かどの煙草屋までの旅 

路上散策で見つけた気になるものたち…
ちょっと昔の近代の風景に心惹かれます

大正~昭和の洋風住宅/名古屋市昭和区御器所~荒畑界隈(1)

2014-12-30 | 名古屋の近代建築

地下鉄鶴舞線が下を通る山王通を南北に挟んだエリア、御器所駅~荒畑駅周辺には、かなり本格的な洋館が付属した住宅が残っています。
この界隈は洋館部分の規模も大きく、デザインも多様なグレードの高い住宅が健在なので、見ごたえがあるエリアです。
まずは山王通北側、東畑町・緑町エリアの一部洋館住宅を訪ねました。


■山王通荒畑東の信号を北に向かってすぐにある本格的な洋館住宅
日本家屋の前面にかなり大きな洋風の玄関と洋館が張り出し、通りに面したファサードを飾ります(東畑町)




■住宅の隣には石貼り風の大きな蔵も付属しており、この界隈でもかなり規模の大きな邸宅です
敷地内に医院の看板が設置されているところから、旧医院の診療所と本宅だったのでは?





■洋館部分は多角形のベイウインドウ(出窓)が張り出し、妻壁の幾何学模様の装飾が洋館らしさを演出



■バージボード付の三角屋根の玄関と、出窓の木製の窓枠に腰のタイルが効いています



■和風の母屋と急勾配の屋根を配した洋館部分のバランスが絶妙で、大正~昭和の中流モダン住宅の典型です(緑町)



■洋館部分にまだ当時の下見板が健在なのは嬉しい所です



■上の住宅に比べると規模が小さく庶民のモダン住宅といった風情(東畑町)



■小さいながらも二連ガラリのある洋館部分は、サッシや外壁の改修はあるものの今も大切に使われている様子

撮影:2014/11/23