もう10年以上前にカルカッタで会ったヨウスケ君に子供が出来た。
彼はいまブラジル・サンパウロで働いている。抑えられずにはいられない逢いたいと思う気持ちを全身から溢れさせ、地球の裏側から無償であり、最良の愛をその子に送っているのだろう。
この星の一番離れたところから、その子を抱きしめるように強く愛を送っているだろう。
何よりも彼自身も無償であり、最良の愛を与えられているだろう。
子供が生まれた知らせを聞いて、ほんとうに自分も嬉しくなった。
このような思いをさせてくれるのは有り難い。
カルカッタでは何百、いやそれ以上のボランティアに会って来たが、こうして長いお付き合いが出来るのはほんとうに一握りである。
それを随分前には寂しいと思った時もあったが、今は違う。
出会った人、一人ひとりがその人自身の人生を歩むために、またどこかで必然たる新たな出会いと別れを繰り返し、人生と言う旅を続けている。
その旅の無事を自分は祈れることの豊かさとして感じている。
今もなお、お付き合いがある方々はご縁があったと言うほか、うまく説明が付かない。
そこには必然たるもの、大いなるものの導きがある。
自分たちは結局のところ、それをどうのこうの出来る訳ではない。
与えられたものにただ感謝し、答えて行くだけかも知れない。
新たな出会い、ヨウスケ君の子供に逢えるのを楽しみに心待ちしている。