の顔っていったら・・」等々、してやったりという二人の会話によって、全ての謎が時系列通りに明かされていくという書き方はゲンナリしました。

美奈子も西川くんも可哀想ですし、尚ちゃんも可哀想。
そして誰よりも正明が救われなさ過ぎて・・・(T_T)

ただ、紀藤も春香も性格悪すぎの二人なので、近い将来、必ず二人は離婚すると思いますよ。

しかしながら、双子のダブルヒロインである、内田春香と半井美奈子の
内田春香=utidaharuka 宇多田ヒカル=utatahikaru =ファーストラブ
半井美奈子=nakaraiminako 中森明菜=nakamoriakina =セカンドラブ
のアナグラムは見事でした。
 
★★☆2.5です。

追伸:乾くるみさんについて、いろいろと調べてみたら、実は男性作家さんやったんですね!
これには、一番ビックリしましたよ!
どおりで、女性作家さんにしては、男心をわかりすぎていると思って思ってたんですもんf(^_^;
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする