塩哲の色不異空

日々の思いを気の向くままに

ミュージアム巡り 誕生・日本国憲法 帝国議会の裁可書

2022-01-26 03:12:39 | ミュージアム巡り_2022
 枢密院を通過した帝国憲法改正案は、1946年6月25日に衆議院
本会議に上程され、3日後に芦田均を委員長とする帝国憲法改正案
委員会に付託される。
 その委員会での審議後、小委員会を設置して各会派から提出され
た修正案の調整が行われ可決し、8月24日に本会議を通過。
 帝国憲法改正案は8月26日に貴族院本会議に上程され、安倍能
成委員長の特別委員会に付託され審議が行われ修正案がまとまる。
 この改正案は貴族院本会議で修正が行われ、衆議院に回付、10
月7日の衆議院本会議で可決され、両院の議決が確定する。
NAJ(千代田区北の丸公園3-2)

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ミュージアム巡り 誕生・日本国憲法 枢密院会議筆記

2022-01-25 03:16:13 | ミュージアム巡り_2022
 枢密院での審議は1946年5月15日の第8回審査委員会で終息と
なるが、5月22日に幣原内閣の総辞職があったため、一旦、枢密
院への諮詢案は撤回し、それまでに委員会で出た意見やGHQとの
間で調整が行われた字句の訂正があり、再度諮詢された。
 枢密院での審議の結果、6月8日に天皇のご臨席のもと本会議
が開かれ、審議報告と枢密院顧問官の質疑を経て採決される。

 そして憲法改正案は、美濃部達吉を除く顧問官の賛成多数で可
決される。
NAJ(千代田区北の丸公園3-2)

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ミュージアム巡り 誕生・日本国憲法 枢密院委員会録

2022-01-24 03:27:28 | ミュージアム巡り_2022
 1946年4月22日から枢密院では審査委員会が11回開かれ、6
月8日の本会議で可決された。展示されていたのはその枢密院の
会議録。

 ここでは、枢密院顧問官であった美濃部達吉が憲法改正手続き
について疑義を提起している。それは、
“将来この憲法の条項を改正するの必要ある時は勅命を以て帝国
議会の議に付すへし“
とある帝国憲法第73条の規定がポツダム宣言の受諾で無効にな
ったと考えられること。そして、廃止される枢密院や貴族院に付
議し、国民の意思ではなく天皇の裁可で改正が成立することは矛
盾である。さらに憲法改正の手続法を作り、国民代表の発議で改
正すべきである、と提起している。
 政府は国民代表である帝国議会が自由に論議して修正できるこ
とを認め、実質において民意を尊重すれば良いという立場を示し
ている。

国立公文書館(千代田区北の丸公園3-2)

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ミュージアム巡り 誕生・日本国憲法 内閣総理大臣説明要旨

2022-01-23 05:45:56 | ミュージアム巡り_2022
 1946年3月20日、幣原総理は憲法改正案が枢密院に諮詢される
ことに先立ち、草案要綱について非公式に説明を行う。
 この説明とは、GHQによる憲法草案の提示とこれに対する政府
の対応及び受け入れの経緯。そして国体と戦争抛棄についての自
らの所見、また極東委員会の設置など、憲法改正を急ぐべき国際
情勢について述べたものだ。
NAJ(千代田区北の丸公園3-2)

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ミュージアム巡り 誕生・日本国憲法 国民による投書

2022-01-22 08:27:38 | ミュージアム巡り_2022
 憲法改正草案要綱に対する国民の意識は、総選挙と帝国議会を目
前に控えた政府にとっては見定めがたい問題となる。
 展示されていた資料は、内閣が新聞やラジオを通じて求めた投書
の概要を総選挙前にまとめて、閣議報告した速報版。
 これには、形式面で用語の平明化を求めるものが多く、内容面で
は天皇主権を取ることやその権限を増す必要があるという意見が過
半数に及んだ。そして天皇の政治的中立性を確立することを望む声
も多くあった。
 さらに、戦争抛棄については賛成であるものの、軍備撤廃につい
て国民的不安の感情が読み取れ、また知識階級においては明文とし
て規定する必要がないとする意見が多くあった。
NAJ(千代田区北の丸公園3-2)

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする