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「代わりがきかない人」特有の、特別な風格・・・

2009年04月04日 | Weblog
「ミステリーとの半世紀」佐野洋著より。

佐野氏が江戸川乱歩に会ったときの第一印象は「怪物」というものだったらしい。当時(30歳ごろ)の筆者は1メートル78あって、それより高い年長者は稀だったという。しかし、一見して佐野氏より背も高く堂々とした恰幅を持っていたと振り返っている。

「あ、ほかの人とは違う」「この世に一人しかいない人物」と感じたようだ。もっとも誰だってこの世に一人には違いないが、スケールの大きさや「オーラを持った人」だったのだ。

そして、佐野さんはあのオーラはどこから来たものかと考えたようだ。例えば、初当選した政治家が総理大臣の前に出たら、あの時のように感じるだろうかと思いを巡らしている。

しかし、それとは違っていたのだ。総理大臣は代わりがきくが、乱歩さんは「日本に近代探偵小説を根づかせた人」で、代わりを見つけてくることはできないという考えに至っている。

つまり、代わりがきかない人特有の、特別な風格が、江戸川乱歩の身にはついていたのだと、述懐している。そんなことが周囲の人を威圧するような雰囲気を作っていたに違いない。

そんな風格を感じる人ってそうそう身近にはいないことにも気づく。そういえば、10年近く前に長嶋茂雄さんを帝国ホテルでのある催しで、間近で見たことがあったが、確かにオーラを感じた数秒間だったな。

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