かどの煙草屋までの旅 

路上散策で見つけた気になるものたち…
ちょっと昔の近代の風景に心惹かれます

今泉排水機場(岐阜県岐阜市)

2012-09-08 | 岐阜市周辺の近代建築

岐阜市を流れる長良川に架かる大縄場大橋のすぐ下流左岸に今泉排水機場があります。
排水機場は本川と支川の合流点に水門・樋門などと一緒に設けられ、支川への逆水を防ぎ、さらにその際の上流からの雨水を排水する役目を担っています。

今泉排水機場は長良川東側、左岸堤防道路に沿って南北に長い長方形の建物で、北側の部分が出っ張った形状になっていて、長良川に面した西側に正面出入り口、南北にも2箇所の出入り口が設けてあります。 
外壁にはピラスター状の柱が張り出し、陸(ろく)屋根の軒下にはタイルの帯、その下には逆V型の連続文様、柱の間には幾何学模様の装飾が施されています。
建物の南側には、竣工時の昭和8年から平成2年まで使われた、古い蝶型弁が展示されています。 
 

◆今泉排水機場/岐阜市桜木町2丁目
 竣工:昭和8年(1933)
 構造:RC造
 撮影:2012/09/02 


■建物北東側~北側壁面に出入り口があります


■建物南西側~南側出入り口の脇に古い蝶型仕切弁が展示されています



■仕切弁と排水機場の概要説明看板
 


■南西側から見た建物~軒下の装飾と壁面中央の幾何学模様がよくわかります



■建物西側~長良川堤防道路より撮影



■西側正面出入り口周り
 


■金属製のプレート




壁面の3種類の幾何学装飾は、何か意味があるのか、単なる設計者の思いつきかは不明ですが、装飾が施された壁面の位置にはそれぞれ決まりがあるようです。

■西側正面出入り口上の三角形


■南北出入り口上~渦巻き模様が唯一水を連想させるデザイン
 

■その他の壁面にある逆三角形



■建物北西側