Blog of SAKATE

“燐光群”主宰・坂手洋二が150字ブログを始めました。

解散総選挙を求める

2013-12-07 | Weblog
特定秘密保護法成立。
全国各地で反対の声が上がり、国会議事堂が「人間の鎖」で包囲された中での、自民、公明両党の参議院での強行採決による。
修正に加わった維新の会、みんなの党は参議院では足並みを揃えず。それもアリバイづくりだ。川田龍平参院議員は退席でなく反対票を投じた。だったら離党すべきだろう。

この法律は「秘密」の範囲を際限なく広げ、官僚や政治家が恣意的に「秘密」を指定できる。指定されたら最後、プライバシーは守られず、この「秘密」のシステムを監視する第三者機関によるチェック体制もない。勝手な「拡大解釈」をされても、それを覆すことができないのだ。
国家安全保障会議(日本版NSC)の実効性を高めるため、米国など外国政府との情報共有を進める狙いということだが、小泉政権以降のアメリカの支配下に入っていく方針の延長だ。
そして、明らかに「戦争のできる国」へ向かっての布石である。

機密解除については無期限に指定を繰り返せるし、保存期間前の廃棄も否定されないため、永久に闇に葬られる情報が多いはずだ。
「特定秘密」の対象は、防衛、外交、スパイ活動防止、テロ防止の4分野ということになっているが、「何が秘密か、それが秘密だ」と揶揄されるとおり、一般の人間にとっては「何が秘密かわからない」状態に置かれたままであり、その秘密を漏らせば懲役十年の罰を科される。
「不明確ゆえ無効」「広範ゆえに無効」という言い方でかわせるという意見もあるようだが、はたしてそううまくいくものか。

これは、「民主主義が危ない」という抽象のみで語られるものではない。
まずは震災と原発事故、原発放射能情報や原発事故収束作業状況情報が、どう秘密にされるかということへの、危惧がある。
今現在、東電福一原発は屋外にある「主排気筒」という設備の下部で、配管表面の放射線量が毎時約25シーベルトに上るという。屋外の放射線量としては過去最高値であり、人が浴びると20分足らずで死に至る強さのようだ。海側敷地にある観測用井戸の水の、ストロンチウム90などベータ線を出す放射性物質も、過去最高値となる1リットル当たり140万ベクレルが検出されている。
こうした情報も「テロを喚起する恐れがある」として、隠されかねない。
さらに、この悲惨を隠し、武器輸出三原則を投げ捨て、兵器と原発を海外に売りつけようとしている。
そして、沖縄米軍普天間基地の辺野古移転についても、「強権発動」するための布石である。じっさい、こんな最中に首相が名護市長選の自民党候補に会って、工作を進めている。

社民党・福島みずほ議員らは「秘密保護法廃止法案」を国会に提出すると言っている。廃止のための活動を始めるのはいいが、それも悠長な気がする。
そもそも憲法の根幹である国民主権と三権分立が否定されている事態である。
自民党政権は公約にない法案を強引に通した。
ほんらいは総選挙の争点となるべきことである。
首相には一刻も早く解散し、国民の信を問う責任があるはずだ。
コメント
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