二葉鍼灸療院 院長のドタバタ活動日記

私が日頃行っている活動や、日々の鍼灸臨床で感じたことなどを綴っていきたいと思います。

キレイな環境が人を集める ~掃除だョ~

2010年02月23日 | 経営って何?!
先日、日曜に久しぶりにゆっくりできる時間ができました。昼食をとるために金沢市の若宮大橋周辺にあるカフェ・レストランに入りました。

少し時間もあったので、その後、コーヒーを飲みながら読書でもしようと思い、それに適した、ゆっくりできる雰囲気の店はないかと車を走らせていたわけです。
一軒目、駐車場満車、その周辺を捜すとすぐ近くに発見。なかなか外観もいいんじゃないの~と思いました

ハヤシライスを注文。なかなか美味しいハヤシライスでした。

その後、コーヒーを頂き、読書開始。雰囲気も落ち着けるし、いいカフェを発見その自分としての、いい場所発見に少し感動しました。

そして、私の膀胱からサインが出まして、用をたしにトイレへ

そこで、また少し感動。

ちゃんと掃除が行き届いたトイレでした。 埃も見えなかったし、便器がキレイに磨いてあったのです。ピカピカでした。これはしっかり磨いてある便器だな、と、便所掃除を毎日している私にとっては、なぜか感動とともに嬉しくなったのでした。

やっぱり、キレイなトイレは気持ちがいいし、掃除をやっている人、そこに意識のある人は、そういう所に目が行くんですよね。と、自分で感じながら「自分のところの便所をさらにピカピカにしよう」な~んて思っているのでした。

こう感じると、また行ってみたいな、ということになりますよね。
コーヒーを飲みながら、読書し、落ち着けるカフェも探していたわけですから

「整理・整頓・掃除」、これを3Sというそうです。この3Sを徹底して行っている企業は、業種を問わず、いい仕事ができ、業績も伸びているという話も聞きます。
利益を求めるとかではないのですが、3Sを行うことにより、仕事の能率が上がり、効率が上がり、仕事がしやすくなり、仕事が気持ちよくできる環境ができます。その結果、いい仕事、迅速で正確な仕事ができ、そういう企業にはどんどん仕事が舞い込んでくるのでしょう。

≪掃除を続ける中で、その思いが通じていくというのは、地域でも同じことです。私たちは会社が立地する地域の掃除も行います。

今から七年前、本社が現在の目黒区に移転してからも、近隣の中目黒駅から246号線までの道沿いを掃除しています。
~中略~
三年ほど前、清掃中に110番されたことがありました。すぐに警官がかけつけてきたのですが、私たちの姿を見てその警官は通報した人にこう言ったのです。
「あなた、何を言ってるんですか。この人たちは毎日、このあたりを掃除しているんです。あなたもそのことを知っているはずでしょう。何が悪いのですか」
そして警官は私たちに対して、「どうぞ、構わないですから続けてください」
と言ってくれました。この警官もわたくしたちのことを、きちんと見ていてくれたのです。

こうして七年間掃除を続けていく中で、この街もずいぶんキレイになりました。今では、本社の裏手あたりに、代官山のような洒落たブティックやレストランがポツポツと出店するようになり、街の趣まで変わってきました。

かつてはそんな洒落たお店はほとんどなかったのですが、昔からの古い店舗を改装するなどして、見違えるほどキレイな店舗が軒を連ねるようになったのです。

決して、私たちの掃除だけの効果ではないでしょうが、掃除が家風や社風を変えるのと同様に、街の雰囲気も変えていく力があるのかもしれないということを実感しています。≫

『「鍵山道場」人間力を磨く法則』  鍵山秀三郎 著


キレイな環境は、自分の心をキレイにし、その波及効果は周囲の人たちに及び、周辺の環境も変わってくるのだと思います。まず、自分が、自分の周囲をキレイにすることを実践することから始まります。まず行動ですよね

川がキレイになれば、そこに生物が集まって、自然の循環が始まるように、キレイな場所やキレイな心を持った人の周囲には、純粋に人が、物が集まってくるのではないかと思うのです。

自分が今やっている仕事や小さな努力に無駄などはなく、地道にコツコツと努力していれば、誰かが必ず見ていてくれるのです。直接ではなくても、その人の心や行動から、感じる人には心の眼で通じ合うのだと思うのです。
世の中には、けっして無駄な仕事、物、出来事はないのではなかと思いますね

そんなことを考えさせられた、日曜のカフェタイムでした。

二葉鍼灸療院 田中良和
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目に見えない陰のサービスとは

2010年02月19日 | 経営って何?!
私たちの仕事に限らず、すべての仕事において言えることは、日々の人間関係、日々の一期一会の積み重ねということです。今日という日の、この出会いは、この瞬間しかありません。

この瞬間瞬間をどのような心で接するか、それが自分の今やっている仕事が世の中に必要とされるか、されないかの分かれ目なんだろうと思います。

私の住む石川県七尾市(私は金沢市です)に和倉温泉があります。行かれた方も多いと思いますが、その地に、「プロが選ぶ日本のホテル・旅館100選」において、日本一の称号を何年も連続して受賞している旅館「加賀屋」さんがあります。

私も一度宿泊したことがありますが、笑顔があふれて、やはり素晴らしい従業員の方の応対であったと思いましたね。日本一という評価には、それなりの理由があるということですね。

≪加賀屋には、こうした目に見えるサービスとは別に、目には見えない陰のサービスがある。これもまた、真弓さんが女将として加賀屋に育んだ「もてなしの心」といえるだろう。

「たとえば、こんなケースがありました」。真弓さんによると、ある団体の研修で講師を務めた後、加賀屋に一泊した先生が翌朝、朝食をすませて帰るばかりとなった間際に、青く澄んだ空と海が広がる景色を一人静かに眺め始めたことがある。

すでに外には研修を主催した団体の手配でタクシーが待機していたが、客室係はそっと一杯のお茶を差し出し、タクシーのことは告げようとしなかった。ひとしきり、窓から景色を堪能した先生が
「そういえば、迎えの車が来るんですね。もう来ていますか?」
と我に返るまで、客室係は加賀屋の余韻と、すがすがしい景色にしたる先生を大事にしていたというのである。

真弓さんは「私が言う陰のサービスがこれに当たるのかもしれません。何気ないことですが、私は、お客様に気づいて頂かなくてもいい、こういったサービスも必要だと常々考えています。どうしてもマニュアルを意識すると、事務的な対応に陥ってしまいがちです。それよりも、お客様にとって、いま何が一番必要な心配りであるのかを察知する、そんな気持ちを持たなければいけないのでしょうね」と話す。≫

『加賀屋の流儀 ~極上のおもてなしとは~』  細井 勝 著


マニュアルも大切ですが、これはあくまでも基本です。仕事の中では多くの基本を逸脱した、想定外の出来事が起こります。そのようなマニュアルだけでは対応できない時に、この「相手が、いま何を一番必要としているか」ということを読む力が必要になってきます。

加賀屋さんの例でいくと、”空気を感じる””空気を読む”ということでしょうか。現代的に言うと、”KY”…これは逆の意味ですね

そこには、相手(お客様・患者さま)を思いやる気持ち、心配りが必ず必要にってくるでしょう。自分勝手ではいけないのです。現在の状況、環境を常に意識に置き、判断を下し実行していくことが大切なのだと思います。

加賀屋さんの従業員のように、さりげなく、そっと、自然体で行動できれば、さらに素晴らしいですよね そこまでいくには、広い視野と日々の何でもないことに対する観察力が大事なんだろうと思います。

また、女将さんが言われている「お客様に気づいて頂かなくてもいい、こういったサービスも必要だと、常々考えています」という言葉、これがサービスに限らず、毎日、繰り広げられる人間関係に大切なことだと感じます。期待をしない、見返りを求めない、自分がやってあげたいからやる、お客様に喜んで頂きたい、そんな気持ちでサービス、人間関係ができれば、世の中、本当に素晴らしい世界になっていきますよね。

このような、「見えない陰のサービス」を日々コツコツと行っている中で、様々なお客様の心の琴線に触れる対応ができ、何気ない行動や言葉の中に感動が生まれるのだと思うのです。それを一人一人が自覚してできる旅館だからこそ、毎年、日本一の称号を得られるのだろうと思います。

私たち鍼灸師は、患者さまに健康になって頂くため、技術を磨くことは当たり前です。学問を重ね知識を身につけることも当たり前です。そして、鍼や灸を行うのは人間であり、「患者さまを楽にしたい」と、心が動かすわけですから、人間性を高めることも重要なことです。

そして、それらを駆使しながら、患者さまが「今何を一番必要としているのか」、それは主訴である一番苦痛な症状をとってほしい、病気を治して欲しい、というものが一番必要とされていることなのですが、その裏に潜むものも見抜ける力が重要なのではないかということです。

そして、日々の臨床や、患者さまとの応対の中で、何気ない、ちょっとした言葉や行動が、心の琴線に触れる感動を生むのだと感じますね。その逆もしかりなのですが…

「日々きめ細やかな心配り」、そんなことを心がけて取り組んでいきたいと思います 

二葉鍼灸療院 田中良和
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ホスタビリティ(おもてなしの心)

2009年11月16日 | 経営って何?!
最近、経営関連の書には必ずと言っていいほど”ホスタビリティ(おもてなしの心)という言葉が出てきます。いつも感じることは「新しい言葉だけど、新しくないよね」ということです。

昔から、人の事を思いやる、気をつかう、相手の心を察する、などは日本人が大切にしてきた文化であったと思います。江戸末期、黒船が渡来して以降、明治維新、数々の大戦を経るごとに、日本も近代化し、いつの間にか市場原理主義や自己の利益優先など、他者を考えず自己本位な考えが蔓延した結果、現在のような社会となっています。経済活動が全てではないと思いますが、そのウエイトは大きいと感じます。
この思想が人がステップアップするために必要なものであったとするなら、反省し考え、自分の仕事を見つめることが大切なのでしょうね。そんなことから、経営の書にも、”古き良き日本”のおもてなしの心=ホスタビリティということがクローズアップされてきているのだと感じますね

≪お客様に対して、心からのおもてなしができるかどうか。それは普段の心の立ち位置しだいではないでしょうか。優秀なホテルマンは、制服を着た瞬間からホスタビリティを発揮するわけではありません。相手を喜ばせたいという気持は、あくまでも日常生活の心の立ち位置の延長線上にあるもの。仕事の時間なのだから急に相手のことを考えろと言っても、そう簡単にできることではないはずです。≫

『サービスを超える瞬間 実例・実践編』  高野 登 監修


高野 登さんは、あの有名なザ・リッツ・カールトン・ホテルの日本支社長です。何が有名かというと、宿泊されたお客様に喜んで頂くためのサービス、お客様が満足して過ごして頂くための心のこもったおもてなし、お客様のして欲しいことを迅速に、かつ先を読んでサービスする精神、そのようなパーソナル・サービスが人々に感動を呼んでいるようです。
私は体験したことがないので、今度、勉強にもなるので泊りに行きたいなと思っているんですがね。

「心の立ち位置」…いつもお客様(患者様)のこと考え、いつも自分の仕事に対する誇りを持って行動するということだと思います。とくに私たちの仕事は、患者様を鍼灸治療によって身体が健康になるように治療し、豊かで楽しい人生を送って頂くためにあります。ですから、「どうしたら楽になるだろうか」「何が一番最適な治療法なのか」「これは医師に診察してもらったほうがいいのでは」「この治療法、対応で良かったか」「気分よく帰って頂けたのか」あげればきりがありませんが、反省し、改善し、熟慮することは山ほどあります。

常に患者様の身体を心をみつめ、この仕事に誇りを持ち毎日を過ごしていきたいですね。そのようなことを思っていると、意外に臨床現場以外の日常生活の中でヒントが見つかったり、発見があったりもするんです

日本人の古き良き心を大切に、形あるものにウエイトを置き忘れ去られた大切な精神文化を思い出し、生活に活かしていく時期にきているのでしょう。

さて、今日も心新たに、日々の出会いを大切に、一日を全力で突っ走りますぞ 

二葉鍼灸療院 田中良和
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掃除からの気づき

2009年09月05日 | 経営って何?!
私は毎日、治療院の便所掃除をしています。以前は1週間に1回はしっかりやって、後は軽く…なんてやってましたが、今は毎朝、これが日課みたいになり、やらないと気持悪いな~なんて感じになってきました。

たわいのないことなのですが、つい最近、便所掃除をしていて気づいたお話をしたいと思います。

私は便器を洗うのに、柄のついたスポンジを使用してずっと掃除をしていましたが、先日、そのスポンジのこする部分ペラ~ンと剥がれてしまいました。最近、生活も慌ただしく買いにいく暇がなかったので、
「スポンジはまだ使えるから、手で便器をこするか」
ということで直接便器に手を入れてこすったところが…なんと、なんと
「こんなところに汚れがあるな」「手でこすったほうが汚れがしっかりとれるな」「磨いた後の光沢が違うな」「大便を流した時に汚れが残りにくいな」など気づきがたくさんあったのです。

手で直接洗うということは、手に意識を集中し、手で探っていくことでもあり、自分の掃除に対する意思が現れやすいのだと思いました。また、腰をさらに低く屈め掃除をしますので、さらに謙虚に便所に向かうことができ、様々な自分の至らなかった所が発見できたとも言えるのかもしれません。

本当に人生常に勉強だと思いましたし、どんな場所にも人生に、仕事に繋がる学びが存在するんだな~と思ったのでした。

また、便所掃除をしていると、例えば、公衆トイレや旅行先のトイレに入った時でも次に使う人が気持よく使えるように、掃除をする人が嫌な思いをしないように使うようになってきました。これ銭湯の洗い場でも同じなんですよね。

相手を思う心、気遣う心、今の時代に最も大切なことは”便所掃除で養われるのかもしれませんね

≪トイレ掃除というのは、他の掃除よりも下を向き、身をかがめて行う場面が多くなります。つまり、掃除をする形そのものが謙虚な姿といえます。
さらに、身をかがめることで普段は気づかなかった汚れに気づき、その汚れを手で拭くことによって「きれいになっていく」状況を全身で感じることができます。
手というのは、特にその指先は人間の感覚の中でもっとも敏感なものであり、自分の意識が集中する部分だと思います。
そこから感じ取ることも多いのと同時に、自分の意思が指先に伝わる中で、どこをどう拭けばきれいになるかということが自然にわかってくるのです。≫

『鍵山道場 人間力を磨く法則』  鍵山秀三郎 著


まさしく鍵山さんが言われるような体験でしたね

また、拭くことは=福ことなのかもしれませんね。

いくつになっても、この仕事を続ける限り、死ぬまで掃除を続けていきたいと思っている「今」2009年の晩夏、初秋なのでした。

※ちなみに上記写真は、頂きものの胡蝶蘭を撮影したものです。
 明るい時に撮ればいいのにね~

二葉鍼灸療院 田中良和
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ありふれた事物の背後を見抜く目

2009年07月18日 | 経営って何?!
日々発見の連続です。仕事は船のようなもので、目的地に到着するまで、様々な思考を繰り返し、また、常に順調とも限らないし、困難ばかりでもありません。そして、常に状況判断の連続です。

そう考えると、目的地につくプロセスにこそ船乗りの醍醐味があるといものです。人生においては、日々新たに、日々努力することが大切であり、例えば成功した人を見るなら、そのプロセスが大切であり、今の成功や富だけを見ているとそこから得るものはないのだと思います。

≪何かの偶然から大発見が生まれたという話はよく耳にする。だが、よくよく調べてみれば、ひょうたんから駒といったケースは皆無に等しい。偶然の出来事と呼ばれるものの大部分は、実は天才的な努力の末に勝ち取られたものなのだ。

ニュートンは、足もとに落ちてきたリンゴのおかげで万有引力の法則を考えついたと伝えられている。だがニュートンは、それまで長年の間、重力の問題に専心し、こつこつと研究を続けていたからこそ、目の前にリンゴが落ちるのを見てインスピレーションがひらめき、万有引力の法則を理解するに至ったのである。

物理学者ヤングの場合も、ニュートンと同じことが言える。

彼は、シャボン玉に光線がキラキラ照り映えるのを見て光の干渉理論を考え出し、それが光線の回折現象を解明する糸口となった。凡人の目には単なる「光のいたずら」としか映らない現象から新しい真理を導き出したのは、彼が多年その問題を研究していたためなのである。

世間では、偉人は浮世離れした問題のみ扱っているなどと考えがちである。だが、このニュートンやヤングの例を見ればわかる通り、むしろ彼らは誰にでもなじみ深い平凡な事物をよく観察し、そこに潜む重大な意味を汲み取ろうとする。

ありふれた事物の背後にある本質を深く理解するところに、偉人の偉人たる最大のゆえんがあるといえるだろう。≫

『自助論』 S・スマイルズ 著  竹内 均 訳


たゆみない天才的な努力ができること。
それを継続して実践できること。
一つの事柄に専心できること。情熱があること。
ものごとの真実は平凡なことと表裏一体であること。
それを気づく人間の感性を養うこと。

人間関係にしても、日々の出来事にしても、そして私の仕事である患者様を診療するにしても、表面的なものだけでなく、そこに存在するありふれた部分から、その裏に潜む真実をみつめることができる目(脳 心 魂…)を意識することが大切だと感じます。

よくよく考えてみると、この言葉がぴったりと合致し、身近なお手本が師匠なんですよね
その他にも、星稜野球部の総監督、私を師匠にひき合わせて頂いた鍼灸の先輩も、上記の言葉に合致するんです。素晴らしい人の繋がりで私の人生があるんだな~と感謝、感謝ですね

私も周囲から「おかしいんじゃない」と言われるくらい、この仕事に専心、没頭し情熱を燃やし続けていきたいと思います

二葉鍼灸療院 田中良和
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経営者モーニングセミナー 参加

2009年07月02日 | 経営って何?!
6月25日(木)、金沢倫理法人会が主催する経営者モーニングセミナーに参加いたしました。

モーニングですから、朝6時開始。 15分前に到着しました。今回は若い大学生の皆さんも参加されていたので、出席者がたいへん多かったと思います(204名 201社)。

さて今回の講師である、冨木医療器(株)会長、冨木昭光様は、当院の患者様であり、ご家族皆さまに鍼灸治療を健康のために活用頂いております。

◎経営者モーニングセミナー
 講 師:冨木昭光 様  冨木医療器(株)会長
 演 題:「私の体験から」


冨木医療器は医療器メーカーとして北陸において相当数のシェアを占めており、日々進歩している会社です。冨木会長は数年前に社長を譲られた後は、会社の経営には一切口を出さず、対外的な応対、組合などの活動に顔を出され、さらに会社のある問屋団地では「あきんど塾」というものをつくり、地域のため、社会のため、次なる経営者を育むべく努力されています。

御歳80歳。 今なお衰えぬ情熱と向上心で人生を歩まれています。

会長のお話は、まず、ご自分の幼少の頃のお話をされ、その後、人生、殊に生活習慣について長時間お話しされていました。朝5時に起床し、神仏にお水を供え、手を合わせてその御加護に感謝し、家族や社員、社会の幸せを祈るところからスタートし、ゴミ袋を持っての犀川(ご自宅近くを流れる金沢を代表する川)の河川敷を散歩する、日曜日には大乗寺へ行き坐禅を組み、静寂の中で心身を統一する。そのような日々の規則正しい生活習慣が、まず経営のみならず、自分の健康を保ち、長生きする秘訣であると話されていました。

先代からは、「長生きしなさい」と教えられ、健康で長生きすることが仕事においても大切であり、何よりの資本は健康であると言われていました。

「禅」とは坐禅の中だけにあらず、生活の中にあります。日常の平凡なことを継続して行うことが人として大事なことであり、平凡な中に真理があるとも言われていました。ここは、私の師匠と同年代の方であるので、非常に似たお話をされます。日常生活、日常の状況判断が、それすべて万事に通じ、仕事にも表れてくるのだから、日常生活を磨き、人間性を磨くことが、鍼灸診療の精度をあげていくのだとよく言われたものです。

その他にも…
○言い訳をするな。相手は納得してくれない。「すいません」と謝ってから事実を述べよ。
○蒔かぬ種は生えぬ…善根を積め。
○大取りするより小取せよ…ホームランを打つより、こつこつヒットで積み重ねること。
○屏風と商売広げりゃ倒れる…誰でも大きい事を考えるが、拡大は誰にでもできる。それより内容をかためよう。
○一生一代…死んだ後のことをいくら考えても埒が明かない。その時、その時だ、時世だ。
○目利き千人、盲千人…世の中は、わかってくれる人とわからない人が半々だ。
○物事はなるようにしかならない、すべて神仏の御加護による…なるようになる、最初から投げ出すのではなく、全力を尽くせばあとは、天なり、命なり。

冨木会長はゴルフをされており、診療の時も、ゴルフのフォームの話や、心理の話など、いろいろするわけですが、年齢を重ねるにつれ飛距離が伸び、さらなる向上心をもってゴルフに取り組んでおられます。その話も講演の中で出てきました。「一事が万事」このような心構えこそ、経営に必要なことなのでしょう。

アメリカのどなたか忘れましたが、その方の詩を引用し、”年齢に関係なく、情熱と向上心を失わなければ、それが青春である”と少し言葉が違うかもしれませんが、そのことを話の最後の締めくくりにされていました。自分も長生きして、80歳を過ぎても情熱を燃やし続けるようにしたいと思いました。

また、本日、来場されていた学生さんたちは、9月20日(日)に行われる”合同学園祭”の宣伝も兼ねて参加されていました。”合同学園祭”は、創ル部というi石川県の大学、短大、専門学校で構成される部員が、石川県下の大学、短大、専門学校の学生を巻き込んで学園祭を開催し、金沢を盛り上げようという企画だそうです。9月20日、正午から金沢の中央公園で行われるそうですので時間ができれば見にいきたいな~と思います。

日本の景気が本当に改善されるのは再来年以降であるという予測もあります。卒業し社会に出た、若い元気な学生のパワーが日本の景気を底上する原動力となるように「今」を一所懸命すごして欲しいと思います。

二葉鍼灸療院 田中良和
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「下座行」のススメ 謙虚な姿勢 (掃除)

2009年04月25日 | 経営って何?!
毎日、掃除をしていると、自然に感謝や謙虚などの気持ちが湧いてくる感覚があります。

便所や玄関、建物、治療院がある場所から、自分が普段何気なく使っている道具まで、すべて「縁」あって、今、自分の周囲にあるのですから「ありがとうございます」という感謝と謙虚な気持ちで使いたい、掃除したいものです。

≪私がよく勧めているのは、「下座行」に取り組むということです。「下座行」とは、自分の身を低くし、人から顧みられないようなことについて、手足を汚すことを厭わずに行うということです。

トイレ掃除などは、まさにこの「下座行」そのものであり、この行いを続ける中で、自分とその周囲の環境を変えてきたわけです。

ここで大切なことは、身を低くすることで人間としての謙虚さを身につけ、手足を汚すことを通じて目に見えない価値を実感することです。これこそが、現代人が失いつつある生活感覚を身につける基本だと言っていいでしょう。

さらに小さな、それでいてとても大きな可能性を秘めた行いがあります。それは、はきものを揃えることです。どんなに疲れて帰った時でも、玄関口のはきものがきちんと揃えてあれば、それだけで救われる思いになります。

長野のあるお寺の御住職の詩にこんな言葉があります。
「はきものをそろえると、心もそろう。
         心がそろうと、はきものもそろう」≫

『鍵山道場 人間力を磨く法則』 鍵山秀三郎 著


日々新たに、気持ちよく一日を過ごすには、自分の心を磨く「掃除」がいいのだと思います。私も毎朝、便所と玄関を掃除してます(時々、手抜きになります 人間力のなせる業ですかね)。

掃除してると、気持ちがシャンとしてきて、一日の計画が流れるように閃くことがよくあります。そして「ありがとう」って言葉が自然に口から出るようにもなるんですよね 不思議です。

二葉鍼灸療院 田中良和
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弱い立場、苦しい立場の人に思いを寄せる

2009年03月30日 | 経営って何?!
≪今から30年ほど前のことです。神戸にあった取引先が倒産して、私の会社も2千万円ほどの債権が焦げ付いた状態になってしまいました。

その後、あの阪神淡路大震災が起こりました。

倒産した会社の経営者はまだ神戸に住んでいるのではないか―そう思った私は、わが社の3人の社員に「どこかで避難しているはずだから、探して見舞金を届けてきなさい」と命じました。

3人が探しに行ったところ、その経営者の家族は避難所になっている学校内にいるという情報を得ました。そして、探し当てて見舞金を渡したところ、その経営者は泣いたということです。

その後、その経営者の娘さんが、わが社の神戸支社で働くことになりました。つらく、苦しい立場にある下請けの会社にも思いを寄せる。それが新たな縁を作り出していく。私は、こういう経済社会を作り出したいと考えているのです。≫

『鍵山道場 人間力を磨く法則』 鍵山秀三郎 著


鍵山さんのようなことは、力のある人だからできることです。しかし、経済的、権力的、知識的に力を持っている人が、このような行動ができているでしょうか

自分一人では、仕事は成り立ちません。患者様、お客様あっての仕事であり、その方々に喜んでもらう、幸せになってもらうのが仕事です。これと同様、自分の仕事関係を見ても、原料を掘り出す人、それを運搬する人、またそれを製品にする人、それを流通させる人、そして利用者に販売する人、その流れの中で、自分の仕事も成り立っているのだと自覚することが大切なのでしょう。そうすれば、後ろ、前、右、左、いろんな方向に意識が向き、そして、深い思いやりで、様々な人に応対できるのだと思います。

そんな意識の中で、自分の力がついてくればくるほど、自分の仕事と関係の深いところ、そして、つらい、厳しい立場の人たちに思いやりを持って接することが、それからさらに先にある深い縁、見えない新たな縁へと繋がるきっかけになるのだと感じました。

常に謙虚に、そういう意味で鍵山さんが長年続けている、掃除の精神は、自分の心を見つめ磨く重要な行いだと思います。

二葉鍼灸療院 田中良和
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リストラ報道に思う ② 松下幸之助さんの言葉

2009年02月12日 | 経営って何?!
仕事とは、経営とは、会社とは、個人にとって社会にとってどういうものなのでしょうか。人それぞれ違うと思います。

≪われわれ人間にとって最も大切なことは、やはりお互いがすべて幸せに生きていくことであろう。企業のあり方というものも、お互い人間の幸せにとって、はたして好ましいかどうかという観点から考えねばならないことはいうまでもない。大規模経営の企業、巨大企業というものによって、いかに経済性が高まり、生産性が向上しようとも、その経済性、生産性というものによって人間の幸せ、共同生活の安定というものが損なわれる、というようなことがあってはならないと思う。

人間が企業というものに主座を奪われてはならいのである。あくまでも人間が主座を保持して、そして人間によって企業が駆使されるという姿が望ましいわけである。  『松下幸之助発言集』より≫

『松下幸之助に学ぶ人生論』 飯田史彦 著


会社は人の繋がりで成り立ちます。会社にいる多くの人たちが、自分の利益ばかりではなく、他者の幸せも考えるそんな社長であり社員であって欲しいということでしょうか。

物質は有限、大自然、地球の資源も有限だから大切に、感謝して使わせて頂かなくてはいけません。そして、心や思考は無限であり、宇宙の果てよりも広いものです。温かい、優しい、愛で溢れる心や思考を持ち、世界を覆いつくして行きたいですね。

二葉鍼灸療院 田中良和
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リストラ報道に思う ①

2009年02月12日 | 経営って何?!
パナソニック、ソニー、日産など大企業が現在進行中の不況の波に晒され、事業縮小、休止に追い込まれ、それに伴い多くの社員をリストラする報道が後を絶ちません。

これは大企業や大手ゼネコンの下請けをやっている中小企業にとっても、さらに大きな不況の波に晒されるということだと思います。大企業よりももっとたいへんな人たちが存在するわけです。

会社や職種により様々な環境、状況が考えられますが、本当にあれだけ多くの人たちをリストラしなくてはいけないのか、会社のトップの人たちはリストラされた人たちの苦しみを自分の苦しみとして捉えているのでしょうか。確かに会社が存続することは大切ですが…

会社とは、社員(その家族)のためのものであり、お客さんのためのものであり、社会のためのものであり、そして最後に株主のためのものであると思います。現在の大企業の株式会社は、”大株主のため”を最優先にしているのではと思ってしまいます。

また、世界的不況といいますが、不況とは何なんでしょうかお金は燃やすか、紙屑にしない限りなくなることはありません。不況とはお金が世に流出ている量が少なくなっている状態と言われていますが、では誰が持っているのでしょうか。だれが調節しているのでしょうか。日本でも国民の熱狂的な支持を受けてトップに立った方の国の運営により、経済格差がさらに大きくなっています。

なぜ今、「かんぽの宿 疑惑」など郵政民営化(いや、郵政利権化郵政欧米化)が問題になっているか考えなくてはいけない時なのだと思います。日本人が汗水たらして稼ぎ将来の安心のために残しておいた貯金や保険が、大株主のために配当として当てられ、さらに運用に使われる。民営化とは株式会社になるということです。確かに社会保険庁にせよ、郵便局にせよ、国民が貯蓄した貯金や保険を、財政投融資という形で、公共事業や為替介入(米国債購入など)に使用したことは事実であり、特別会計、一般会計とともに国の予算として使われていました。

これはこれで正すべきことですが、民営化になるということは、もし外資系の会社がゆうちょ銀行やかんぽ保険の大株主になった場合、見えないところで、国民の貯蓄が海外へ流出するということにもなるのではないでしょうか。

おっと少し話が変わってしまいましたかね。

格差がこれだけ進んできた背景として、現在の金融制度自体(無から創った価値=紙幣などを利用し利子をとるという仕組み など)の問題が指摘されてきています。最終的に金融機関やそれと連携している会社に儲けが集まるようになり、そこで景気が左右されてしまうことです。マネー経済が主流となっている米国では、現在、上流階級の1%の人々が92%の人々の所得を合わせた以上の富を所有しています。世界のトップクラスの富裕層447人の資産合計は、全世界人口の半分の人の年収を合計した額を超えていて、世界三大億万長者の資産は最貧国48カ国のGDPを上回っています。富めるものの影で多く人々が一日1ドル以下の生活、食べるもの、住むところ、着るものがない、世界ではそんな状況に追い込まれている人たちがたくさん存在します。

富める者はより豊かに、貧しい者はより貧しく、そんな不公平な社会、経済システムが世界を覆いつくしています。なぜ豊かな者は、広い視野を持ち、弱い立場の人を助けないのでしょうか (助けている人たちも多くいることも事実です)

様々な状況の中、「今」が経済システムを含めた社会の大きな転換点なのかもしれません。不況の影響を受けている真っ只中の方々は、本当に辛いと思いますが、希望の光を失わずに、人生の谷から山の姿そして、そこから昇る太陽を見ていて(意識に置いて)欲しいと願うばかりです。

短く書こうと思いましたが、長くなりましたので、②では、松下電器(現 パナソニック)の創始者、松下幸之助さんの言葉を記して終わりたいと思います。

二葉鍼灸療院 田中良和
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理想の状態は最悪の事態の始まり

2009年01月16日 | 経営って何?!
世の中は水が流れるごとく変化します。アインシュタインも「世の中の変わることのない真実は”変化する”こと」という言葉を残しています。

仕事しかり、人生しかり、社会しかり

≪この世の中、同じことの繰り返しです。人気のある観光地や温泉地がダメになっていくのは、一つのパターンがあるとですよ。

旅館にお客さんが来始めると、お客さんのありがたみがわからんようになってきます。流行っとらん時はお客さんが「神様」のように見えるのに、満足な状態が毎日続くと、その気持ちを忘れてしまいます。そのうち、売り上げが目に見えて落ちてくるが、もうその時は手遅れ。お客さんを歓迎する「心」を忘れてしもうとるから、あとは坂道を下るだけになってしまうとです。

こげん事態を招かないためにも、成功しとる時ほど危機感を持っとかんといけませんな。商売がうまくいっとる時は、実は悪いことが始まっとると思わんといかん。これは反対のことも言えましてな、最悪の状態の時はチャンスちゅうことなんです。これ以上、悪くなることはありませんので、かえって大胆に改革に取り組めますからな。

      

「心」の乱れは、細部に表れてくるとです。最近、「黒川の旅館の態度は、『泊めてやってる』みたいな態度をとる」というふうな声を聞くこともあります。こう言われてしまうのは「心」に乱れがあるからじゃと思います。それもこれも、経営者の態度、僕の言葉で言えば「姿」になりますが、各旅館の経営者の「姿」が問われていると本当に思うとです。

例えば、温泉の中心街の道端にゴミやタバコの吸い殻が落ちとった場合にどうするか。もし、旅館の経営者が道を歩いていて、自らそういうゴミや吸い殻を自然に拾って歩くようになるんなら、黒川は「100年は大丈夫だ」という太鼓判を押せます。まだまだ、そのレベルは遠いですがな。≫

『黒川温泉のドン 後藤哲也の再生の法則』 後藤哲也 著


熊本の黒川温泉は行かれたことがなくても、メディアを通じて見聞きしたことはあると思います。温泉地全体が雑木林に囲まれ、24軒ある宿も、すべて心が落ち着く田舎をイメージして再生され、「日本のふるさと」を感じることができる、心身ともに癒される温泉地です。(すいませ~ん私も行ったことはありません

地図にものっていない温泉地を、黒川温泉全体が活気溢れ、多くの人が来て頂ける温泉地にするにはどうしたら良いか、苦労を重ねながら、情熱と信念で行動し、20年かけて年間120万人もの人々が訪れる、日本でも有名な温泉地に大改革し、再生されたリーダーが、黒川温泉「山の宿 新明館」「山みず木」オーナーの後藤さんです。

現在の社会情勢は混迷を極めています。アメリカ追従の日本はさらにこれから大波が押し寄せることが予測されます。アメリカ発金融恐慌、100年に一度の不景気と申しますが、アメリカ自体がすでに破たんしており、現在、クリーン・ニューディールなどと言い、環境整備に投資し、公共事業を行おうとしていますが、果たしてどうなることやら…ドルが消失したら日本は…それはさておき

このような社会だからこそ、経営がうまくいき理想的な事業を行っている人は、常に身をひきしめ、変化を見のがさないこと。また、最悪の状態の人は、もう上がるしかないの「今」だからこそ、自分を変化させ浮上するチャンスと捉えることが大切なのでしょう。

これからの時代、いや今までもそうなのですが、特にこれから、この「心」の在り方しだいで仕事や経営なども、どんな形にも変化していくのだと思います。自分の心の鏡をしっかり磨き、自分の「姿」をしっかり捉え、社会全体の真実の「姿」も太極的に見て、相手に対する感謝、思いやり、愛を忘れずに、仕事に打ち込むことが大切なのだと思います。

そして、常に他を思いやり、前向き、積極姿勢で事に臨むようにすることですね

二葉鍼灸療院 田中良和
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笑顔に心をこめる

2008年12月22日 | 経営って何?!
経営、人生、健康の観点からみても”笑顔””笑う””ほほ笑む”ことは、すべてを前向きに変えてくれるパワーのように思います。

◎笑顔にも実は技術が必要
オーストラリアに行った時の話です。オーストラリア人はフレンドリーだと聞いていたので、私自身がフレンドリーであろうと、笑顔を心掛けました。

朝のウォーキングでは、すれ違う人ごとに微笑みかけました。ところが、現地の人たちは微笑み返してくれません。
「おかしいな。オーストラリア人はフレンドリーじゃなかったの?」
怪訝に思いながら部屋に帰ったのです。その後、ふと気になって鏡を見て微笑んでみると、私の顔はまったく微笑んでいなかったのです。気持は微笑んでいるつもりなのが、表情に出ていなかったのです。

そこで私は鏡の前で笑顔の練習をしました。何度も何度も大げさなくらいに、表情の練習をしました。誰かがそれを見ていたら、さぞ不気味だったことでしょう(想像しないでください!)。
そして翌日。
すれ違う人に、にっこりと微笑んでみました。すると、相手も笑顔を返してくれたのです。
「トレーニングの甲斐があった!」
私は途端にハッピーになりました。

日本人は会釈の習慣があるため、微笑むことに慣れていない人が多いようです。おまけに凹凸の少ない顔は構造的に見ても、笑顔になりにくいそうです。確かに外国人は頬骨が高く、口の両端を少し上げただけでも笑顔に見えるのです。

あなたの笑顔も、人から見たら微笑んでいないように見えているかもしれません。

鏡の前で微笑んで、他の人からわかりやすい笑顔で練習してみましょう。誰でもできそうな笑顔ですが、実は少しだけ技術が必要なのですね。

『関心力 「お客様目線」から学んだ成功の法則』 井上富紀子 著


表情に関わる筋肉は、顔面・頭部あわせて片側に20個ほどあります。左右合わせると40にもなります。その筋肉が表情を作ります。その中でも、笑顔は口や目周囲の細かい筋肉を最も動かします。

筋肉を動かすということは、神経が活発に働き、顔面は血管が豊富なので血液の循環が良くなり、リンパの流れも良好になるということです。「顔色をうかがう」と言われますが、人の感情の状態により顔の血液循環が変化するということです。

さらに顔面から頭部にかけては、胆経、三焦経、小腸経、膀胱経、胃経、大腸経などの経絡(気の流れる経路に鍼灸でいうツボが配置されている)、あるいは、体の表裏の中心を流れる任脈、督脈という経絡も通っています。それらの循環も良くなり、気の流れが良くなる=分が良くなり、力が湧いてきて、愛(合)が入り、周囲の雰囲も良くなるということですよ~

西洋医学的にも、東洋医学的にも、笑顔によって顔の筋肉を動かすことは、心身にとって良いことであり、健康の秘訣とも言えるでしょう。

また、人の第一印象の大部分は視覚がもたらすと言います。苦虫をつぶしたような顔をしている人より、笑顔、それも心から笑顔が出ている人の印象がよいのは当たり前ですよね。

人生、常に勉強、そして向上心を持って事にあたる。自分ができていると思ってしまって進歩は停滞します。自分をチェックし鍛練することが大事ですね 笑顔においてもです

二葉鍼灸療院 田中良和
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掃除で何が変わる?!

2008年12月11日 | 経営って何?!
朝、いつも掃除を行っています。しかし、時間の使い方(寝坊)がうまくいかなかったりすると、少し手抜きをしてしまうことがあります。反省、反省です。

一日の始まりとして気持よくスタートするため、気持ちを謙虚にするため、掃き、磨かせて頂いています。そうすると治療室自体や道具にも愛着が湧いてきて「ありがとう」「ごめんね」なんて自然に声をかけるようになりました。

◎確実に変化した社内環境

私が会社を創業してから、平成二十年で四十七年を迎えました。その間、ずっと社内外での掃除を続けてきたわけですが、最初の頃に世間からの評判を聞くと、「掃除など会社の業務に比べれば余計なこと」とか「余計な業務である掃除に力を入れるなど、無能の人のすること」という言葉ばかりが耳に届いていたものです。

それが最近では、掃除の効能などともてはやされる時代になり、「掃除をすることで運が開ける」とか「会社の業績がよくなる」などと言われるようになりました。

掃除がこれだけもてはやされるのはうれしいことで、隔世の感もあるのですが、私自身は「会社が儲かるから」とか「運が開けるから」などと思って掃除に取り組んだことは一度もありません。私が社内の掃除を始めたのは、あくまで社内の雰囲気や職場での就業環境をよくしようという、ただそれだけの思いからです。

掃除によって社内環境を整えることにより、結果として、社員の表情が明るく生き生きとし、取引先や家族に対して優しく気遣うようになる。そうした人間性を根底から変えていく力が掃除にはあるのだ、ということを後々になって実感するようになりました。

現在、イエローハットは、国内外で500店舗以上出店するまでに成長しました。しかしながら、それはあくまでも結果でしかありません。

私がうれしく思うのは、むしろ、ここまで成長する中で社員の人間性を無視したり、売上げ至上主義に陥ってこなかったことです。私がいまでも、欠かさず掃除を続けている目的は、ここにあると言えます。

『鍵山道場 人間力を磨く法則』 鍵山秀三郎 著


確かに「掃除で開運」などの書籍が多く本屋さんに並んでいます。私も実は「仕事がもっと忙しくなったらいいな~」「運がよくなったらな~」なんて思いもあり掃除をしていました。動機が不純でした。 

しかし、継続してやっていると、これがまた心が変化してくるのです。掃除するということが心をキレイにすることであり、自分や治療院を利用される患者様の心をキレイにすることにつながっていきます。そして、喜びや感謝が自然に感じられ、笑顔が溢れるようになってきます。

掃除力は不思議です

二葉鍼灸療院 田中良和
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伊那食品工業の経営に感動 ①

2008年11月15日 | 経営って何?!
鍼灸治療院は経営について学ばなくてもよいのか、最近、常に考えます。自営業だし、院長なのだから考えるのは当たり前ですが、経営を学ぶとはどういうことなのか?自分なりに考えていきたいと思っています。

長野県に、昭和33年に創業された伊那食品工業という会社があります。寒天メーカーという斜陽産業でありながら、創業以来48年間、連続で増収増益という記録を打ち立てた会社です。国内のマーケットの80%、世界で15%のシェアを誇る、いわば寒天メーカーの世界のトップまで上り詰めたといえる会社です。

増収は売上高のことですから、難しいですが可能です。しかし増益は、利益額そのものも伸びている、それも50年近く連続してというのは驚異的なことだそうです。

≪しかし、今は会長になられた前社長の塚越寛さんは、「48年間増収増益を続けている優良企業」という伊那食品工業の紹介のされ方は好きではないと言います。増収増益を目標に掲げて経営しているわけではなく、たまたまの結果にすぎないからだそうです。

それよりも、48年間、社員を雇い社員の給料とボーナスを上げ続けてきたことを誇りにしたいというのです。

このことは、伊那食品工業の経営の正しさの証であり、いかに時代を見、時代を創ってきたか、社員満足度と顧客満足度の高い会社かということの証と言えるでしょう。

しかもこの会社が扱っているのは、ハイテクでもナノテクでもなく、「寒天」です。新しいものばかり追いがちな、今どきの多くの企業も参考にすべき会社だと思います。≫



正しい経営理念を持ち、実践することが会社として大切だということでしょう。正しいとは、社員やお客さんが満足できる、そこに心を配ることが経営者にとって大切なことであり、正しい経営なんだと思います。そこには真我はあるが自我はなく、会長さんの言葉一つとってもすごく謙虚で、思いやりがあります。

そんな経営を私もしていきたいです。

≪寒天の市場は、決して成長マーケットとはいえません。工業統計で寒天について調べればすぐわかりますが、全体としては右肩下がりです。しかしこの会社は、そんな寒天をベースにしながら売上げが伸びているのです。つまり、寒天の生産量とは違う伸びを示しているのです。

同社は、寒天を使いながらも原材料の比率を少なくしています。原材料への投入額が少なくなれば、当然、売上高そのものは下がるはずです。しかし同社は、斜陽産業である寒天に時代にあった新しい付加価値をどんどんつけながら、数字を伸ばしているのです。

「伝統産業は時代が変わってしまったらダメだ」というのではなく、それを守りながら、さらに新しい価値をつけて商品価値を高めていくということを行っているのが伊那食品工業です。こうした経営のやり方は、多くの中小企業の経営者に、夢と希望を与えるのではないでしょうか。≫

『日本で一番大切にしたい会社』 坂本光司 著(同上)


私たちの治療にしても完璧ということは考えられません。時代も流れていきます。医学は日々進歩し、遺伝子など先端医学などでは新しい発見がどんどん生まれています。遺伝子などの小さいものから、銀河系や宇宙など大きいものまで様々な情報が自分のアンテナさえ感度良好であればキャッチできる世の中です。

その点、私の師匠の東洋医学研究所所長、黒野先生は時代の先を読み、臨床に研究に実践され成果を出してきました。また先端医学の情報も敏感にキャッチされ大切さを訴えています。東洋医学に繋がるところがあるということでしょう。また、東洋医学本来の考え方、様々な情報から全体を捉え、身体、心、あるいはその中に流れる見えいない大切なものも意識され診療されています。

そんなことが経営にも繋がっていくのかもしれません。新しい情報などを常に取り入れ、それを基本(伝統や哲学、思考、技術、人間性など)の元に発展させ、世の中の人々のために生かされていくのかもしれません。

世の中の事象は、経営はじめすべてが繋がりを持っているのではないでしょうか。

二葉鍼灸療院 田中良和
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心と心を結ぶ経営

2008年06月18日 | 経営って何?!
これは(株)柳月という菓子メーカーの話です。北海道に会社があるのですが、北海道ではあの有名な六花亭製菓と並び称される素晴らしい会社だそうです。

”田村英也さん(創業者)の背中を見て育ち、柳月をさらに発展させたのが、今の田村昇社長です。田村社長が口癖のように言うことが二つあります。
一つ目は「企業の目的は地域の人々を幸せにすることである」という信条です。二つ目は「あなたの会社がなかったら、お客様が本当に困りますか?」と、いつも自分自身に問いかけ「わが社がなくなったらお客様が困るような会社をめざしたい」という願いです。
代役のない、代わりのいない経営をやりたいということなのです。田村さんは、この一心で、今日までやってきました。それが実際に具現化されているから、長期にわたって繁栄しており、極めて高い利益率を維持できているのです。
この会社には、はっきりと掲げている『五つの使命』があります。それは、柳月の店舗が札幌や釧路にも出店を始めたころ、会長の田村英也さんからの「お客様にどんなメリットがあるのか、柳月の目的は何か、社会的使命は何か」という問いに対しての、田村社長の回答とも言うべき理念です。”

『五つの使命』
一、お菓子を通じて家族の団欒を提供し、親子のコミュニケー
  ションづくりをします。
二、いかに買いやすい価格で提供するか、コストダウンに努め、
  無駄を省きます。
三、日本一おいしく、安全で衛生的なお菓子づくりをします。
四、帯広十勝、北海道の地域に貢献し、なくてはならない企業を
  目指します。
五、食文化の向上に努め、常にお客様に新しい商品を提供し続
  けます。

『柳月五つの誓い』五つの使命をさらにわかりやすくしたもの
一、私たちは、心を結ぶ団らんをお手伝いします。
二、私たちは、心を結ぶお菓子をつくり続けます。
三、私たちは、心を結ぶ接客・サービスを行います。
四、私たちは、地域社会と心を結びます。
五、私たちは、心を結び、幸せをめざします。

     『日本でいちばん大切にしたい会社』 坂本光司 著
 ~地域に生き、人と人、心と心を結ぶ経営を貫いていく~より


地域の人々が幸せになるような会社、その地域になくてはならない会社、「あなたの会社ではないとダメなんだ」と言ってもらえるような会社を目指す。会社ではありませんが、鍼灸院も私が社長であり、経営をしなくてはなりません。そういう意味で会社でもあります。上記のような考え方、経営理念は鍼灸院にもそのままあてはまると思いました。

師匠の黒野先生が口が酸っぱくなるほど言われていた言葉が「鍼灸治療を行う者は、いくら学問や技術が優れていても、土台となる人間性が養われていなければ本当の意味での治療はできない」という言葉です。人生にたいする心の在り方、考え方が大切だということです。

また、経営には目に見えないものが最も重要であるということだと思います。心が、正しい真実の方向を向けば、経営理念、経営を行うための芯ができてくるのだと思います。お金、株、株主、目に見えるものは必要ではありますが、重要なのは、周囲の人のため、周囲の人の幸せであり、それを実現すべく仕事を行うことです。

まだまだまだまだ、日々勉強です。日々努力です。
まだまだです。甘えの多い人間性を克服するぞ

二葉鍼灸療院 田中良和
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