今日のしんぶん赤旗には、「『佐渡島の金山』世界遺産決定」ー朝鮮人強制労働も含めた歴史全体示す取り組みを＝の見出しで記事を書いています。若林明記者の解説文を紹介します。
「『佐渡島の金山』世界遺産決定」
ー朝鮮人強制労働も含めた歴史全体示す取り組みをー
国連教育科学文化機関（ユネスコ）の世界遺産委員会は、日本政府が登録推薦したいた「佐渡島の金山」（佐渡金山、佐渡市）の登録を決定していました。 佐渡金山は推薦に値する文化遺産です。 一方で、佐渡金山は戦時中の朝鮮人強制労働の歴史があります。日本政府は、朝鮮人強制労働も含めた佐渡金山の歴史全体を示す取り組みを行うべきです。
アジア・太平洋戦争末期に、佐渡金山で当時日本の植民地支配下にあった朝鮮人の強制労働が行われたことは、新潟県史や地元自治体の町史に記述された歴史的事実です。日本政府は韓国政府と協議の中で朝鮮人労働者の歴史を現地で展示することを約束しました。一定の前進です。
そもそも世界遺産とは「人類の知的・精神的連帯に寄与し、平和と人権を尊重する普遍的な精神をつくる」という理念に基づくものです。登録推薦物の調査・勧告をおこなう国際記念物遺跡会議（ICOMOS＝イコモス）は「より広い社会的、文化的、歴史的、自然的な文脈と背景を関連させなければならない」（文化遺産の解説及び展示に関するIOCMOS憲章）としています。この理念・原則を踏まえるならば、負の歴史も含めて全体が示されるのは当然です。
岸田政権は2022年の推薦決定依頼、安倍晋三元首相を中心に「新たな『歴史観』チームを発足。朝鮮人強制労働を否定するための作業部会をつくりました。岸田首相は22、23両年の政府主催の全国戦没者追悼式（8月15日）でアジア諸国への加害責任や植民地責任については一切触れていません。岸田政権は日本の負の歴史に向き合わない不誠実な態度を示してきました。今回の登録でも、日本政府は朝鮮人労働の強制について認めていません。日本政府が真摯な反省の立場から歴史の展示・説明に取り組むことが求められています。
注）
キクチは、「佐渡島の金山の世界遺産決定」には、計画が話が上がった時、18年前から注目していました。なぜなら、佐渡島は、私の生まれてところだからです。
私は、佐渡島には、小学２年生のときまで住んでいました。生まれたのは小佐渡（新潟に面した方）の多田というところです。
ですから、佐渡に住んでいた時は、金山のあった相川地区には行ったことはありません。
父親が亡くなったあと、墓仕終いをするとき、佐渡に行って、レンタカーでほぼ一周して、金山の廃坑や西三川ゴールドパークを見てきて、佐渡島の全容を知ったくらいです。
私が多くの人に「キクチさんはどこ出身？」と聞かれたとき、詳しく説明できないので、「東京の小金井市」と答えていました。ここが一番長かったからです。
