長いことターザンにいると硬軟いろいろなスポーツの選手に取材しますが、日本の武道はどこか違いますね。
実名は伏せますが剣道の猛者に取材したときのことです。とある県警の道場で稽古を見学しつつ、撮影したり
よそ見したり、あくびしたりスマホいじったり、今晩どこで飲もうかなと考えたり、自分が剣道やっていた頃
のことを思い出したりしていると、あることに気づきました。剣道の道場の入口の履物がきれいに並んでいる
のです。となりの柔道の道場の入口の履物は乱雑に脱ぎ散らかしてあり、じつに対照的でした。
さすが剣道の人はどこか違うなあ
と思ったんですよ、その時は。インタビューして記事ができて雑誌が出てしばらくしたら、取材した猛者が!
わいせつ行為で逮捕されました。警察官なのに。剣士なのに。履物をきれいに脱ぎ揃えているのにショック。
どこか違うなあと思ったのは、「剣道が好き」とブログに書いた少女を検索してお近づきになり、裸の写真を
撮って送らせるような人だなあ! という意味ではなかったんですが。
履物を揃えても心なんか調わない
柔道の道場の入口の履物が乱雑に脱ぎ散らかされて、ひっくり返ったりしてる様子が、かえって微笑ましく
自然な人の道に則っているように思えなくも、なくもなくもないです。だからというわけじゃありませんが
柔道の猛者に取材したときのことです。実名は伏せますが、インタビューは世田谷でバーベキューやるとき
仲間が楽しんでるその場で何でも聞いてくれ。撮影は熊本の大学の道場で稽古するとき好きなように撮って
くれというので休日のバーベキューに参加しながらお話を聞き、別の日に熊本へ飛んで稽古を撮影しました。
普通は稽古の前後に取材も行います。
なんか柔道の人はどこか違うなあ
と怪しみながらインタビューも撮影もこなし、記事ができて雑誌が出てしばらくしたら、取材した猛者が!
わいせつ行為で逮捕されました。オリンピアンなのに。指導者でもあるのに。履物を脱ぎ散らかしてるのに
ショック。どこか違うなあと思ったのは、コーチを務める大学の女子柔道部員を合宿先のホテルで準強姦し
逮捕されて実刑に服しそうな人だなあ! という意味ではなかったんですが。
履物は揃えても散らかしても同じ
剣道のわいせつ行為は起訴猶予、柔道のわいせつ行為は実刑判決でしたから、日本の武道の誇りにおいては
柔道の勝ち。いや、負け? どちらにしても硬軟いろいろなスポーツの選手に取材した中で、日本の武道は
どこか違うと思いました。日本人の誇りです。剣道の猛者も、柔道の猛者も、インタビューで立派なことを
いろいろ話してくれました。世界に誇れるようなことを。いま思い出しても、普通の日本人なら誰でも思う
ことかもしれませんが、世界の中心で輝く日本に生まれた日本人でよかったと溜息がとまりません。