塩哲の色不異空

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ミュージアム巡り 和食 懐石料理

2024-04-15 03:32:24 | ミュージアム巡り_2024
 本膳料理をさらに美味しくしたのが「懐石料理」で、戦国時代に登場し、
和食の極みの料理文化が成立する。懐石とは茶の湯との関係から生まれて
いる。元は鎌倉時代の精進料理を伝えた禅僧たちが行っていた禅林の茶礼
に起源がある。
 茶の湯では、前半に食事がともされ後半にお茶となり、最後に座を改め
て再び宴会となる。ここで添えられた料理が独自の発展を生んでいく。
 はじめは本膳料理が出されていたが、茶の湯の大成者・千利休は一汁三
葉を目標に料理の簡素化を行い、最後の宴会を切り捨てる。
 これにより、できたての温かい物を食し、しかも食べきって余すことな
く質の向上が図られた。ここに一期一会思想が生まれ、最高のもてなしと
した。
 また、料理を愉しむ空間にも工夫が施され、書画や生け花やその花器の
“しつらえ”も重きをなしていた。茶の湯すべてが芸術とされた。

 この「懐石」という言葉は江戸時代になってからで、戦国期には“茶の
湯がかり”“数寄がかり”と呼ばれ、会席の文字が使われていた。しかし、
懐石とは懐を暖める温石の意で、茶の湯のわびさびを表現するため、現在
では茶の湯に伴う料理を懐石料理、江戸後期に料理屋で提供された物を会
席料理と区別されている。
NMNS(台東区上野公園7-20)
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