劇作家・文筆家│佐野語郎(さのごろう)

演劇・オペラ・文学活動に取り組む佐野語郎(さのごろう)の活動紹介

演劇研究クラス・一年次学年末発表会

2012年02月22日 | 日本橋女学館高校
 2月17日(金)、日本橋女学館高等学校多目的ホールにて、演劇研究クラス「一年次学年末発表会」が行われた。昨年の2学期から準備をし練習を重ねてきた成果を発表する機会は、生徒たちの成長にとって大切な場となる。客席には、保護者・教職員、そして大学関係者の姿も見られた。
 今年の発表は6期生によるものだった。15名の生徒たちは、リーダーを中心によくまとまり、励まし合い協力し合って、本番までなんとか漕ぎつけた。各自、演技やダンスの経験もまちまちなので、一定のレベルまで作り上げるのにかなりの時間とエネルギーが必要だ。途中でくじけそうになったり、相手を責めたくなったりするので、クラス全体の気持ちが一つになるのは容易ではない。しかし「自分の出る発表会を成功させたい」という気持ちが勝って、リハーサルの段階では緊張感と集中力によって15名が一体となる。
 今回は衣装製作にも取り組んだ。放課後、家庭科室の使用許可を受けて、下校時間ぎりぎりまでミシンを踏んだ。演技やダンスばかりでなく、縫製作業も経験不足である。未熟なため、失敗やトラブルも起こしやすい。しかし、そこにこそ、自分の能力を知り、他人の協力が欠かせないことを知るチャンスがあるのだ。
 また、当然ながら、出演者だけでは「発表会」は行えない。舞台の進行・照明・音響・映像記録スタッフの他に、案内・受付・会場係もなくてはならない存在である。それを先輩たちである2年生・3年生、そして卒業生有志が担ってくれている。日本橋女学館「演劇研究クラス」のこの協力体制には誇りを感じている。
 高校時代の3年間は、その人間の土台を形作る最も重要な時期である。教科学習ばかりでなく、表現の喜びと難しさ・他者との協働行為の困難さと充実感を経験できる「演劇研究クラス」の生徒たちは、より多くの成長への手掛かり足がかりをつかめるにちがいない。
 三年次になれば、大掛かりな「卒業公演」が待っている。今回の「一年次学年末発表会」での体験が土台となってさらに飛躍できるかどうかは、生徒本人の意識と努力に掛かっている。指導者の一人として、可能な限りサポートしていきたい。

※写真は、「発表会」の舞台場面と挨拶。


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