Blog of SAKATE

“燐光群”主宰・坂手洋二が150字ブログを始めました。

都知事よりも区長を信頼する

2020-07-05 | Weblog
新型コロナウイルスの感染者が3日連続で100人を超え、小池百合子知事は、新たに131人の感染が確認された4日、都民に対し、「不要不急の都外への移動自粛」を要請した。
5月25日に緊急事態宣言が解除された。政府による都道府県をまたぐ移動自粛の要請も、全業種で休業要請も、6月19日に解除されたばかりだ。

小池都知事は「最近、近隣の県で感染者数が増えている。不要不急な他県への移動につきましてはご遠慮いただきたい」と述べた。
小池都知事は東京の感染源としては、相変わらず「夜の街」を槍玉に挙げている。それが本当だとすれば、他県への移動が必要な、ビジネスや親族関係の必要がある一般の人たちにとっては、あまり関係がないのではないか。
こんな宣言を出されてしまうと、東京と地方を行き来しなければならない人、地域を越えた親族の介護等の問題を抱えている人にとっては、たいへんな負担になる。
これまで以上に地域での差別も生まれてしまう。「やっぱり東京は危ないんじゃないか」と。

小池都知事は、6月末からの新型コロナ感染者数の急増に、都内の病床数を3000床に拡大するよう医療機関に要請。これに対し河北総合病院杉村洋一院長が、デレビでの取材に、「4月に一般の入院患者が激減しおよそ3億円の赤字に陥った。今回の通知でコロナ病床を現在の15床から30床を確保するには、病棟の2階もコロナ専用にし、看護師なども増やさせばならず、財政支援がなければ不可能」と答えた、という。
小池都知事はそうした声に応じるつもりはあるのか。

杉並区が4月、補正予算でこの河北総合病院をはじめ区内医療機関に思い切った財政投入を行い、発熱外来やコロナ病床を増やしたさい、田中良杉並区長は、「本来は国や都がやるべきこと」と語った。
小池都知事はそうした現実を顧みず、区の取り組みを見習うこともなく、医療機関と医療従事者の支援に本腰を入れるでもなく、ただただテレビ会見で危機感をあおり、自粛要請で「やってる感」を出すばかりである。

杉並区は、新型コロナの影響で苦しむ国の支援が届かない中小事業者に、区独自の支援策を講じている。
小劇場やライブハウスが多い杉並で、コロナ禍で座席などを感染予防しながら活動ができるように、施設運営事業者に1施設上限40万円(個人は20万円)、活動する団体・個人に上限30万円を支給し、区民が安心して舞台芸術を楽しむことができる環境づくりに乗り出した。これは新宿区の同様の施策に続くもので、他区に比べても取り組みは早かった。

あらためて、田中良杉並区長の話を聞いてみたいと思うわけだが、その機会がまもなく訪れる。

<別役実メモリアル> 燐光群 『天神さまのほそみち』、来週には、ゲストと坂手洋二とのアフタートークがあります。
8日(水)夜の部のでは、田中良杉並区長が登壇されます。
6日(月)には、保坂展人世田谷区長も登壇されます。
お二人の、世田谷・杉並のパートナーシップは、とても頼もしいです。
もとより私は、都知事よりも、彼ら区長を信頼する者です。

アフタートークは、本公演のチケットをお持ちの方、ご予約の方はご入場頂けます。


写真は、撮影・姫田蘭。
杉山英之、鴨川てんし、荻野貴継。
鴨川さんは老婆役であるが、故青島幸男元都知事の「いじわるばあさん」とは関係ありません。


<別役実メモリアル> 燐光群『天神さまのほそみち』

作◯別役実 演出◯坂手洋二
7月3日(金)~19日(日)全20ステージ
会場◯下北沢ザ・スズナリ
出演◯さとうこうじ 鴨川てんし 川中健次郎 猪熊恒和 円城寺あや 鬼頭典子 杉山英之 荻野貴継 樋尾麻衣子 武山尚史 町田敬介 中山マリ(voice)


【全席指定】 
一般前売 3,800 円 ペア前売 7,000 円 当日 4,200 円
U-25/大学・専門学校生 1,500 円 高校生以下 500 円 
U-25 以下は特別価格(前売・当日共通料金。当日受付にて要証明書提示)。

タイムテーブル、アフタートークスケジュール等、詳細は燐光群 Webサイトを御覧ください。

http://rinkogun.com/Tenjinsama_no_Hosomichi.html

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