海上撮影家が見た上海2

上海で撮影活動をしている海原修平のBlog。「海上」とは上海の逆で、新しい上海という意味。更新は不定期。

中国人が日本で爆買いする理由

2015-03-14 | 写真日記

写真は日本でなく上海の宝山路付近

 

春節で中国人が日本で爆買する話は聞き飽きるほどのニュースになっていたが、私にはある程度理解できる。上海に住んでいると、「安心・安全・信頼・安い」を中国製で満たす買い物をするのはとても困難だからだ。

  • 安心→日本の製品は壊れにくい これは、間違いない。家電を例にあげると、中国メーカーの家電のほとんどは保証期間が過ぎるとタイマーが入っているのかと思うくらいトラブル。
  • 安全→日本は食料品や薬や化粧品なども含め相当安全度が高い。私の場合、中国国内で販売されている肉や野菜はネットで信頼できる店でしか買わない。
  • 信頼→日本では、ほとんど偽物がない。こちらでは、現金も含め本物があれば必ず偽物があると思ってよい。  
  • 安い→中国でMade in Chinaの日本製品を買うより、日本でMade in Chinaの製品を買う方が相当安い。今は円安の影響も少なからずあるが、日本の生鮮食品などは日本の方が驚くほど安い。これは衣類も同じ。

では、この四つをクリアーした物が中国で作れないのかというと、作れないことはないが相当ハードルが高いと思ってよい。こちらのローカルの工場全部ではないが、これは経営者やワーカーの人的資質が最大のハードルだろう。中国の工場へ行って製造過程を見ていると、まずゲージ(機械加工時の測定基準となる)の扱いが雑すぎるので、最初の基準が狂っている場合が多い。その他、言いたいことは山ほどあるが過去にも言ってきたし長文になるのでやめておく。

数日前に春節休みで東京に行った中国人と上海で会って飯を食ったのだが、日本での食事や衣類や家電も含め、ほとんどの物が何で上海より安いんだ攻撃を延々と受けた。そして、その中の一人は日本円で約100万円使ったと聞き、私は脳震盪を起こしそうになったのだ。

私の今回の帰国時に、何処へ行っても中国人だらけだったのは私も驚いたが、中国人相手に商売をしている人達やデパートなど相当潤ったはずだ。ただ、中国人の気質やものの考え方を日本人が理解していない人が多いのでトラブルにも多かったようだが、日本の売主自身が海外へ行って買い物をした経験があれば、おのずとアイデアや答えが出ると思うんだけどね。例えば、彼らは電卓を片手に買い物をしている訳だから、日本円の価格の横に当日の中国元レートで価格を同時表示するとかね。それと、海外に行く中国人の100%がスマホ使用者なので、Wechat(中国の標準チャットアプリ)を使うのも良い。中国語が出来なくても美味しそうな食品画像と値段と住所を入れるだけで彼らはスマホを活用して来てくれるでしょう。中国人旅行者でスマホが使えない人は皆無ですから。

まぁ、しばらくは日本行きの旅行ブームは続くと思うので、観光客相手に商売をしている人は頭を使ってもう一工夫すると口コミが広がって、黙ってても客が来る店になるかも知れないよ。

 

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地下鉄で宝山路で下車し溧陽路を目指す

2015-03-09 | 写真日記

宝山路の駅から

 

一昨日、前世紀から親しくしている上海人の女将に、日本の目薬を渡しに溧陽路まで向かった。虹橋路駅から地下鉄3号線の宝山路駅で下車。その構内からは鉄道の電車置き場が見える。いつものように宝山路の中古家電屋を冷やかしながら徒歩で四川路を魯迅公園方向に向かった。

 

何をやっても撤退するモール

地の利が悪いのかどんな店が出来ても必ず撤退すると言われている小さめなモールが、四川路と溧陽路の交差点付近にある。一昨日見ると化粧品などを売っているwatsonsが撤退し内装を解体中。昔はこのモール内に、吉野家やアメリカのステーキチェーン店やユニクロなども店を出していたのだが、すべて撤退し残っているのはピザハットのみ。

 

一階のフロアー

 

久しぶりにこのミニモールの中に入って見ると、フィギアなどを売るミニショップが数件のみ営業していたが、ほとんどの店は鍵がかかっていたり撤退したりで人影もほとんど無し。

この虹口区の魯迅公園付近は、かつての共同租界の中でも特に日本人が多く住んでいた場所で、日本租界と呼ばれていた時代があった。私も前世紀に作品撮影で上海に通っていた時は、この付近のホテルを定宿にしていたので思い出深い場所なのだが、万博前の開発でも遅れをとり他の場所より開発があまり進まなかったので、今でも比較的古い町並みもまだ残っている。ただ、ビジネス面ではあまり良い話を聞かないのがこの近辺なので、入って見てみたい店がほとんどないのが現状。来年は今住んでいるアパートも絶対に値上がりするし、ちょっと引きこもりに適した虹口区に引っ越してもよいのかなとも思っている。

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画質が良いだけに、残念な部分があるSONYα7Ⅱ

2015-03-06 | 写真日記

新しい仲間

 

先月キヤノンのプロサービスに退会届けを出し、ミラー付き一眼レフから完全撤退。今の私の武器は、FujiのXシリーズとα7ⅡとGRとすべてミラーレスカメラになった。新しいα7Ⅱには不満もあるが、やっぱりフルサイズのカメラは私にとっては必然なので、しばらくはこれを使い倒すしかない。エッ!?ライカですか?カメラが家電となった今は、まったく興味が無いし金も無いので一生買いません。

私の手元に届いたα7Ⅱだが、すでにトラブル発生。カメラの設定で、スリープモードを設定してもスリープしないのだ。なので、カメラを使う前に電源をONし撮影が終わると電源をOFFにしなければならない。画質は申し分ないのだが、シャッター音さえ静かであれば結構使えるカメラなのにね。イマイチ完成度が低いのがSONYのカメラ製品に共通して言える事なのだが、おそらく色々な場面で写真を撮った事が無い人達が開発陣に多いのではないかと推測。他にも使いにくい箇所があるが、ここで書いても意味がないのでやめとく。

ボディに付いているレンズは、SERENAR 50mm f1.8で、キヤノンに名前が変わる前のレンズ。このレンズの販売開始は私が生まれる5年前の1951年製。カメラのクリエイティブ設定をニュートラルにしコントラスト-3、彩度0、シャープネスを-3、これが私の標準設定。この設定でSERENAR 50mm f1.8を使いモノクロ変換すると描写がとても美しい。

 

 

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サイン用のインクの色をPILOTの山葡萄に

2015-03-05 | 写真日記

PILOTのインク山葡萄

 

サイン用の万年筆に使っていたインクを紺色から山葡萄色に変えた。このインク、PILOTのiroshizuku(色彩雫)シリーズの中の一つで、他にも日本の色を意識した様々な種類がある。また、このPILOTのボトルのデザインが美しく、つい他の色のインクも買ってしまいそうになる。

白い紙にペン先の太さを変えて文字を書くとインクの色が違うというのは、今までは黒か紺色のカートリッジしか使ってなかったので知らなかった。ペン先が細いほど色が浅く透明感があり、それが太くなるほどインクの乗りが濃くなり重厚感が増す。

万年筆のインクは、カートリッジの方が交換が楽だが色が選べない。そういう意味でも自分色のインクを決めて、ボトルタイプのインクを選ぶのもまた楽しい。

 

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上海の空港内での両替は金を捨てるようなもの

2015-03-02 | 写真日記

 一昨日、3週間ぶりに上海に戻ってきた。成田からのANA便は春節が終わったにも関わらず荷物をたくさん抱えた中国人が多く、ほぼ満席状態。普通なら浦東空港から自宅近くの駅まで地下鉄で行くのだが、あいにく外は雨なのと荷物が多かったのでタクシーに乗ろうと思い財布を見ると人民元がやや不足ぎみ。という事で、中国で初めて空港内の両替屋で日本円3000円のみ両替したのだが、戻された人民元は96元と100元にも満たない。昨日の公式レートは1元約19円なので公式レートだと3000円は約157元だが、両替の手数料を引いたとしても130元くらいあると思ったのだが・・。

外国で外貨を両替する場合は銀行や公認の両替屋へ行くのが普通なのだが、中国では不思議な事にヤミ両替屋が銀行の入口前で待ち受けていたり、銀行内のカウンター前で政府公認のヤミ両替屋(2003年頃に本当にいた)が居たりする。

 

 

私が常時使っている海外引き出し専用カード

昨今、海外で多額の現金を持ち歩く事は稀で、普通はカード決済するのが当たり前になっているのだが、中国国内で困るのが海外資本のクレジットカードがほとんど使えない事。もちろんホテルなどの清算には使えるが、普通の店での買い物や飲食店では現金か中国の銀聨カードしか使えないと思ってよい。

そんな時に便利なのが海外専用引き出しカードだ。私が数年前から使っているカードは、上の画像の「JTBのMoney T Global」だ。あらかじめネットを使いこのカードの専用口座に入金する必要があるが、慣れるととても便利で楽だし、Visaのデビットカードとしても使える。他にも「キャッシュパスポート」などもあるので一枚持っていて損はない。これらのカードが良いのは、滞在国での通貨で引き出せるところがとても便利。今では大手銀行もデビットカードを発行しているので、それを持っている人には必要ないかもしれないが・・。

これらのカードを作るのが面倒だと思う人は、クレジットカードのキャッシングを利用した方が空港で両替するより利率は相当マシだと思ってよい。いずれにしても引き出しは海外のATMを使う事になるので、英語表記か現地語を理解しないと日本人には億劫かもしれないが、各社のwebに英語での説明があるので覚えておいて損はないと思う。

 ☆ 昨日の空港内での両替の例だと3000円が96元にしかならなかったが、このカードだと3000円が150元に両替される計算になる。ちなみに昨日の公式レートで両替手数料なしの場合、3000円が157元だった。

 

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