「日本の色を歩く」吉岡幸雄著より。
フランスのシャネル社の化粧品部門のクリエーション・ディレクターが新しい口紅を開発する一環として「日本の赤」を探索することがあった。その際、筆者の吉岡氏は家業の工房を案内していた。
すると、ディレクター氏は並べてある染料の見本をつぎつぎに手に取り匂いを嗅いだり、口に入れていたという。きっと好奇心が強くなければこういうクリエイティブな仕事には向かないのだろう。そして、吉岡氏は赤を染める染料や技術について説明したのだった。
話をするうち、シャネル社では口紅をはじめとする化粧品の色素は、いまでは化学的に合成されたものがほとんどだということだった。ところが、高級なものになると、その原料は自然から採っていることがわかった。
日本でも口紅は今日では化学的な色素で作られているが、かつては紅花から取り出した色素を使っていたようだ。シャネル社のようなブランドも化学染料が開発されたあとでも、自然界からの「赤」を高級品として造りつづけていることにもちょっと驚かされる。
その赤は「コニチール」というカイガラムシの一種で、ウチワサボテンに共生する虫だった。南米ペルーでは今でもさかんに栽培飼育されているようだ。日本でもコニチールはペルーやメキシコから輸入されていたのだ。
そして、食品の着色に使われていた。カマボコ、トマトケチャップの赤味はそれだった。またこのような自然の赤は安全でもあるようだ。時どき色鮮やかな食品に出くわすことがあるが、いかにも合成着色料が使われているような気もしてちょっと気になる・・・な。
フランスのシャネル社の化粧品部門のクリエーション・ディレクターが新しい口紅を開発する一環として「日本の赤」を探索することがあった。その際、筆者の吉岡氏は家業の工房を案内していた。
すると、ディレクター氏は並べてある染料の見本をつぎつぎに手に取り匂いを嗅いだり、口に入れていたという。きっと好奇心が強くなければこういうクリエイティブな仕事には向かないのだろう。そして、吉岡氏は赤を染める染料や技術について説明したのだった。
話をするうち、シャネル社では口紅をはじめとする化粧品の色素は、いまでは化学的に合成されたものがほとんどだということだった。ところが、高級なものになると、その原料は自然から採っていることがわかった。
日本でも口紅は今日では化学的な色素で作られているが、かつては紅花から取り出した色素を使っていたようだ。シャネル社のようなブランドも化学染料が開発されたあとでも、自然界からの「赤」を高級品として造りつづけていることにもちょっと驚かされる。
その赤は「コニチール」というカイガラムシの一種で、ウチワサボテンに共生する虫だった。南米ペルーでは今でもさかんに栽培飼育されているようだ。日本でもコニチールはペルーやメキシコから輸入されていたのだ。
そして、食品の着色に使われていた。カマボコ、トマトケチャップの赤味はそれだった。またこのような自然の赤は安全でもあるようだ。時どき色鮮やかな食品に出くわすことがあるが、いかにも合成着色料が使われているような気もしてちょっと気になる・・・な。
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