Blog of SAKATE

“燐光群”主宰・坂手洋二が150字ブログを始めました。

現実と劇の交錯

2011-11-28 | Weblog
岐阜・東濃でじっさいに瑞浪超深地層研究所問題でたたかっている兼松秀代さんが来てくださる。先月に我々が見学に行った時も同行していただいた。中山マリ演ずるキャラクターは兼松さんがモデルなのである。終演後にいろいろとお話をうかがう。現実と劇の世界が交錯する、この方法論ならではの不思議で豊かな再会の時間。……自転車を飛ばして下北沢ザ・スズナリ開場30年記念公演『うお傳説』。転位・21の旗揚げ公演であり、ある意味で「俳優に書かせてもらった戯曲」であるから、それを時を経て別な俳優がやるのがなかなか難しいのは当然だ。それにしても戯曲は島尾敏雄からの引用が露骨すぎるとあらためて思う。関美能留演出の方法は予想通りでもあり、もう一歩踏み込んでもいいのではと欲張りな感想もあるものの、大健闘である。二人芝居『蝶のような私の郷愁』で夫婦役で共演した占部房子さんが狂気の妻を演じているのを見て、なんだかあの劇の続きを見ているような不思議な気分。アフタートークに出るが、私はその三十年前の上演時に転位・21の門戸を叩いたので、この三十年の歳月を思い複雑。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

確かにこれが現実なのです

2011-11-28 | Weblog
この劇で描かれていることがどこまで現実でどこまでフィクションかわからないという人がいる。わかりたくない、信じたくないということもあるだろう。だが、最後に円城寺あやの演じる人物が語るとおりなのである。高レベル放射性廃棄物処理の実体はこのままなのである。素直に信じていただきたい。そして、何とかしなくてはならないのだ。ほんとうに。……一日2ステージはなかなかハード。あらゆる意味で、手応えの増してくる一日一日である。(写真は左より岐阜新聞の方、西山水木、坂手、兼松秀代さん、円城寺あや)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする