二葉鍼灸療院 院長のドタバタ活動日記

私が日頃行っている活動や、日々の鍼灸臨床で感じたことなどを綴っていきたいと思います。

食は健康長寿の源 ~伝統に学ぼう②~

2008年11月19日 | 食の智恵
①からの続きです。

≪かつて、成人病が少なく、長寿者の多かった棡原地区の伝統食を再確認し、さらに栄養学の立場からも総合的に検討し、伝統食との融合を配慮した、新しい長寿食の指針を見出すことの重要さを痛感した。以下要約してみると次の通りである。

一.伝統食に秘められた先人の知恵
 ①五穀文化の継承
 ②いも食文化の継承
 ③緑黄色野菜文化の継承
 ④醗酵食文化の継承
 ⑤伝統食の中に生きている食品配合の知恵の継承
 ⑥身土不ニ、一物全体食の継承

ニ.栄養学的にみた配慮
 ①生涯栄養からみた年齢相応の良質蛋白質の補完
 ②精白食品、加工食品摂取増加に伴う不足栄養素
  ビタミン、ミネラル、食物繊維の補完
 ③多種少食により、食品のバランスをとる
 ④伝統食品の調理による現代化
 ⑤ストレスに対する栄養学的配慮

戦後の日本人は、伝統的な日本の食事に異文化を取り入れ、国際的に多彩な食文化を育てつつあることは周知の通りであるが、嗜好の面だけでなく、健康および民族栄養学の立場から、何を伝承して何を取り入れるべきかを考えるときにきていると思う。あくまでも単なる模倣ではなく、その土地の風俗、習慣に基づいた食生活、つまり環境と人体の適応を考えつつ、身土不ニの食哲学によって選択し、自力で健康長寿への道を歩むべきではないだろうか。

長い歴史の中で、地域住民が人体実験を重ね作り上げてきた健康食を幻の食物としないように、謙虚にうけとめ、良い点はこれからの食生活にいかにして継承し、栄養学的立場から総合的に配慮し、これからの食生活の実践によって、戦後急増した成人病を予防し長寿への道を歩むことが出来ると信ずる。≫

『長寿村・短命化 医と食からみた棡原の六〇年』
             古守豊甫 鷹觜テル 著


伝統的な「和食」を見直すことでバランスの良い栄養がとれます。それに若干の良質蛋白質の摂取を考えるということ、そして少食(これはよく噛めということなのでしょう)、身土不ニ、一物全体食を基本に食を組み立てることが、これからの「食」には大切なのでしょう。

そして「お米」は玄米がいいようですが、玄米も昔と今とでは脱穀方法が違うようです。現在の七分付き米が昔の玄米のようです。玄米には発芽抑制物質であるアブシジン酸やフィチン酸が含まれます。これは腸管に入り悪玉菌有利にさせ腸内環境を悪化させてしまう作用があるようです。玄米を食べているのに~思わしくないと思っている人は考えてみる必要があるかもしれません。

健康長寿は自分で責任を持って実現しましょう。
病気は薬が治すのでも、医師が治すのでも、鍼灸師が治すのでもありません。ご自分の身体の中に存在する自然治癒力が治すのです。健康またしかり。その大きな原動力の一つが「食」ですね。

さあ、日本の伝統食を見直し健康になりましょう

二葉鍼灸療院 田中良和
コメント (4)
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