金沢は、最近の12月では珍しい強い寒波による大雪に見舞われました
日本列島、多くの地域が寒波でおおわれ寒い日が続いております。
皆様、からだと心の調子はいかがでしょうか
さて、たいへん遅くなりましたが、令和4年9月23日(金祝)に開催されました、金沢市鍼灸マッサージ師会が主催する第2回小児はり灸マッサージ研修会に参加してきました
というより主催者ですけど
この研修会は、金沢市こども未来局にもご協力いただき、午前中は行政である金沢市が実施する子育て政策についてお話いただきます。
午後からは、小児はり灸、小児マッサージについての研修をみっちり実施します。
目的は、金沢市と協力して、安心して子育てできる街 子育てしたくなる街 金沢という目的を達成するべく、金沢市を中心に小児はり灸マッサージ臨床をできる鍼灸マッサージ院を広めるためです。
漏れのない、とりこぼしのない子育て政策の一助となるべく開催しております。
今回も、午前2時間、午後3時間としっかり研修が行われました。
金沢市鍼灸マッサージ師会 第2回小児はり灸マッサージ研修会
日 時:令和4年9月23日(金祝) 10:00~16:00
場 所:金沢教育プラザ富樫 123研修室
内 容:①10:00~12:00
演題「子ども生活応援プランについて ~貧困対策・一人親対策~」
講師 橋本 行基 様 金沢市こども未来局 児童家庭相談室長
②13:00~16:00
演題「小児鍼灸の効果と診察・治療 ~夜泣き・アトピー性皮膚炎・小児遺尿~」
講師 中村 真理 先生 まり鍼灸院(大阪)
参加者:36名
研修内容要旨
午前の部は、お仕事のお休みの中ではありますが金沢市役所から橋本様に行政の施策についてお話いただきました。
要旨の中にも書いてありますが、子どもや子育て家庭のことは、他人事ではなく自分のこととして考えていくことが大事です。
うちの母親の実家は輪島ですが、母と姉妹の話を聞いていると「○○のところの○○ちゃんが・・・」とか地域では何事も知られており、何かあった時には皆で協力しているような一昔前では当たり前のことであった、そんな地域性があります。
そんな地域性の良い部分の心のはたらきが行政の施策にも必要なのかな~と聴講しながら考えていました。
第1部
・子ども生活応援プランについて、貧困とは(相対的・絶対的)、貧困率の推移、その子ども達に及ぼす影響、国の動向、プランの詳細、子どもが安心して生活できる街の具体策(子ども食堂、ヤングケアラー,学習支援事業の施策等)が説明。
・来年度実施する養育費確保サポート事業などの次年度に向けた取組みが説明。子どもソーシャルワーカーを中心に家庭、保育所や児童館、地域や学校、相談機関などと連携を組んで切れ目のない子育て環境の充実を図っていきたいと説明。
・金沢こども応援ネットワークや、いしかわ中央子育てアプリなどの行政サービスの話があり、“子どもの貧困は、他人事ではありません”との言葉で締めくくられた。
・質疑応答では、ヤングケアラーの詳細の説明。金沢市財政(予算)における子ども未来局に対する予算割合の質問があり、保育所・幼稚園は大きな予算付けがあり、新しく予算付けされる事業もあるとの話であった。
午後の部は、大阪から中村真理先生をお招きし、講義、実技とも初心者でも理解しやすい研修を行っていただきました。
講義の最後には多くの経験から得られた中医学的な証の立て方と選穴(ツボを選ぶ)の話があり、明日の鍼灸臨床の大きなヒントになる講義でした。
実技は、見学している鍼灸師、あん摩マッサージし指圧師、医師、鍼灸養成学校学生などにも実際に刺激方法などを肌で感じてもらい良かったと思います。
多くの鍼灸師が小児はり灸を臨床に取入れ、地域で幅広く活躍し、お子さまや子育て家庭にも喜んでもらえる鍼灸院が一つでも多くなってくれると嬉しいな~との思いで3年間にわたり研修会を開催させていただいてます。
3年が済んだ後も、最新の知識を取入れながら地域や行政と結びつきつつ鍼灸マッサージ技術を活かしていければと思っています。
第2部
・小児鍼灸が広がらない理由、全日本鍼灸学会や日本東洋医学会へ発表の夜泣きや睡眠障害の文献紹介(問診、調査項目、統計方法、結果、考察;皮膚を刺激→脳が反応→自律神経を整える→夜泣き、途中覚醒が改善、小児鍼灸の関連文献、親の満足度も高いこと等)
・小児鍼灸の診察のポイント(保護者に効果を理解してもらうこと、身体の部位別チェックポイント;顔、腹部、背腰部、下肢、上肢の体表観察)。
・小児鍼灸の効果・症例と治療(疳の虫・アレルギー症状・小児遺尿症の施術効果、改善に要した施術回数、いつ施術を受けることが大切か、小児鍼灸の満足度は非常に高い、アトピー性皮膚炎への補中益気湯の臨床的評価の論文紹介、アトピー性皮膚炎に対する小児鍼灸治療の実際、おねしょの症例報告2題)
・小児鍼灸弁証症状と治療(各体質による施術経穴(ツボ)の選び方、施術方法)。
・講義について活発に質疑応答が行われた。
・会員のお孫さん(7歳女児・5歳男児)にモデルになっていただき、身体観察の実際と小児鍼灸施術の実際を分かりやすく解説し、実際に鍼灸を行い体表の変化を観察した。
・小児鍼灸のモデル後、子ども達は緊張がとれ元気が出たのか会場を走り回っていた。
・講師の中村先生がどのように小児はりや線香灸をしているかということを、参加者全員、実際、腕や手に行ってもらい、皮膚の色や爪の色のが短時間で変化するのを体験した。
・質疑応答も活発に行われ、手技の考え方や鍼の種類の使用方法、実技ではゆっくりやっているが子どもの施術時間の実際は5分ほど、電子灸の使い方、施術後の保護者への声のかけ方、経穴(ツボ)への刺激の感覚などの質問や回答があった。
講師の中村 真理 先生
実技は実際にお子さまに小児はり灸をさせていただき表情や皮膚の変化をみました
左から、私と金沢市鍼灸マッサージ師会 安井副会長と徳島県の小児科医 山田先生
来年度も第3回、第4回の研修会を開催します。
来年度の詳細が決まりましたら会員や石川県鍼灸マッサージ師会、石川県鍼灸師会会員、関係医療団体や養成学校にお知らせいたします。
多くの皆様に参加いただきたいなと思います。
金沢市では、さらに多くの会員に受講いただきたいな~と思ってます。
第1回、第2回ともにたいへん深く勉強になりましたので、自身の小児はり灸の鍼灸臨床に活かしています
第1回 小児はり灸マッサージ研修会に参加(金沢市鍼灸マッサージ師会 主催)
最後までお読みいただき、ありがとうございます
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