あす22日、東京電力は福島第一原発1号機の建屋カバーの解体作業を始める。
福島第一原発では昨年8月の3号機のがれき撤去の際にも膨大な粉じん等の放射性物質が飛散している。
22日のことは既に報道されているわけだが、作業日程を事前に公表すればいいというものではない。
地元は勿論、東京にも放射性物質がふだんより多く飛来してくるのは必至だ。
公表はされたのだから、自分で身を守れということか。一般市民にもできる方法は、東日本大震災直後の枝野氏が「基本的には安全」と言い続けながらテレビで繰り返し教えてくれていたようなことが限度だろう。あれは枝野氏らが未来に対する責任を少しでも回避したかったのだろうか。
当日マスクをする人もいるだろうが、汚染を細かく計量する人が多くいるとも思えない。外出を避けるため休む職場もないだろうし、ゴルフ場も閉鎖はしないだろう。学校なども校庭での体操の授業や部活を取りやめるよう指導したりはしないはずだ。「微量だから安全」、はい、それまで。「もしも」を気にかける習慣はすたれた。
建屋カバー解体作業は、まず屋根に計48カ所に順次30センチ四方の穴を開け、放射性物質の飛散防止剤をまく作業を行うという。屋根の一部も取り外すようだ。1号機の燃料プールから燃料棒を下すために邪魔になるということや、爆発した建屋上部のがれき撤去にも必要な手順ということだが、この間に溜まった放射性物質の飛散は免れない。年末から付近の地下で凍土壁の工事が予定されているため作業を中断、本格的な作業は来年3月からで、2016年度中にがれき撤去に入るのが目標という。
東電は、この夏、さんざん不信感もあらわに報道されていた例の「凍土壁」について、まだあきらめていないようだ。「冷やす」ためにいろいろなことを考えているらしいが、氷やドライアイスを投入しても凍結の効果について「分からない」と言ってのけ、コンクリートなどを入れて固めることも検討など、行き当たりばったりだった。原子力規制委員会の田中俊一委員長が「あまり利口じゃないと思う」と言った取り組みだ。
海側トレンチ(配管などが通る地下トンネル)にたまった高濃度汚染水対策は難航している。汚染水から放射性物質を除去する多核種除去装置「ALPS(アルプス)」も計画通りに稼働していないし、どのみちトリチウムは取り除けない。何か見込みのある方法が選ばれているとは思われない。
昨年9月の東京五輪招致演説で「状況はコントロールされている」と述べた安倍晋三首相は、鹿児島県の川内原発の再稼働についても、「桜島などが御嶽山よりはるかに大規模に噴火した場合でも、安全性は確保されている」とした。
そのくせ首相は先月、国連総会の合間に行われたワールド・リーダーズ・フォーラムで原子力発電所の再稼働について「安全が再び100パーセント確保されない限り、行わない」「政府は再生可能エネルギーの早期導入を目指している」との方針を示したという。日本以外の国では放射能汚染以上に気にしている人も多い温室効果ガス削減という課題について、国連気候変動首脳会議(気候変動サミット)で「自主目標」について明確な表明ができなかったことへの埋め合わせなのだろう。国内で全原発停止が続いていることを取り組みを始められない「言い訳」にしているようだが、要はその場しのぎで行き当たりばったりなのだ。
就任直後に辞任が決まった小渕経産相は、原発廃炉を進めていたからクビを切られたという陰謀論的な見方もあるようだが、彼女は首相同様に福島原発を「コントロールされている」「原発の再稼働を」と言っていた。やはり「カネ」の問題が明治座のチケットの他にもいろいろあるのだろう。
ついでにいえば、こんなことで演劇の鑑賞券のことが話題になるのも不条理なことだ。
ちなみに選挙展開の「うちわ」配布でクビになったとされている新法相も、何か他に事情があるのだろう。追及していた蓮舫のみならず、確かに「うちわ」はいろいろな政治家が作って配布しているはずだからだ。プラスチックでしっかり骨組みを作ったら罪になるということか。
それにしても新閣僚辞任問題のくだらなさには、ほとほと呆れる。この騒ぎで少なくとも国会議員たちの靖国参拝問題などがぼかされてしまっているが、それも国内だけの話で、海外の目は甘くないはずだ。
東京電力福島第1原発事故から三年七ヶ月。
福島県で甲状腺がんと診断が確定した子どもたちの数は増え続けている。
岩手県が子どもの内部被ばくについて、尿に含まれる放射性物質を調査、調査対象の九割を超える子どもたちの尿から放射性セシウムが検出されたという。
国際人材育成機構 (アイム・ジャパン)なる団体は、「高水準の技能習得」としてベトナム人実習生6000人を日本に呼び、時給300円で原発作業に投入を企図。
ひどい話ばかりだ。
未来に対して感じる不安は、具体的にその姿を見せ始めている。「自分の問題」と感じるかどうかだ。
福島第一原発では昨年8月の3号機のがれき撤去の際にも膨大な粉じん等の放射性物質が飛散している。
22日のことは既に報道されているわけだが、作業日程を事前に公表すればいいというものではない。
地元は勿論、東京にも放射性物質がふだんより多く飛来してくるのは必至だ。
公表はされたのだから、自分で身を守れということか。一般市民にもできる方法は、東日本大震災直後の枝野氏が「基本的には安全」と言い続けながらテレビで繰り返し教えてくれていたようなことが限度だろう。あれは枝野氏らが未来に対する責任を少しでも回避したかったのだろうか。
当日マスクをする人もいるだろうが、汚染を細かく計量する人が多くいるとも思えない。外出を避けるため休む職場もないだろうし、ゴルフ場も閉鎖はしないだろう。学校なども校庭での体操の授業や部活を取りやめるよう指導したりはしないはずだ。「微量だから安全」、はい、それまで。「もしも」を気にかける習慣はすたれた。
建屋カバー解体作業は、まず屋根に計48カ所に順次30センチ四方の穴を開け、放射性物質の飛散防止剤をまく作業を行うという。屋根の一部も取り外すようだ。1号機の燃料プールから燃料棒を下すために邪魔になるということや、爆発した建屋上部のがれき撤去にも必要な手順ということだが、この間に溜まった放射性物質の飛散は免れない。年末から付近の地下で凍土壁の工事が予定されているため作業を中断、本格的な作業は来年3月からで、2016年度中にがれき撤去に入るのが目標という。
東電は、この夏、さんざん不信感もあらわに報道されていた例の「凍土壁」について、まだあきらめていないようだ。「冷やす」ためにいろいろなことを考えているらしいが、氷やドライアイスを投入しても凍結の効果について「分からない」と言ってのけ、コンクリートなどを入れて固めることも検討など、行き当たりばったりだった。原子力規制委員会の田中俊一委員長が「あまり利口じゃないと思う」と言った取り組みだ。
海側トレンチ(配管などが通る地下トンネル)にたまった高濃度汚染水対策は難航している。汚染水から放射性物質を除去する多核種除去装置「ALPS(アルプス)」も計画通りに稼働していないし、どのみちトリチウムは取り除けない。何か見込みのある方法が選ばれているとは思われない。
昨年9月の東京五輪招致演説で「状況はコントロールされている」と述べた安倍晋三首相は、鹿児島県の川内原発の再稼働についても、「桜島などが御嶽山よりはるかに大規模に噴火した場合でも、安全性は確保されている」とした。
そのくせ首相は先月、国連総会の合間に行われたワールド・リーダーズ・フォーラムで原子力発電所の再稼働について「安全が再び100パーセント確保されない限り、行わない」「政府は再生可能エネルギーの早期導入を目指している」との方針を示したという。日本以外の国では放射能汚染以上に気にしている人も多い温室効果ガス削減という課題について、国連気候変動首脳会議(気候変動サミット)で「自主目標」について明確な表明ができなかったことへの埋め合わせなのだろう。国内で全原発停止が続いていることを取り組みを始められない「言い訳」にしているようだが、要はその場しのぎで行き当たりばったりなのだ。
就任直後に辞任が決まった小渕経産相は、原発廃炉を進めていたからクビを切られたという陰謀論的な見方もあるようだが、彼女は首相同様に福島原発を「コントロールされている」「原発の再稼働を」と言っていた。やはり「カネ」の問題が明治座のチケットの他にもいろいろあるのだろう。
ついでにいえば、こんなことで演劇の鑑賞券のことが話題になるのも不条理なことだ。
ちなみに選挙展開の「うちわ」配布でクビになったとされている新法相も、何か他に事情があるのだろう。追及していた蓮舫のみならず、確かに「うちわ」はいろいろな政治家が作って配布しているはずだからだ。プラスチックでしっかり骨組みを作ったら罪になるということか。
それにしても新閣僚辞任問題のくだらなさには、ほとほと呆れる。この騒ぎで少なくとも国会議員たちの靖国参拝問題などがぼかされてしまっているが、それも国内だけの話で、海外の目は甘くないはずだ。
東京電力福島第1原発事故から三年七ヶ月。
福島県で甲状腺がんと診断が確定した子どもたちの数は増え続けている。
岩手県が子どもの内部被ばくについて、尿に含まれる放射性物質を調査、調査対象の九割を超える子どもたちの尿から放射性セシウムが検出されたという。
国際人材育成機構 (アイム・ジャパン)なる団体は、「高水準の技能習得」としてベトナム人実習生6000人を日本に呼び、時給300円で原発作業に投入を企図。
ひどい話ばかりだ。
未来に対して感じる不安は、具体的にその姿を見せ始めている。「自分の問題」と感じるかどうかだ。
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