Blog of SAKATE

“燐光群”主宰・坂手洋二が150字ブログを始めました。

『サイパンの約束』ツアー中ですが

2018-12-17 | Weblog

『サイパンの約束』ツアー中だが、いろいろと他の要件も並行している。

土曜日は、昼公演と夜公演の合間の二時間半近く、劇作家協会戯曲セミナー・研修課の講座を持つ。ゼミ式である。南出謙吾さん、西史夏さん、ピンク地底人3号さんと。ピンク地底人3号さんは新参加だが、〈劇作家協会新人戯曲賞〉の最終候補に二年連続で残っている好漢、若くワイルドな才能である。彼がこのたび〈せんだい短編戯曲賞〉を受賞した作品『わたしのヒーロー』についての感想を皆で言い合う。この賞は4年前に西さんも獲得している。続けて、互いにこれから書く作品のプロットを読みあい、忌憚なく意見を言い合う。刺激的だ。三人のバランスがとてもいい。南出さんは来年関東に移るらしいのだが……。

写真は、西さんが勤務している伊丹市昆虫館のバッジとキーホルダー。いただいてしまった。いただいて、最初は、ぎくっとしてしまった。中目黒の寄生虫館の記憶がふと過ぎったからだ。袋を開けて安堵。大丈夫だ。昆虫館である。オオゴマダラという蝶の絵である。……かつて『蟲』という映画のシナリオを書いたことがある。映画化できなかったが。そのとき廣木隆一監督と成田尚哉プロデューサーと三人のオジサンで寄生虫館に取材に行ったのだった。もうずいぶん昔だ。そこは寄生虫グッズをお土産として売っていたのである。そこの見学がデートコースに最適という人がいる。どういうことだ。

夜はずっと会ってみたかった「モジモジ先生」こと下地真樹さんと初めて話す。沖縄出身、阪南大学経済学部経済学科准教授。東日本大震災で生じたがれきの広域処理について、復興支援および放射線防護の両面から不合理であると批判している。私はTwitterをやらないので知らなかったのだが、彼はTwitterではかなり過激な発言で知られているのだという。

日曜日は、ツアー本隊と離れて、筑波へ。入管問題に取り組む「牛久の入管収容所問題を考える会」の年次報告会。〈非戦を選ぶ演劇人の会〉のトークショーに二年連続で出て頂いている織田朝日さんが主催する「くるどっこ劇団」の子供たちの上演を、初めて観る。プライバシー問題があるので写真は挙げられない。子供たちは、しっかりしている。日本という国でクルドというアイデンティティを意識しながら育っているのだ。ものすごく喋るのが上手な子もいる。将来何になりたいかというと、医師と先生が多い。真面目である。父兄がバザーで売っていた自家製クルドの揚げパンを購入して帰る。……政府のひどい政策と、沖縄からの移民を描く『サイパンの約束』のため、移民問題に敏感になっているためか、あらためていろいろと思わされる。

 

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