セクスィ~編集長として一部のエリアで有名な、6代目編集長の名字はオオタワラです。
ある日のこと、優秀なアルバイトくんが編集長になにかを伝えようとして、言いました。
「お父さん!」
バイトくん本人は「オオタワラさん!」と呼びかけたつもりだと、後に証言しています。
しかし、その場にいた多くの編集部員やスタッフの耳には、ハッキリこう聞こえました。
「お父さん!」
・・・・・・バイトくんが20歳として、編集長がバイトくんぐらいの年齢で作った子ならば、
そういうこともありうるかも・・・・・・さて、返答やいかに・・・・・・? 誰もが固唾を飲んで
見守る中、父子(?)の会話は、いとも自然に流れてゆきます。
「お父さん!ワインが届きました」
「どこから?」
「〇〇さんからです」
「手紙あったら見せてよ。ワインはそっち入れといて」
「この棚ですか?」
「うん、そう」
まるで本当の親子みたいに情愛あふれる会話です。そうか、隠しても隠しても、人の心は
ワインのように何年も何年も暗い所にしまっておくなんて無理だよね。
「いま“お父さん”って言ったよ」
副編集長が、いきなり核心を突きます。凍りつく『ターザン』編集部。しかたありません。
すべての真実を明らかにするときが、ついに訪れたようです。
「オオタワラさんも“お父さん”と呼ばれて自然に答えていましたよ」
「いや、だって!“オオタワラ”って聞こえたから返事しただけだよ。お父さんなわけ、
ないじゃん? いや、ないとはいえないけど、違うよね?」
なぜか、しどろもどろです。バイトくんも、“オオタワラさん”“オオタワラさん”って
言えば言うほど“お父さん”って聞こえる。もういいよ“お父さん”で。
かつて、男おいどん似の先輩が『クロワッサン』編集部にいたころ、ヨシモリという編集長に
「お母さん!」と呼びかけてしまって、とても恥ずかしい思いをしたことがあるそうです。
男おいどんは、その後すぐ『ポパイ』編集部に異動になったのですが、ひょっとしたら
あのとき「お母さん!」と呼んでしまったので、逆鱗に触れて飛ばされたんじゃないかと
随分たっても気にしていました。
そんなことで飛ばされるはずはないと思いますが、“オオタワラさん”と“お父さん”は
語感が似ていても、“ヨシモリさん”と“お母さん”は似ていませんね。
願わくば優秀なアルバイトくんが、どこか遠くへ飛ばされませんように!合掌。
ある日のこと、優秀なアルバイトくんが編集長になにかを伝えようとして、言いました。
「お父さん!」
バイトくん本人は「オオタワラさん!」と呼びかけたつもりだと、後に証言しています。
しかし、その場にいた多くの編集部員やスタッフの耳には、ハッキリこう聞こえました。
「お父さん!」
・・・・・・バイトくんが20歳として、編集長がバイトくんぐらいの年齢で作った子ならば、
そういうこともありうるかも・・・・・・さて、返答やいかに・・・・・・? 誰もが固唾を飲んで
見守る中、父子(?)の会話は、いとも自然に流れてゆきます。
「お父さん!ワインが届きました」
「どこから?」
「〇〇さんからです」
「手紙あったら見せてよ。ワインはそっち入れといて」
「この棚ですか?」
「うん、そう」
まるで本当の親子みたいに情愛あふれる会話です。そうか、隠しても隠しても、人の心は
ワインのように何年も何年も暗い所にしまっておくなんて無理だよね。
「いま“お父さん”って言ったよ」
副編集長が、いきなり核心を突きます。凍りつく『ターザン』編集部。しかたありません。
すべての真実を明らかにするときが、ついに訪れたようです。
「オオタワラさんも“お父さん”と呼ばれて自然に答えていましたよ」
「いや、だって!“オオタワラ”って聞こえたから返事しただけだよ。お父さんなわけ、
ないじゃん? いや、ないとはいえないけど、違うよね?」
なぜか、しどろもどろです。バイトくんも、“オオタワラさん”“オオタワラさん”って
言えば言うほど“お父さん”って聞こえる。もういいよ“お父さん”で。
かつて、男おいどん似の先輩が『クロワッサン』編集部にいたころ、ヨシモリという編集長に
「お母さん!」と呼びかけてしまって、とても恥ずかしい思いをしたことがあるそうです。
男おいどんは、その後すぐ『ポパイ』編集部に異動になったのですが、ひょっとしたら
あのとき「お母さん!」と呼んでしまったので、逆鱗に触れて飛ばされたんじゃないかと
随分たっても気にしていました。
そんなことで飛ばされるはずはないと思いますが、“オオタワラさん”と“お父さん”は
語感が似ていても、“ヨシモリさん”と“お母さん”は似ていませんね。
願わくば優秀なアルバイトくんが、どこか遠くへ飛ばされませんように!合掌。