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半オチの「半落ち」by横山秀夫

2015年03月23日 | 小説レビュー
~「妻を殺しました」。現職警察官・梶聡一郎が、アルツハイマーを患う妻を殺害し自首してきた。動機も経過も素直に明かす梶だが、殺害から自首までの二日間の行動だけは頑として語ろうとしない。梶が完全に“落ち”ないのはなぜなのか、その胸に秘めている想いとは―。日本中が震えた、ベストセラー作家の代表作。「BOOK」データベースより


タイトルが有名過ぎて、皆さんも聞いたことはあると思います。
もちろん映画化もされていて、寺尾聰が好演してますね。

さて、ストーリーの方ですが、とても緊迫した流れでズンズンと進んでいきます。

警察→検察→新聞記者→弁護士→裁判官→刑務官

という、一般的に犯罪を犯すと流れていくルートに沿って、その部門の人たちが、それぞれの人間模様を持ちながら、被告である梶に関わっていきます。

この人物描写が見事で、すぅーっと物語に入っていけますね。一日で一気に読み終えました。

小説のレビューでは賛否両論で、僕も同じように心のなかで賛否両論です。

クライマックスまでは見事に引っ張っていってくれて、「んで!最後はどうなんのよ!?」って思ったら、あんな感じよラストなので、まぁ「そうやったんやねぇ、へぇ~」ってな感じです。

でも、読んで損はない作品だと思いますよ!ミステリーや推理小説としてではなく、ヒューマンドラマとして読んでくださいね。

★★★3つです。