鎌倉 佐助の風街便り

陶芸、街歩き、クルマ、オーディオ・・。思いのまま徒然に

とかくに騒がしい世の中ゆえに、萌える若葉と職人さんの気概が光る…

2023-04-15 21:57:00 | 日記
春を告げる桜の花の頃を経て、街ではいっせいに若葉が萌え始めています。昨日の夕刻、市内のメインストリートたる若宮大路の段葛のソメイヨシノも新緑につつまれ、根元では早くもツツジが咲き始めています。


桜の若葉といえば、ウチの工房&カフェの北側の窓から見える裏のお宅のソメイヨシノも、葉桜になってきました。これから初夏に向けて、それはそれは見事な葉桜に移り変わります。しかしながら、わが家のすぐ裏の空き地に家が建つことになり、その姿を望めるのも今年が最後…。

ウチの塀の隙間から、青くペイントされた工事の重機の姿もチラリと目に入ってきます。

建築という作業はいざ始まるととてもスピーディーで、あっという間に整地され、


ほんの数日で建物の基礎が構築された感じで、雨の朝はしっとり。裏のお宅はいずれも趣があります…。


ちなみに我が心の友でもある!? 元文化放送アナウンサーの野村邦丸さんは「建築フェチ」を番組の中でも標榜していますが、ワタシも街の中で家が建築されてゆく工程と過程を見るのがけっこう好きで、職人さんが格好良くお仕事する様子も含めて、しばし足を止めて見入ってしまいます。裏のお宅の葉桜の行方が気になりながらも、新しい家を建てる職人さん達の動きや数々の建築工機の活躍ぶりには興味を惹かれそうです。


モノ造りや芸術面において、いわゆる芸術家はアーティスト、そして職人さんはアルチザン…といえばよいのでしょうか。美術や音楽をはじめとする各分野で制作を手掛ける人の多くは、芸術家や音楽家、作家といった具合に「家」つきで呼ばれることを好む傾向があるように思います。その一方、自らを職人と位置付けて地道に活動、制作する方々も多くいます。たとえば、ワタシがかれこれ半世紀ほど聴き続けてきている山下達郎さんはラジオや雑誌等の媒体において常に「自分は音楽に携わる職人」と言い続けてきています。そして「アルチザン」いうタイトルのCDを出すくらい、職人のスタンスを貫いています。

蛇足ながらワタシも陶芸の技術は神がかった職人技にはまだまだ及びませんが、気持ちだけは常に「職人」です。さまざまな場で時として「先生」と呼ばれることがあります。その場の雰囲気にそのまま 従って受けますが、心の中ではやはり「職人と呼ばれる確かな技術を身に着けたい…」と思うことしきりです…。

そしてこのところ、Facebookやさまざまなネット媒体でやたらと登場している「ギターの神様」エリック・クラプトンこそ、まさに真の職人さん。このほど、ロンドンの歴史あるロイヤルアルバートホールで1991年に開かれたステージでの演奏を収めた映画が間もなく公開の運びとなりました。

何はさておいても、ぜひ観なければ。ワタシにとっては、昨年 待望のリリースとなったビートルズの「Get Back」に匹敵する名作となること必至です。

Youtubeでも、映画の中から「Layla」…

1960年代の伝説のロックバンド「クリーム」時代のスローハンド奏法の一端を垣間見せてくれて、涙モノです。シブい…。

オーケストラとジョイント。

コンダクターも弦楽奏者も楽しそうです。

日本では明治時代初期にあたる1871年に建てられたホールは、重厚感と幾重にも積み重ねられた歴史が感じられます。


この伝統あるホールでの数次にわたるコンサート後、愛息の事故死という悲劇を乗り越えてクラプトンはアンプラグドの演奏で新しい境地を開くことになったようですが、ワタシ達の世代にとって、やっぱりクラプトンはエレキが似合う…。

そうだ、またギター弾こう!

職人さんということでいえば、このほど市内の小町通りにある呉服店「伊と彦」さんにて、京都の西陣に工房を構える 服部綴工房さんの展示販売会が開かれています。

開催日時
4月14日(金)〜16日(日)
10時半〜18時まで 最終日は17時まで

場所 伊と彦 鎌倉市小町2-6-5 2階

というわけで雨模様の中、職人技の粋を堪能すべく、お出かけいたしました。

「伊と彦」さんからいただいた案内はがきには女将の好江さんの「面白いおじちゃんの作品をお楽しみいただければ…」とのコメントが寄せられていました。工房を主宰している服部秀司さんが手がけられた本綴れ帯をはじめとする作品を手に取らせていただき、西陣帯の世界の奥深さを実感。

そして、服部さんは、はるか昔に遠くメソポタミアからヨーロッパを経て平安時代に日本に伝わってきた帯の製作手法から始まり、今もってカオスの極みの感のある応仁の乱とその後に始まった祇園祭りの成り立ちその他、京都と西陣帯に関するじつに興味深い話を次々に聞かせてくれます。まさに「面白いおじちゃん」の面目躍如といった感じです。

かつてNHK「ブラタモリ 西陣編」でも紹介された西陣織の織り子・森紗恵子さんが手がけた爪掻綴織の作品も

このたびの展観にて目の前で見て、そしてそっと手に触れさせていただくこともできます。着物好きの方はもとより、手仕事に興味のある人には格別の展示会だと思います。明日16日の日曜日までですが、お時間ありましたら、ぜひお出かけください。

ワタシも明日、陶芸教室会員さんとともに、また西陣の風に吹かれてみようかなぁ…。







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