今日もよく晴れている。
カーテンを開けて日当たりの良い場所に観葉植物を置く。
夜香木はまだ花を咲かせている。その魔法が解けた花たちは香りを漂わせず、静かに陽を浴びている。
陽が落ち、その香りを漂わせる時まで力を溜めている。
夜に放たれるその香りはだんだんと少なくもなってきている。
それも自然の成り行きであろう。
春にはきっとまたその花たちを咲かせるために枝が良く伸びるであろう。
楽しみである。
この一瞬の陽の光りもその時への過程のなかにある。
自分はその可能性を観させてもらっている。
夜香木は答えている。この世界に。その存在を。