Blog of SAKATE

“燐光群”主宰・坂手洋二が150字ブログを始めました。

稽古場よさらば

2011-11-15 | Weblog
城田美樹演出助手が愁いをたたえた顔で、「あの……」。何か重大な問題が持ち上がったのか。「坂手さん……、シャツが、表裏逆です」。確かにそうだった。柔らかい生地の襟シャツの表裏が逆である。それでもしっかり袖のボタンをはめていたのが驚きだ。もちろん自分ではめたのではめにくかった記憶はある。というか、よくはめたな我ながら。……そんなふうになりふりかまわずがんがん前進していたのだ。劇場仕込み日。
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思うしかできないが

2011-11-14 | Weblog
真夜中に、斎藤憐さんのことを思う。自転車で移動中に、思う。台所に立っていて、思う。どこかの文字の並び方を見て、思う。座高円寺のロビーにいて、思う。今日思ったのは、優しさについてだ。本質的な問題としては、優しさは、優しさの顔をしていない。ある種の、豊かな優しさは、自覚的に孤独な領域を引き受けることからしか、生まれない。そのように生きることができる人だけが、そうしている。せめて憐さんの歳までは生きよう。憐さんと同年輩になって、「ちぇっ なんでお前がその歳なんだ」と言われるのを、楽しみに。
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ある物体

2011-11-14 | Weblog
新作『たった一人の戦争』には、ある物体が登場する。十年以上前には一般的ではなかったが、今は知らない人はいない、という「あれ」である。で、ある意味、呆れたやり方で、大量に、登場する。いや、誰でも思いつきそうだが、ほんとにやったバカはいない、というあれである。それが何かは、さすがにここには書けない。呆れられそうなので。それと、観劇の楽しみを奪わないために。劇場で確かめてください。
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掟破り 開演後十分間の「立ち見」というか「移動見」

2011-11-13 | Weblog
新作『たった一人の戦争』は、フツーの演劇ならやらないことが満載である。まず、お客様は、開演時刻からほぼ十分、客席に座ることはない。ではいったい何が!? はい。立ち見というか、「ある場所」に行っていただくのです。最初の十分。「観劇」を越えた「体験」をご提供させていただきます。……かつて読売演劇大賞最優秀スタッフ賞をいただいた『トーキョー裁判 1999 ACT1<SCRAP A SHIP> ACT2<VOYAGE>』(1999)以来の、究極の観客参加演劇である。百聞は一見にしかず。


Theatre never-before-seen ... "standing only" for 10 minutes or "moving only"

Our new work "Battlefield for one" is full of many unusual things.
In the first place, audience doesn't sit on the seat for about ten minutes after the opening.
What will happen then?
The answer is... they will watch it standing or move to some place.
For the first ten minutes, audience can experience something more than just watching theatre……This theatre gets audience involved in it.
We produced an ultimate audience participation theatre since when our production"Tokyo Tribunal"(1999), ACT1<SCRAP A SHIP> and ACT2<VOYAGE> got awarded for "Yomiuri theatre award " for the most brilliant staff.  
This theatre is worth a thousand words.



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パパ・タラフマラ

2011-11-12 | Weblog
〈パパ・タラフマラ〉は解散するのだな。1983年だか、〈タラフマラ劇場〉時代に、最初に観たのを憶えている。オーケストラと共演していたな。バウスシアターだったか。なので最初は「音楽劇団」と誤解した、なんてことはないが。1990年代前半は私と平田オリザが中心となっていた〈現代演劇連絡会〉で、アトリエをミーティング会場に何度か提供していただいた。で、1996年だったか、国際交流基金の企画で主宰の小池博史さんとアジアを探訪した。マレーシアで小池さんにマンゴープリンのおいしさを教えていただいた。考えてみるといろいろおつきあいがある。その中野のアトリエで開いていた研究所の出身者にはいろいろ知り合いもいる。制作のYさんが別な財団に移った辺りから様子が違ってきたような気がする。なんにしても意義深い活動をなさってこられた。年末年始の解散公演シリーズのいずれかにはぜひうかがいたい。
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主題歌

2011-11-12 | Weblog
実は18日から座・高円寺で始まる『たった一人の戦争』には、主題歌がある! 私の書いた詞にZabadakの吉良知彦さんが曲をつけてくださったのである。自分の詞に作曲していただくのは『エレンディラ』のマイケル・ナイマン氏以来なのである。そして小峰 公子さんが他のパートのためも含め、毎日のように音楽アドヴァイスをしてくださる。なんと贅沢な。本日、ラストシーンの稽古で、歌につないでみる。うむ。そういうことだ。


Our theme song

"Battle field for one", which will be on stage @ THE Koenji this Nov has got a theme song!
Kira Tomohiko of Zabadak composed music for us.
This is the second time that my lyrics get melodies since when Michael Nyman composed song for "Erendira".
And we got a great happiness, Koko Komine gave us advice to us almost every day.
That's too good for us. Three days ago, at the rehearsal of the last scene, we sang the song all the way through. That's the way it is!
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地デジ化の影響

2011-11-10 | Weblog
「地デジ化」は私には関係のない話だと考えていたが、じつはそのために残念なことがある。「ラジオ」である。以前、私のラジオはFMで一部のテレビを聴くことができた。最新のものは二局しか聴けなかったが、昔のラジカセは数局を聴くことができた。画像なしのテレビはうるさすぎず、ちょうどよかったりする。なによりニュースのヘッドラインを耳だけで流して聴くには重宝した。ご存じない方もいるようだが、アナログテレビの音声はFMだったのである。この夏うっかりテレビ局にチューニングしたらザーという音だけが流れた。一瞬置いて事情を理解したが、確かにむなしいものである。
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「放火」なのか

2011-11-09 | Weblog
JR中央線の車内で、二十歳の男子学生の着ていたダウンジャケットが体に触れたため、「邪魔に感じ、腹が立った。火をつければ離れると思った」として、そのジャケットの裾にライターで火を付けた36歳の男が、「建造物等以外放火容疑」で現行犯逮捕されたという。ダウンジャケットは綿に火がつけばよく燃える。あぶないではないか。愚かだと思うが、ものすごく孤独な人がいるのだという気がして哀しい。
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インドネシアより

2011-11-07 | Weblog
現在インドネシア在住の元劇団員小室紀子より「突然ですが、明日(八日)、NHK BS1のほっと@アジア(17時~)に少しですが出演します。ジョグジャカルタ王宮の結婚式をレポートします。登場は17時20分くらいです」とのこと。活発にやっていて何より。パートナーのトニーは引っ越し時のトラック横転でたいへんだったらしいが元気でやっているようだ。ジョグジャはじめ4都市では昨年に続いて、一昨年暮れにやった〈座高円寺〉での「アジア劇作家会議」の形式に影響を受けたリーディングが行われたばかり。隣の街ソロ在住のジョーコからも頻繁に連絡が来る。ジャカルタきっての肉体派俳優ヤルディンからも連絡が来た。ジョネッドに始めるよう言われてからだいぶ時間が経って手をつけたが、Facebookのおかげで海外との交流がしやすくなった。御縁有り難し。
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岡山県人会、今年も

2011-11-06 | Weblog
「演劇岡山県人会」というのが去年できたのだが、今年はほとんど活動していない。これは、やはり、3月の震災が大きく影響している。東北の人たちのことを思うにつけ、同郷の者たちが集まる時、集まろうとする時、ある種の「重さ」を認識せざるを得ないからだ。だが、少し考え方を変えれば、だからこそ、新たに何かを感じ会える場にしなければという認識も湧いてくる。この会ができたことによる新しい貴重な出会いも多々ある。……近々に集まりを持つはずである。今月二十日、高円寺になりそうだという。

http://play.p1.bindsite.jp/engeki-okayama/index.html
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SHINSAI: Theaters for Japan

2011-11-05 | Weblog
ニューヨーク発信の「SHINSAI企画」がインターネットで発表された。NYの演劇人たちが発起人となって、被災地の演劇人のために立ち上げた。2012年3月11日、NY、その他アメリカ各地で、同時多発的にリーディングを中心としたイベントが行われる。山形出身でNY在住の俳優、ジェイムズ八重樫氏が、東日本大震災の報道に触れ、演劇人の立場で支援できることはないかと、著名な劇作家の友人たちに、それぞれ短い作品を書いてもらってそれを朗読する企画を立ち上げ、The Public TheaterやLincoln Centerなどに場所の提供等の相談をしたところ、ニューヨークの他の主要劇場にも声をかけられ、運営委員会が発足した。既に五十人ものスタッフが動いてくださっている。
リン クは以下の通り。

http://tcg.org/shinsai/

……………………

SHINSAI: Theaters for Japan

Last spring, shortly after the devastating earthquake in Japan, actor James Yaegashi, whose family is from a nearby area, called friends in the New York theatre to say, "We as a theatre community have to do something to help our fellow artists on the other side of the world."
Six months later, a friendly consortium of over a dozen organizations has come together. And now a remarkable nation-wide event is underway.
On Sunday, March 11, 2012, the first anniversary of the earthquake, theatres everywhere are invited to join SHINSAI: THEATERS FOR JAPAN. Shinsai [SHEEN-sigh] means great quake in Japanese.
A menu of 10 minute plays and songs has been commissioned from major American and Japanese artists, who have donated their work for this one-day only event. Using the model of 365 Days/365 Plays, each theater nation-wide will be able to craft their own event, drawing from the commissioned plays and from work generated by their own resident artists. Audiences everywhere on this day can donate relief funds to the Japan Playwrights Association to disburse to the Japanese theater community affected by the disaster. Any and all donation amounts are encouraged.
In New York City, all the plays and songs will be presented in the Great Hall at Cooper Union on March 11, 2012. Every theater nationwide is invited to create their own special event, to collaborate with other nearby theaters, to spread the word and be part of this exciting day. We envision events large and small around the country drawn differently from the menu of plays.
Contributing artists include: Edward Albee, Philip Kan Gotanda, Richard Greenberg, John Guare, Oriza Hirata, Naomi Iizuka, Shoji Kokami, Tony Kushner, Toshiki Okada, Yoji Sakate, Kumiko Shinohara, Toshiro Suzue, Suzan-Lori Parks, Doug Wright, John Kander, Fred Ebb, Stephen Sondheim and John Weidman.
If your theater would like to be involved, please email japan@tcg.org to sign up for an email alert. The menu of plays and songs will be made available to download on the TCG site by mid-December. You can also follow Shinsai: Theaters for Japan on Facebook and on Twitter at #Shinsai.

"Theater artists in Japan, centered around those living in the Tohoku region that was devastated by the great earthquake and nuclear accident, extend our hand to theater artists around the world to rebuild Tohoku and Japanese society, restoring the conditions that surround the art of theater, such as environments for creative activity, theater buildings, companies, rehearsal spaces, education and audiences. We seek to work with our international peers to demonstrate the potential of human beings and the theater to overcome adversity as well as the primordial power of expression on stage." (震災・原発事故により壊滅的な打撃を受けた東北の在住者を中心とした日本の演劇人は、創作環境・劇場・劇団・稽古場・教育の場、そして観客を含めた演劇を取り巻く環境を取り戻し、東北地方・日本全体の社会を復興するのみならず、危機を乗り越える人間と演劇表現の可能性、舞台表現の根源的な力を証明していくために、世界の演劇人と手を携えあうことを求めます)
-Yoji Sakate, President of Japan Playwrights Association

Theatre Communications Group
520 Eighth Ave., 24th Fl, NY, NY 10018-4156
Tel: 1-212-609-5900
Fax: 1-212-609-5901
E-mail:http://www.tcg.org/about/staff.cfm
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私の本籍地はウランの産地である

2011-11-04 | Weblog
私の本籍は「岡山県苫田郡鏡野町」にある。いつのまにか「苫田郡」そのものが全面的に「鏡野町」となり、「人形峠」のある「岡山県苫田郡上斎原」は、「岡山県苫田郡鏡野町上斎原」として併合されてしまった。なので私の本籍地「岡山県苫田郡鏡野町」には、日本最古のウラン産地「人形峠」がある、ということになってしまった。なので今、「人形峠」とウラン採掘の歴史とその残土処理についての劇を作ろうとしていることは、皮肉な偶然というより、一種の必然なのであろう。ちなみに近隣の旧「西加茂村」は、『八ツ墓村』のモデル、つまり「津山三十人殺し」が本当に起こった場所である。「暗い県北」と言う人もいる。どうぞご自由に。
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冷静に見れば

2011-11-03 | Weblog
八幡山は私の最寄り駅の一つ。スーパー「パワーラークス」のラジウム汚染騒ぎ。全国区の事件がご近所である。特定される前はたまに行く駅前のスーパーかと思ったがそうではなかった。新聞の折り込み広告チラシは見たことがあるが、私は行ったことがない店。埋まっていた試薬瓶は回収されたというが、汚染は東電福島原発由来ではないという。……今日、大量の放射能汚染ガレキを積み込んだコンテナが東京に着いて処理場で粉砕処理が始まるため外気に注意せよという情報。本当だろうか。そして汚染廃液を海に流したことが発覚した産廃業者。他の所もやっているのかもしれないと思わせる報道。近所の焼却場の煙突がこれまでになく凶悪な相貌に見えてくる。もはや放射線量値が上がっても、何が原因だかわかりゃしない、という認識に繋がってしまう。注意しなればならないのは、警戒することや違和感を持つことにも慣れて、鈍感になってしまうこと、麻痺してしまうことだ。……立ち返るべき事実は単純だ。事故は起きた。そして、それは終わっていない。……国会は「学級崩壊」状態だという報道。とっくにそうだと思うが更にひどいのか。「どじょう」総理がどうこうという話題になかなか関心が湧かないが、なぜ辞めたのか理由が明確でない菅直人前首相は結局は「逃げた」のではないかという言い方には、結果としては頷くしかない。……情報の氾濫に惑わされてはならない。あらためて東電福島原発の現状への具体的な疑惑が数多く指摘されている今、それらに答えようとすることなく、現実的にあり得ない「冷温停止」についての検討取り下げさえしないこの国の指導層は、愚かなのではなく、はっきりと「間違っている」。



When I come to myself...

Hachiman-yama is one of my nearest station.
Radium was found at a supermarket in Hachiman-yama.
A big issue broadcasted all over Japan happened in my neighborhood. I have never been there, even though I have seen the inserts of a newspaper. They say that the reagent bottle buried was collected and the contamination is not from Fukushima reactor.
I heard because so many wreckage contaminated by radiation arrived at Tokyo, we need to take caution of the air outside. Is that true? And a disposal waste company was found to discharge waste. Hearing the broadcast, I was afraid that other companies were doing the same thing. The chimney of the incineration plant in my neighborhood came to seem like vile more than ever. We are now unsure what the causes the rise of radiation. We have to be careful not to be dull about watching out, felling a sense of discomfort and cauterizing.
The fact where we go back is simple. The accident happened and it was not over.
A broadcast says that our diet is already in a state of chaos in the classroom. I thought it had been for a long time ago, but it became worse, didn't it?
I'm not interested in what the current prime minister is doing, but the former prime minister, I have only to say yes to the notion that Naoto Kan has escaped from his work all in all.
We should not drawn in a sea of information. The leaders of this country, who don't decline the examination of unrealistic cold shutdown, are not silly but totally wrong when many doubts are pointed out for the present situation of Fukushima reactor.
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なんだかな

2011-11-02 | Weblog
大阪の知事・市長「ダブル選挙」、気色悪いな。……75歳年金支給開始なら元を取るには96歳まで生きなければならない。ありえないな。……これだけおかしいと明白になっているのにまだまだマスコミはTPP擁護の空気。わかってないな。……九州電力が玄海原発4号機を起動、発電再開。みんな許してるのかな。
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子供じゃないんだから

2011-11-01 | Weblog
「年内に冷温停止」のはずの東電福島第一原発2号機ではいまだに水素濃度が上昇中というのに、日本政府はなお本気でベトナムに原発輸出するつもりらしい。園田康博政務官は記者会見の場で、同原発に溜まっている低濃度の放射能汚染水を浄化処理した水を飲んだ。低濃度だと証明するために飲んだらどうかとのフリーライターの求めに応じたという。5、6号機の建屋地下の低濃度汚染水を一時保管用の仮設タンクから採取し煮沸消毒したもので、ヨウ素やセシウムなど放射性物質は検出限界未満、塩分も除去されていたというが。菅直人前首相が厚生大臣時代に、汚染騒ぎの後に安全性をアピールするためカイワレを食べてから十五年……、いくらなんでもそんなもの飲むな。
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