劇作家・文筆家│佐野語郎(さのごろう)

演劇・オペラ・文学活動に取り組む佐野語郎(さのごろう)の活動紹介

馬込図書館主催・朗読講座の仕事

2015年09月19日 | 創作活動
 日本橋女学館高等学校・芸術進学コース(演劇系列)を退職し、「演劇ユニット 東京ドラマポケット」の公演活動にピリオドを打ってから、心身ともにずいぶん楽になった。演劇研究クラス創設から8年を経て後進に道を譲り、主宰者としてプロデューサーとして脚本・演出担当として当初の目的を果たし、それらの責任から解放されたからに違いない。
 さてこれからは懸案の戯曲執筆へと思っていたところ、縁あって、馬込図書館主催・朗読講座を引き受けることになった。大田区馬込に転居してから5年。行きつけの喫茶店・居酒屋・洋食屋・スーパー・コンビニ・郵便局などとお馴染みになったほか、徒歩圏に馬込文化センターと馬込図書館があり、そこともつながりが出来て「地元」の感が強くなった。
 「三回連続講座 川端康成×片山廣子×シャルル=ペロー 『美しい日本語』名作文学を語り味わう」
 郷土文学「馬込文士」二人の名作短編と海外児童文学の名作を取り上げ、作品に綴られた「美しい日本語」を自らが語り味わう参加型イベントです。
 ポスターやチラシに掲載された文面はもちろん図書館が作成したものだが、企画・作品選定・講座内容の具体的検討などについては、講師の私が深く関わった。図書館主催の教養講座の一環として行事に組み込まれたものであり、9月末から10月第二週の土曜日(午後2時から3時半)三回連続講座、しかも、いわゆるお話を聴くのではなく、受講する区民自身が朗読の基本を学び、用意されたテキスト(小説・戯曲・童話)から作品を選択し、朗読の練習を積み、最終日に小発表をするという参加型イベントである。
 3年前、豪華客船17日間のクルーズ(横浜~南洋諸島~ニュージーランド)で、講座の一つ「朗読を楽しむ」を担当したことを紹介したところ、図書館長・職員が興味を示したことが今回の企画の始まりだった。誠実で若い図書館スタッフとの出会いがこの仕事への意欲を強めてくれた。講座内容が固まり、現在テキストの製作に入っている。9月11日発行の「おおた区報」<図書館の催し>を目にした区民20名から申し込みがあったそうだ。定員30名なので、開講当日まであと何名集まるだろうか。
 川端康成『雨傘』・片山廣子(松村みね子)『海に行く騎者』・ペロー『赤ずきんちゃん』の3チームを編成する予定である。文学のジャンルにふさわしい表現―「朗読」「ドラマリーディング」「語り(読み聞かせ)」―の魅力と楽しさを受講者の皆さんに味わってもらえることを願っている。


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